スーパーに行くと、数か月の小さい赤ちゃんを抱いたお母さんがいた。それを見つけた母は、「かわいぃねえ」と顔をほころばせる。私は「かわいいね」とあいづちをうち、しばらく店内を見てまわっていると、また赤ちゃんに出くわしたので、もう一度「見て、小さいね。かわいい。」と言って、手を伸ばし、赤ちゃんの小さな手をさわる。私はあわてて「あっ、すいません。」と赤ちゃんのお母さんに向けて言うと、「いえいえ」といやがらずにいてくれた。引きこもってなくて、外に出るとこういう事もあるのでよいなと思い、ほっこりした。
家で、いよいよ夜の7時をまわった。あまり遅くに施設に戻るのは迷惑と思い、母に戻ろうかと言う。しばらくして、「もう、家に居るわ」と。「一人で、暮らされへんやろう。」と言うが、「いいから、もう戻らへん。ここにいる。」と何度かくり返す。そうだよね、みんな家に居たいよね、と思う。また、時々、家に泊まろうねと説得して帰る。せめて、月１ぐらいで、家に泊まらせてあげられたらいいけどなぁと思った。
