戦前、日高町内の三号の沢上流には八田鉱山のクロム鉱山が存在した。
クロムはレアメタルで、戦車や戦闘機の材料として使われており、この鉱山でもかなりの量が採掘されていたという。
この「サンゴの滝」はクロム運搬用の道を川沿いに作るとき、水を迂回させるために山に穴を開けて人工的に掘られた滝だ。さらに上流には運搬路に使っていた手掘りトンネルも残っている。
1970年、滝のそばから「サンゴ」の化石が発見されたことから「サンゴの滝」と呼ばれるようになったといわれている。
落差も水量も申し分無しのすばらしい滝で、途中には「なみだの滝」(融雪期には流れがあるが、夏場以降は枯れてしまうことから「なみだ」と呼ばれている。) もあり、双方あわせて散策したい。