コンビニ大手3社の「肉まん」「高級豚まん」を実食。この冬に食べるべき“コスパ圧倒的”の肉まんは
だんだん肌寒くなり温かいものが恋しくなると、無性に食べたくなる肉まん。たまたま近くにあったコンビニで適当に買う、という人が多いかもしれませんが、レジ横のウォーマーの中を見ると、普通の肉まんの上段に、“特撰”や“極上”と書かれた豚まんが置かれています。
値段は50~100円くらい高い豚まん、果たして値段差に見合う価値があるのでしょうか? 加えて、大手3社のコンビニでどういった違いがあるのか? 実食を交えて検証しました。
なお、地域ごとに異なる商品が販売されているものもあるため、地域による違いよりも、全国的に共通する内容にフォーカスするよう努めました。筆者は近畿在住のため、お住まいの地域で売られていない商品については、参考程度にご覧ください。
それではさっそくまいりましょう、まずは「ローソン」から。「肉まん 170円(税込)」は、公式HPには「毎日食べても飽きない味わい」とあります。では実食!
具は醤油の甘辛さが立った味わいで、玉ねぎの甘みもほんのり。具材がそれぞれごろっとしており、肉感や、竹の子のコリッとした食感・風味も味わえました。さらに特筆すべきは皮で、ふんわりと柔らかく、2つに割って横から持つと、具の重みで皮が垂れ下がるほどの柔らかさでした。自然な小麦の風味が感じられ、味も良かったです。
続いて「特撰 塩豚まん 268円(税込)」。おもに関西は塩、関東は醤油と地域で味付けが異なります。こちらは「独自ブレンドのもちもちの生地に玉ねぎの甘味を生かした」とのこと。普通の肉まんと比べて98円高く、コンビニ大手3社の中で最も値段差が大きい商品です。
具はしっとりと滑らかな口当たり。ナチュラルな塩加減が、豚の食欲をそそる風味と旨みを引き立てています。ふんわり食感の皮と相性抜群で、あっという間に完食してしまいました。普通の豚まんに比べると、味わいがマイルドかつ上品。コンビニの肉まんは、なんとなく大味なイメージがあるという方に、ぜひとも試してほしい一品です。
全体的に、「食感のコントラストが豊かで、皮が一番美味しいのはローソン」と言えそうです。普通の肉まんも十分美味しいのですが、高級豚まんも“ちょっといいものを食べている幸せ”を噛みしめられる逸品でした。
お次は「ファミリーマート」。ベーシックな肉まんにあたる「じゅわっとジューシー本格肉まん 168円(税込)」は、公式HPでは「中華料理のベースに使用される“毛湯(まおたん)”と“清湯(ちんたん)”の2種類のスープを用いた、本格中華の味わい」など、かなり長文で説明されており、熱の入りようが伺えます。味のほどはいかに……。
具のところどころに、粗挽きミンチのごろっとした食感が感じられます。味付けは中華スープがベースでマイルド。しかしそれに比して皮の甘みがかなり強く、肉の味がぼやけていると思ってしまいました。
皮には、少々べたつきも……。とはいえ、皮の甘みは好みの分かれるところで、これはこれで「おやつ感覚で気軽に食べる」にはちょうどよいかもしれません。
高級豚まんの「極旨 黒豚まん 240円(税込)」は、「国産黒豚を100%使用した、粗挽きミンチのゴロッとした肉の食感と玉ねぎの甘みが特徴」とのこと。普通の肉まんとの値段差は72円で、大手3社ではちょうど中間にあたります。
噛むと肉のジュワっという音が耳に届くくらい、とってもジューシー。脂の甘みを感じる国産黒豚の濃厚な味わいを、ペッパー系のスパイスがほどよく引き立てています。皮の甘さも、こちらは控えめに感じられました。
「普通の肉まんは気軽におやつ感覚で、高級豚まんはもう少しがっつり食べたいときに」と、こちらもしっかりと違いが楽しめました。
ローソンの肉まんは「ふんわり柔らかい皮」が魅力
ファミマは中華スープがベースの味付け
黒豚まんは脂の甘みを感じるほどの濃厚な味わいに
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フリーライター。神戸・大阪の編プロに8年勤務し、グルメ・街ネタ誌や飲食業界誌などを手がける。取材経験は1500件以上。某純文学新人賞の最終選考に3度残ったことがある。現在はWEBサイト「LIQLOG」などで、ビギナーにやさしいお酒の基礎知識や取材記事を執筆中
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