標高810.2mのアポイ岳は、4月から10月まで日本で最も早く、そして最も長く高山植物が楽しめる「花の山」といわれている。
特殊な地質(地下深くのマントルから現れたかんらん岩で構成)によってつくられた高山植物群落が国の特別天然記念物に指定されているとともに、周辺を含む一帯が日高山脈襟裳国定公園になっている。
2008年に日本ジオパーク、2015年には世界ジオパークに認定された。
ここの高山植物は、ここでしか見られない希少な固有植物が数多く生育していることから、毎年1万人近くの登山者が訪れている。
頂上までの所要時間は、2時間半~3時間半。一定の体力さえあれば老若男女を問わず誰でも登ることができる。
ここでしか見られないサマ ニユキワリ(サクラソウ科:5月)、小さなマーガレットにも似たアポイアズマギク(キク科:5~7月)、薄い紫色をしたアポイクワガタ(ゴマノハグサ科:6月)。
そのほかにも、黄色い花のアポイキンバイ(バラ科5~6月)、ヒダカイワザクラ(サクラソウ科:5~6月)、絶滅危惧種AI種のヒダカソウ(キンポウゲ科: 5~6月)など約80種の花が生育している。
登山後は麓のホテル「アポイ山荘」のお風呂で汗を流すのも楽しみのひとつ。
登山口の「アポイ岳ジオパークビジターセンター」では、ヒグマの出没情報や高山植物の開花状況など、登山者に向けた情報をリアルタイムで発信しているので登山前に寄ってみてはいかがだろうか。