【富山市八尾】情緒溢れる”坂の町”でアクティブ&知的に楽しむデートプラン
今回紹介するデートプランは、越中八尾観光協会の楠さんのお話をもとに作成した、富山市八尾エリアの撮影スポットをめぐる“映え”デートプランです。
富山市八尾と言えば、叙情豊かな民謡行事「おわら風の盆」が全国的に有名です。江戸時代は北陸と飛騨を結ぶ交通拠点として売薬や和紙の販売、そして養蚕により発展を遂げてきました。
八尾エリアは、このような伝統と富山の豊かな自然が重なり合う、ノスタルジックで“映える”風景が随所に溢れています。
そんな見所満載の八尾エリアで、撮影におすすめなデートスポットを厳選してまとめました。
富山市八尾エリアの魅力:歴史文化と自然が交差する優美な風景
富山県八尾エリアは、富山市の南西部に位置する歴史と自然が交差するまち。石畳の坂や歴史的建造物が広がる風景が、タイムスリップしたかのような感覚を与えてくれます。
市街地まで車で約30分の距離にありながら、標高1,596mを誇る名峰・白木峰や「富山県桜の名所70選」の一つである城ヶ山公園の四季折々の植物など、美しい景観も楽しめます。
非日常の中でリラックスした時間を過ごせる、デートにおすすめのエリアです。
富山市八尾エリアでおすすめしたい"映え"デートの概要
※キックボードを使用する場合は城ヶ山公園駐車場から諏訪町本通りは階段のため通れません。若宮八幡社側へ戻るルートを通ることになるためご注意ください。
この記事の”映え”デートプランでは、越中八尾エリアを幅広く楽しむために、キックボードのレンタルを含めたプランを提案します。
- 曳山展示館(越中八尾観光会館)の駐車場に車を停める
- 諏訪町本通りを町歩き・曳山展示館周辺でお土産購入
- 曳山展示館でキックボードをレンタル
- 郊外を散策(城ヶ山公園・若宮八幡社・町民ひろば)
- 曳山展示館でキックボードを返却して、館内を見学
- 八尾おわら資料館で越中八尾の歴史に触れる
美しい町並みを散策した後に越中八尾の文化に触れる、アクティブ&知的なデートプランです。
曳山展示館と八尾おわら資料館の両方を見学すると、約3時間要します。キックボードのレンタル時間は3時間のため、返却後にゆっくり見学するのがおすすめです。
富山市八尾エリアの人気"映え"デートスポット
ここからは、富山市八尾エリアのおすすめ“映え”デートスポットをそれぞれ紹介します。
町並みと自然の融合が美しいため、写真を撮る際は広角カメラ機能を利用して構図を広げてみてくださいね。
1.諏訪町本通り|石垣が趣を醸す非日常感溢れる"坂の町"
▲八尾の歴史を感じられる諏訪町本通りの町並み。非日常の穏やかな雰囲気を味わえる
曳山展示館の駐車場から徒歩約5分の場所にあるのが、八尾エリアの観光では外せない諏訪町本通り。
八尾は江戸時代に蚕や紙産業で発展した商家町の歴史が色濃く残り、曳山展示館周辺には老舗の旅館や造り酒屋、味噌醸造元、和菓子店などが点在しています。土蔵造りや格子戸を取り入れた家屋など、古き良き日本の原風景が広がる町並みはどこか懐かしく、心の安らぎを感じられるでしょう。
曳山展示館周辺には古くから続く商店が多く、お土産の購入にも最適です。ぜひいろんなお店に立ち寄ってみてください。
そして、八尾を象徴する風景といえば石垣の坂道。洪水から逃れるため山の傾斜に石を積み上げた高台に町が建てられ、坂が多いことから”坂の町”と呼ばれています。
▲高く積まれた石垣の風景が見られる西町地区。川の氾濫による被害を避けるために高台に家を築いた
高い石垣が連なり美しい曲線を描く路地は叙情的で、ドラマチックな写真が撮れますよ。
また、名店探しも散策の醍醐味の一つです。例えば、ふわふわ食感と軽やかな甘さが特徴の八尾銘菓は、『玉天』『玉衣』などと呼ばれ、店舗によって商品名や風味が異なるため、お気に入りの味を見つけるのも良いでしょう。
諏訪町本通りへのアクセスと基本情報
住所 | 〒939-2343 富山県富山市八尾町諏訪町 |
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最寄り駅 アクセス |
JR「越中八尾駅」よりバスで10分 |
参考サイト | https://www.info-toyama.com/attractions/90211 |
諏訪町本通り周辺のスポット:「城ヶ山公園」「若宮八幡社(蚕養宮)」など
▲四季折々の自然景観を撮影できる城ヶ山公園。市街地を一望できるビュースポット
諏訪町本通りを一通り散策した後は、レンタルキックボードで爽やかな風を浴びながら、郊外のビュースポットを巡りましょう。
郊外には市街地を一望できる公園や蚕を祀った神社など、八尾の魅力をより深く体験できるスポットが満載です。
▲レンタルキックボード。「キックボードで幅広く町を散策して景色を堪能して欲しい」と話す楠さん
城ヶ山公園:八尾エリアの町並みを一望できる公園
富山市八尾エリアを代表するビュースポットといえば、地元民の憩いの場「城ヶ山公園」。
高台に位置する城ヶ山公園の山頂からは、八尾エリアの町並みをはじめ、晴れた日には3,000m級の雄大な立山連峰や富山湾も一望できます。
また、園内には多品目の桜が植樹されていて、満開の時期には一面がピンク色に染まります。「富山県桜の名所70選」にも選定されている圧巻の光景は、ぜひ写真に収めたいですね。
さらに、初夏の新緑に秋の紅葉、冬は寒椿と、どのシーズンに足を運んでも美しい自然景観を楽しめます。
▲城ヶ山公園からの眺め。八尾エリアの町並みと自然の融合が美しい
▲春になると山頂や遊歩道など園内各所で桜を見ることができる
▲レンタルキックボードは城ヶ山公園敷地内にある無料駐車場に停めよう
若宮八幡社(蚕養宮):蚕を祀る神社
八尾の雄大な自然を満喫した後は、まちの文化にも触れてみましょう。
富山市八尾は江戸時代に”越中の蚕都”と称され、養蚕業で栄えたまち。古くは蚕を育てる農家や蚕具店、製糸工場などがまちの随所にありました。
東新町地区には、八尾の発展の礎となった蚕を祀る「若宮八幡社(蚕養宮)」があります。藩の財政を支えた存在であり、生活文化を作った象徴であることから、富山市民俗文化財に指定されている神社です。
▲自然豊かな場所に佇む蚕が祀られている「若宮八幡社(蚕養宮)」
繭(マユ)を表した手水舎や、蚕蛾(カイコガ)と糸巻きが形作られている本殿の灯りなど、至る所に蚕がモチーフとしてちりばめられています。時の移ろいを感じさせる厳かな雰囲気が幻想的ですよ。
八尾町民ひろば:井田川の自然と町並み
郊外散策の最後は、ディープなビュースポット「八尾町民ひろば」に立ち寄りましょう。若宮八幡社からはキックボードで10分程度と、ちょうど良い距離感です。
八尾町民ひろばは井田川沿いにあり、井田川の自然と町並みが融合した風光明媚な画が撮影できます。
▲井田川沿いに面した場所にある八尾町民ひろば。川のせせらぎが心地よい
▲川の南側は家屋が軒を連ねている。豊かな緑・町並み・川と八尾の魅力を一枚に収められる
石畳の閑静な町並みと穏やかに流れる川の対照的な光景に心が癒されるでしょう。
井田川沿いの町並みを見ずに帰られる方が多いですが、諏訪町本通りとはまた違う絶景が堪能できるのでご覧いただきたいですね。キックボードがあれば、八尾町民ひろばまで気軽に足を運べますよ。
参考サイト:八尾町を歩く|越中八尾観光協会
2.曳山展示館|越中八尾曳山祭の曳山と八尾の歴史を知る
▲「越中八尾曳山祭」をテーマにした曳山展示館。越中八尾の歴史や文化も広く知れる
曳山展示館でキックボードを返却したら、館内をゆっくりと見学しましょう。
曳山展示館は、養蚕業で栄えた歴史を記した資料展示や、曳山祭の雰囲気を味わえる映像コーナーなどがあり、越中八尾の歴史と文化をより深く理解できます。
八尾は「おわら風の盆」が有名ですが、江戸時代から続く祭礼行事「越中八尾曳山祭」も町を象徴する祭りの一つ。1Fの展示室には、越中八尾曳山祭で実際に曳き廻される豪華絢爛な曳山が飾られています。柱や長押、車輪や幕などの装飾まで細部にわたり、彫刻、彫金、彩色、漆工芸などの富山県の伝統工芸の粋が散りばめられています。
▲曳山展示館1Fの展示室では実際に使用される曳山を展示
また、館内には展示室以外にお土産コーナーも併設されています。
風の盆の演舞を表現したまゆ人形はお土産にピッタリ。養蚕業で栄えた八尾を象徴する人気商品です。
▲風の盆をイメージして作られたまゆ人形。ころっとした丸いフォルムが愛らしい
他にも、うちわや手ぬぐいなど「越中八尾おわら風の盆」オリジナルグッズが豊富にラインナップ。家族や友人のお土産にも喜ばれそうですね。
曳山展示館(越中八尾観光会館)へのアクセスと基本情報
住所 | 〒939-2342 富山県富山市八尾町上新町2898-1 |
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電話番号 | 076-454-5138 |
最寄り駅 アクセス |
北陸自動車道「富山IC」より車で20分 ※無料駐車場50台あり |
営業時間 | 9:00~17:00(16:30入館受付終了) |
定休日 | 年末年始(12月29日~1月3日) ※メンテナンスのため臨時休館あり |
料金 | 大人500円・小人(高校生以下)300円 |
公式サイト | https://www.yatsuo.net/ythl |
3.八尾おわら資料館|300年以上続く八尾の祭り「おわら風の盆」を体感
▲「おわら資料館」は富山市八尾エリアの定番の観光スポット
曳山展示館から徒歩7分程度の場所にあるのが「おわら資料館」。デートの締めは、越中八尾の代名詞ともいえる伝統行事「おわら風の盆」の魅力を堪能しましょう。
「おわら風の盆」は300年以上の歴史を持つ全国屈指の伝統的な祭りです。毎年9月1日~3日に開催され、観客数は3日間で約20万人にも及びます。哀愁漂う胡弓と三味線の演奏に合わせた優美な演舞が特徴で、編み笠を被った踊り子たちによる幻想的な舞いが観客を魅了します。
おわら資料館は「おわら風の盆」に特化し、おわらの魅力を余すことなく発信しています。
▲「おわら風の盆」のようす。胡弓と三味線の音色がまちに響き渡る
▲数千ものやわらかな灯りが祭りのムードを高める
館内では祭りで使用する衣装や楽器を観覧できる他、過去に開催された祭りの映像も上映しているので、おわら風の盆の迫力と情緒を存分に体感できますよ。
▲”おわら”とは、江戸時代に八尾の遊芸が創作した唄の一つ「おわらひ(大笑い)」に由来。風害を鎮めて豊作を祈願する祭り
▲資料展示室では、おわらの歴史的背景を学べる資料がパネルなどでも展示されている
▲2Fではおわらの歌詞や踊りにまつわる資料の展示・解説をしている
新しい文化体験を共有することで、2人の会話も弾むこと間違いなしですね。八尾ならではの情緒豊かな文化を楽しく学びましょう。
八尾おわら資料館へのアクセスと基本情報
住所 | 〒939-2354 富山市八尾町東町2105-1 |
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電話番号 | 076-455-1780 |
最寄り駅 アクセス |
北陸自動車道「富山西IC」より約25分 ※駐車場あり。八尾おわら資料館から南へ約100m (駐車場住所:富山市八尾町東町1997) |
営業時間 | 9:00~17:00(16:30受付終了) |
定休日 | 年末年始(12月29日~1月3日) |
料金 | 大人210円・小人(高校生以下):無料 |
公式サイト | https://www.city.toyama.lg.jp/shisei/shisetsu/1011072/1011076/1005775.html |
取材協力:越中八尾観光協会(https://www.yatsuo.net/)