2016.5.16  おいしいたからもの みーつけた。 : 森のようちえん「のいちご」

森のようちえん「のいちご」

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2016.5.16  おいしいたからもの みーつけた。

森のようちえん「のいちご」は、週2回活動を行っています。
毎週月曜日が森の日、水曜日が畑の日です。
森の活動は、大阪府枚方市穂谷の枚方市野外活動センターの屋外にて、畑の活動は、大阪府高槻市原にある畑にて行っています。年3回田んぼの活動も行います。
森の日週1コースのみ若干名余裕がありますので、体験ご希望の方は、のいちご専用携帯 08044819125 までご連絡ください。

今日は、夏を思わせるような汗ばむ陽気。

でも、天気予報によると、昼から雨模様。

お天気なら、先日背比べした竹の子がどうなっているか見に行きたいけれど、今日は大事なA君のおたんじょうび会もするし、どうかなぁ「のいちご」の活動は、いつも天気予報とにらめっこ。

集合場所に、森の妖精フォーリーがやってきていいました。

「きょうは、森に赤い美味しい宝物をよういしておいたよ。さがしてね」

なんだろう、赤いものって?

わくわくしながら出発したものの、まず子どもたちが足をとめたのは

よもぎ。

前回した「よもぎつみ」が、しっかり子どもたちの中に息づいていてうれしくなりました。

ちゃんと、葉をにおったり、うらを見て色を確かめたりしています。

前回は、お母さんにうながされても摘まなかったツブラジイ組(2歳)のAちゃんも、今日は自分から摘んでいます。

みんなで作ったよもぎだんご、おいしかったものね。

やっぱり体験した感動が、意欲につながります。

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以前、白い花が咲いていた茂みの中に、真っ赤な実がいくつも見えました。

クサイチゴです。

フォーリーは、このことを言っていたんだね。

ひとつぶ口にすると、もうとりこ。

いつもはおとなしそうなツブラジイ組のBちゃんでさえ、がけをのぼり、茂みの中に手をのばし、のいちごつみに夢中です。

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「おまめさんだよ」

アラカシ組のC君が、カラスのエンドウを見つけました。ピンク色の花は姿をけして、黄緑色のさやがたくさんついています。

「ほんとにおまめかな~?」

そう言って、私がさやを開いてみると、小さな黄緑色の豆がぎょうぎよくならんでいました。

「ほんとに、おまめだ」

かぞえてみると、9個。

「9人家族だね」

「食べてみよっか」

小さな豆をもぐもぐ。うんうん、なんとなく豆の味がします。
今度、これで豆ごはんつくってみる?

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少し離れたところでも、Aちゃん、Bちゃん、Dちゃんが、カラスノエンドウを見つけていました。
さっきと同じように、さやを裂いて実を食べてみせると、くいしんぼうのみんなも、さやを引きちぎり、いっしょうけんめい裂こうとしはじめました。
爪の先を使わないといけないので難しいけれど、お母さんに少し手伝ってもらってがんばります。

指先の巧緻性を高めるための教材なんて買う必要まったくなし。

イタドリの皮をはいだり、木の皮をめくったり…、

自然の中には、そのチャンスが山ほどあります。

「むかし、これで、ふえ作ってたよね」

お母さんたちは、カラスノエンドウの笛作りにはまりました。
という私も、これまで鳴らせたことがないので、一緒にチャレンジ。

一番先に鳴ったのは、Dちゃんのお母さん。

先生になってもらって、コツを教えてもらいます。

「鳴った!」

ようやく私のも鳴りました。

嬉しくて、ずっとピーピー鳴らしてしまいます。

ツブラジイ組(2歳児)さんには、この微妙な息加減はまだ難しいけれど、こうやってお母さんたちが楽しそうにしていることを見て「かっこいいな」って思っているはずですよ。

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アラカシ組(3歳児)のC君とE君は、細い竹の子を見つけました。

「オニ!」と頭にのっけたり、「笛」になったり、はたまたカラスのエンドウをバイオリンに見立てて竹の子弓でひいてみたり・・・。子どもたちの想像力にかかると、なんにでも変身しちゃう自然物。

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アラカシ組のF君のところに、オオアオイトトンボ(?)がやってきました。

でも、あっというまに逃げてしまい、がっくり。

すると、しばらくして、またF君のすぐそばに、とまりました。

こんどは、なかなか逃げません。

「さっき、ぼくが見れなかったら、もどってきてくれたんかなあ」
緑色の胸がぴかぴか光っています。

とんぼとんぼ このゆびとまれ

 とんぼととんぼ 目をまわせ

 まわせまわせ 目をまわせ~

静かにうたいながら、F君がそっと指をのばしいきます。

トンボは、もう少しというところで、飛んでいってしまいました。

けれど、いっしょにトンボを見つめていた時間は、私とF君の心の距離をぐんと近づけてくれた気がしました。

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山の上に着くと、青空が灰色の空に変わってきました。

う~ん、竹林は断念。

いつもの森の広場で、誕生日会を行うことにしました。

みんなひとりひとり、「森で見つけたたからもの」をA君にプレゼントします。

以前、かしわもちを作る時に見つけた「サルトリイバラ」の葉をわたす子。

コナラのどんぐりをわたす子。

カエルがとまりそうなスイレンの丸い葉をわたす子。

マッチ棒のような山桜のサクランボをわたす子。

「焼きたてのよもぎ」を「熱いよ」と桜の枝に挟んで渡そうとしたD君は、「熱いのはいや!」とA君ににげられたので、急いで「ふうふう」して冷ましてからわたしました。

(D君、レンガが並んだファイヤー場で、たきびごっこをするのが大好きなんです!)

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雨がぽつぽつふりだして、昼ご飯からはセンターの中へ。

ごはんを食べながら、A君のお母さんから、A君が生まれてきたころの話をききました。

お産の日は今日みたいな雨がふりそうな日だったのに、生まれたとたん、とつぜん青空がひろがったんだって。A君が、お母さんに青空をとどけてくれたのかな。

A君、3さいのおたんじょうびおめでとう!

はじめてのお友だちでも、すぐ声をかけたり、手をつないだりできる、ひとなつっこいA君。

のいちごでも、たくさんお友だち作ってね。

そして、森の生き物ともいっぱい仲よくなってね。


by noichigon | 2016-05-17 14:43