第15回 浪花三座会~たっぷり長講~ @トリイホール
<本日の演目>
桂紋四郎 「千早ふる」
桂吉坊 「軽業」
桂まん我 「帯久」
-中入り-
旭堂南青 「四谷怪談」
まん我さんのお召し物は黒紋付の対。
羽織紐は茶系(そっちの方が好きですわ)。
私は第1回だけ聴けていないのですが、この会は今夜が第15回、第10回の日に南青さんが今夜が最終回やと思って会場に来たら、兄さん達から『次どないする?』と聴かれて、あ~続くのかと思ったと話したはったのを覚えています。
今夜は吉坊さんも当初取敢えず10回までと言うてたら、いつの間にか15回になっていたと言うたはりました。
このペースでずっと続けてくれはったら嬉しゅうございます!!
■開口一番は春蝶さんのお弟子さんの紋四郎さん、モンシロチョウの紋四郎さんて可愛いですよね
ずいぶん工夫の凝らされた「千早ふる」でした。
大和郡山の実家で豆腐屋になった竜田川が豆腐づくしでセリフを言うたり、千早が乞食になったのは実家が乞食やったとか…小ネタが散りばめられています。
基本米朝一門の落語家さんでしか聴いていないので、他の一門ではこういう「千早ふる」なんでしょうか
■吉坊さんは「軽業」。
過日東の旅の通し口演でも聴いた耳馴染みのある「軽業」です。
ハメモノもたくさん入るし、やはり踊りのお稽古を熱心になさっているだけあって、吉坊さんの所作が指先までも美しいんですよね。
吉坊さんの落語こそ“端整な”という形容がふさわしいなぁ…と思います。
■いよいよまん我さんの「帯久」です。
この噺は2011年9月の京都池坊学園洗心館で聴いて以来、もう少しで5年の間聴くことがありませんでした。
なんだか寝かされ過ぎていて聴く方も緊張してしまいそうな気分でした。
笑うところがほとんど無いので、また『歯を食いしばって』なんぞと言うたはりましたが、笑えなくとも聴き入って、時の過ぎるのを忘れていました。
和泉屋さんはご本人も番頭さんもよい人ばかりやけど、帯久さんの番頭さんも思いの外よい人そうです。
久しぶりに聴かせて頂きましたけど、これを機にこの噺、もっと磨きを掛け続けて欲しいなぁ…なんて生意気ながら思っています。
■南青さんは「四谷怪談」…夏には一足早いですが早や怪談です。
落語上演中は客席にも照明が当たっていましたが、客席が暗くなりました。
「四谷怪談」と言うくらいですから、当然お岩さんの幽霊が出るのかと思ったら、出たのは稲荷屋さんのお内儀の幽霊でした。
怪談独特の怖さは余り感じへんのですが、今夜も陰惨な話でした。
結構たっぷりしゃべったはったと思いますが、あれで「四谷怪談」の冒頭部分だけなんですね。
また“つづく”と切られてしまいました。
長講3席を聴かせるのが売りのこの会ですが、ややもすると吉坊さんか南青さんのところでちょっとコックリし勝ちなところ、今日は全く眠気を催すようなことはありませんでした。
さて明晩は「帯久」ほどではありませんが、これまた久しぶりの「替り目」、楽しみを抱いてよい夢を見たいと思います
- at 00:46
- [あれこれ鑑賞・・・落語]
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