越境ECの成功事例7選!成功の秘訣や注意点も解説 | ネットショップ・ECの一元管理ツールならネクストエンジン

越境ECの成功事例7選!成功の秘訣や注意点も解説

近年市場規模が大きくなってきた越境EC。国内だけでなく海外でEC販売することで販路拡大につながり、成功している企業も増えています。

他社でもうかっているなら乗り遅れると損だな……

でも自社でうまく行くか心配……

そんな越境ECが気になってはいる方に向けて、越境EC のメリットや注意点といった基本から、実際に越境ECに成功した事例をご紹介します!

越境ECは成熟した国内市場から海外の新興市場に販路を広げ、大きな成長が期待できますが、販売先の言語対応や文化への理解、決済方法の対応など、対応すべきことも多いです。

過去に越境ECに成功した事例から学ぶことで、成功の秘訣や課題がより具体的に見えてきます。越境EC参入に不安を感じている方はぜひ本記事を参考にしてください。

越境ECとは

越境ECとは国を越えてオンラインで行う商取引のことを指します。

日本の消費者がアメリカや韓国のECサイトで商品を購入したり、逆に日本のEC事業者が中国や東南アジアの消費者に商品を販売することも含まれます。

とくに近年では円高の影響もあって、海外から日本国内の商品を購入するインバウント需要が高まっており、注目を集めています。越境ECが成長している背景には、

  • インターネットの普及
  • 物流ネットワークの発展
  • 消費者ニーズの多様化

などが挙げられます。

越境EC展開するメリット

越境ECを始めるメリットはどんなことがあるでしょうか?おもな点を4つ挙げます。

市場の拡大

越境ECを通じて、事業者は国内市場に限定されず、世界中の消費者を対象にすることができ、売上を大幅に拡大するチャンスが広がります。

とくに国内市場が成熟していたり、人口減少によって縮小する地域の場合、海外に販路を拡大することで新たな成長機会が得られます

ブランド認知度を高める

越境ECは、企業が自社ブランドをグローバルに展開し、認知度を高める手段としても非常に有効です。

国内外の消費者にブランドを認知させることで、新たな市場を開拓でき、企業のグローバルプレゼンスを強化できます。

在庫の活用

グローバル市場をターゲットにすることで、国内で余剰在庫となっている商品を効率的に管理でき、過剰在庫や欠品のリスクを軽減できます。これにより、在庫回転率が向上し、コスト削減にもつながります。

売上・利益率の向上

商品によっては、海外の消費者は日本国内より高い価格でも購入することがあるため、出品事業者は国内での販売価格より海外での販売価格を高く設定することができます。

適切なマーケティングを行えば、売上・利益率の向上が可能です。

越境ECを始める際に知っておきたいポイントと成功のカギ

越境ECでは国内ECとは考慮すべきことが異なります。

以下に挙げるポイントを押さえ、対策を行うことが越境EC成功のカギを握ります。

物流と関税

国際物流には多くのコストがかかり、とくに関税や輸入規制が複雑なため、これらを管理する必要があります。

配送遅延や関税トラブルが発生すると、顧客満足度の低下につながりかねません。これらのリスクを最小限に抑えるための対策が求められます。

多言語対応と文化の違い

各国の消費者に対して、適切な言語でのコミュニケーションが不可欠です。また、各国の文化的背景を理解し、それに合わせたマーケティング戦略を立てることが重要です。

日本の商品を海外に販売する際には、現地の消費者の文化や習慣に合わせたプロモーションが成功するための重要なポイントとなります

決済方法と通貨の違い

各国で異なる決済方法や通貨に対応する必要があります。

クレジットカード決済が主流なのか、電子決済サービスが使われているのか、支払い方法は国によって様々です。消費者が安心して購入できる環境を整えなければいけません。

例えば、現地通貨での決済や、主要な国際的決済手段を提供することで、消費者の購買意欲を高めることが可能です。

越境ECの成功事例7選

それでは実際に越境ECで成功している企業はどういったことを行ってきたのか、実際の成功事例をご紹介します。

どの企業も現地のニーズや文化にあわせたマーケティング戦略を取りつつ、日本企業ならではの信頼感や品質の高さを武器に、独自の商品を展開しています。

ユニクロ

出典:ユニクロ中国公式サイト

ユニクロは株式会社ファーストリテイリングが展開する国内の代表的アパレルブランドですが、越境ECでも成功しています。

ユニクロの越境ECサイトの特徴は、販売する国・地域によってサイトを分け、現地の言語で自社ECサイトを持っています。

カスタマイズが可能な自社ECであるため、独自のサービスを導入することが可能で、ユニクロにはユーザーがサイズや在庫の質問をチャット形式で解決できる「IQチャットサポート」なども導入しています。

また、ユニクロの店舗は国内800店舗、海外1634店舗(中国大陸だけで926店舗、2024年8月末現在)と海外が国内の2倍以上あり、実店舗とECサイトの両方を海外で展開していることで、実店舗で購入した人がECサイトでリピート購入するなどのリアルとオンラインの相乗効果をうまく活用しています。

ヤーマン

出典:ヤーマン公式サイト

日本の美容・化粧品関連商品は、高品質・高機能で海外でも評価が高いです。

美容家電をおもに製造販売するヤーマンは国内でも知名度が高いメーカーですが、越境ECでも成功しています。

とくに中国市場での存在感は大きく、プロモーションは現地でよく使われているライブコマースを中心に行い、皮膚科医や中国版のインフルエンサーであるKOLを招いて配信するなど力を入れています。

2023年の中国EC市場での一大イベント「独身の日」では、中国最大のECサイト「天猫(Tmall)」内で中国ブランドに次いで販売実績第2位を獲得しています。

清助刃物(Seisuke Knife)

清助刃物は日本の職人がつくる包丁をおもに海外で販売しています。

海外向けのサイトやインスタグラム等SNSでの発信に力をいれており、インスタグラムのメインのアカウントでのフォロワーは10万人を超えています。

実店舗もアメリカのポートランドに1店舗、日本にも4店舗を運営しています。

はじめから海外市場を狙い、まずはアメリカに向けて英語サイトを作成。コロナ禍で実店舗への来客が減ったタイミングでEC販売に注力し、スペイン語や中国語など多言語に対応していきました。

現在では特に海外の認知度は高く、「日本の包丁を買うなら清助刃物」という認識ができるほどに成長しています。

PERFECT WORLD

出典:Perfect Workd Tokyo公式サイト

パーフェクトワールドはキャラクターグッズのネット販売を中心に、商業施設でのポップアップイベントの企画・運営など、キャラクターに関わるさまざまなビジネスを展開しています。

日本のキャラクターグッズは海外のユーザーにも人気があり、香港に強い越境ECプラットフォーム「YAICHI」にも出店することで、国内だけでなく海外ユーザーの取り込みにも成功しています。

直営のECサイト「PERFECT WORLD TOKYO」のほか、17店舗(2023年3月時点)を3名で運営していますが、ECのバックヤード業務を効率化・自動化することでスムーズな対応が可能になった結果、販路を拡大することができています。

同社のインタビューは以下からもご覧いただけます。

Mr.CHEESECAKE

出典:Mr. CHEESECAKE公式サイト

Mr. CHEESECAKEはフレンチ出身のシェフ・田村浩二氏が手がけるチーズケーキのブランドです。

世界一じゃなく、あなたの人生最高に。 濃厚なのにスッと溶ける。 おいしい記憶をたどり、シェフだからこその味わいを生み出す。 世界へ誇るトーキョーチーズケーキを。

をコンセプトにネット販売を中心に展開していましたが、入手困難になるほどの人気を集め、現在はグランスタ東京に常設店舗を2024年9月にオープンしています。

以前から外国人観光客には日本のお菓子は人気がありましたが、日本のアニメや日本食ブームが追い風になり、越境ECのお菓子市場も拡大しています。

Mr.CHEESECAKEは越境プラットフォーム「YAICHI」に出店し、同モールでも人気商品となっています。いわゆる「和風」のものや、定番のお土産品だけでなく、高品質でおしゃれなデザインのお菓子も越境ECで支持されるよい一例といえるでしょう。

BASE FOOD

出典:ベースフード株式会社コーポレートサイト

Base Foodは1食に必要な栄養素がすべてとれる「完全栄養食」のブランドです。パンやクッキー、パスタなど、栄養バランスのいい食事を手軽においしくとれるため人気を集めています。

国内では公式オンラインショップのほか、コンビニやドラッグストア、スーパーなどでも取り扱いがあります。公式ショップでは、割安な継続コースを提供することで、リピート購入を促進しています。

食の健康志向は海外も同様であり、越境ECでは香港のECサイト「HKTVMall」に出店するなど当初から力を入れていました。

その後、越境プラットフォーム「YAICHI」に出店することで香港のKOL(専門性を持ったインフルエンサーのこと)にサンプルを提供をし、一斉にInstagram等のストーリー投稿で拡散させるなど、越境での認知拡大にも成功しています。

豊洲市場ドットコム

出典:豊洲市場ドットコム公式サイト

株式会社食文化が運営する「豊洲市場ドットコム」は、一般人立ち入り禁止のプロの市場・豊洲市場に集まる新鮮な水産物や野菜・果物、日本全国の名産品等を一般消費者が購入できるECサイトです。

国内の消費者はもちろん、海外の方に向けても多言語で魚のさばき方や調理法、食材の紹介などの情報も掲載し、日本の食文化に親しんでもらう取り組みをしています。

当初越境ECは物流の問題が解決できず、国内販売のみを行っていました。

しかし香港に強みを持つ越境ECプラットフォーム「YAICHI」に出店することで、YAICHIが確保している「豊洲→羽田→香港」の毎日のフライトを活用し、タイミングによっては国内消費者に届くリードタイムより短く、新鮮な状態で香港の顧客へ配送が実現できているそうです。

越境ECの今後はどうなる?

 越境EC市場は、今後もさらなる成長が見込まれています。

技術の進化により、消費者と事業者の間の距離はますます縮まり、リアルタイムでの国際取引が増加するでしょう。とくに、AIやビッグデータの活用により、個別化されたショッピング体験が提供され、消費者満足度が向上することが期待されます。

さらに、サステナビリティへの関心が高まる中で、越境ECにおいてもエコロジカルな配送方法や、環境に配慮した製品の需要が増加する可能性があります。事業者は、これらのトレンドに対応し、持続可能なビジネスモデルを構築することが求められます。

また、ブロックチェーン技術の導入により、国際取引における透明性が向上し、取引の信頼性がさらに強化されるでしょう。これにより、越境ECの取引コストが削減され、事業者と消費者の双方にメリットをもたらすことが期待されます。

越境ECを展開する方法

越境ECを展開する場合、国内EC同様に、自社ECやモール出店などの方法があります。詳しく見ていきましょう。

自社ECで始める

元々国内向けに日本語で提供していたサイトを多言語化し、海外からアクセスできるように対応して運営する方法や、ShopifyやSTORESなど国内と海外発送の両方に対応するカートを利用する方法もあります。

自社構築の場合、ITスキルに秀でた人材を確保する必要があり、ほかの方法に比べて参入の際の手間やコストがかかりますが、自由にカスタマイズできるメリットもあります。

ShopifyやSTORESなどのECカートを利用する場合は、より手軽にはじめられるのがメリットです。

ECサイトのカートシステムについては以下の記事で解説しています。

モールに出店する

国内の越境EC対応のモールに出品する方法です。すでに構築されているサイトを利用して越境ECを始めるので、参入する際のコストや手間を最小限に抑えることが可能です。

しかし、サイトの利用手数料を支払う必要があり、同じサイトで越境ECを行うライバルが多いことから、期待どおりの集客効果は見込めない可能性もあります。

香港エリアに強い「YAICHI」

もし香港や中国市場での越境ECを検討中であれば、日本の商品を専門に扱う越境ECプラットホーム「YAICHI」もおすすめです。

YAICHIが提供するのは、ただの商品ではなく、安心感と信頼性です。厳しい品質管理をクリアした日本の商品が、しっかりとした物流ネットワークを通じて、スピーディーに届くので、消費者からの信頼も厚いです。

他の大規模なECモールと違い、粗悪なコピー品などが掲載されていないため「安心して買い物を楽しみたい」「日本の高品質な商品を手に入れたい」と考えている方には、YAICHIがぴったりです。

海外の大手ECモールに出店する

現地の大手ECモールに出店する方法です。現地で強い影響力のあるモールに出店することで、国内の越境EC対応サイトへの出品と比べて、場合によっては大きな集客を期待できます。

代表例としては、欧米のAmazonやeBay、中国の天猫国際(Tmall Global)や京東全球購(JD Worldwide)が挙げられます。

しかし、現地での法的手続きやECサイトとの交渉が必要なため、国内越境EC対応サイトへの出品よりも難易度が高いのが特徴です。

越境ECプラットフォームについては以下の過去記事でも解説していますので、こちらも参考にしてみてください。

越境ECでも!EC運営効率化ならネクストエンジン

越境ECを検討中のEC事業者の方のなかには国内ECを既に複数展開しているという場合も多いかと思います。

日々の受注管理や在庫管理といったECバックヤード業務が忙しく、越境EC進出の壁になってしまわないか心配……と感じられる方におすすめしたいのがEC一元管理システム「ネクストエンジン」です。

ネクストエンジンとは

ネクストエンジンはEC運営のバックヤード業務を効率化・自動化するEC一元管理システムです。

おもな機能は

など。

対応モール・カートは業界最大級で、越境ECでもよく利用されているShopifyやSTORESといったカートや、香港に強みをもつ越境モール「YAICHI」にも対応しています。

香港に強い!越境ECサイトYAICHI

越境ECを展開する方法でもご紹介した越境ECプラットホーム「YAICHI」は、はじめて越境ECに取り組む企業にも安心できます。もちろんネクストエンジンとの連携も可能です。

YAICHIの戦略を解説します。

ローカライズされたマーケティング

各国の消費者のニーズや文化に合わせたマーケティング戦略を展開することが重要です。言語、文化、消費者行動に基づいてコンテンツやプロモーションを調整し、現地市場に合ったアプローチを行います。例えば、日本の商品を海外に販売する際には、現地の消費者に響くメッセージや広告を使用することが効果的です。

多言語対応のウェブサイト

消費者が快適にショッピングできるよう、多言語対応のウェブサイトを構築することが不可欠です。さらに、顧客サポートも現地の言語で提供することで、信頼性を高め、顧客満足度を向上させることができます。

物流パートナーシップの強化

 国際物流を円滑に行うため、信頼性の高い物流パートナーを選定し、配送のスピードと安全性を確保します。また、関税や輸入規制に精通した専門家を活用することも、越境ECにおいては重要な戦略となります。これにより、トラブルの発生を最小限に抑え、スムーズな取引を実現します。

まとめ

越境ECは、事業者にとって新たな市場を開拓し、グローバルなブランド展開を実現するための強力な手段です。

しかし、成功するためには、物流、文化的理解、決済方法など、さまざまな課題に対応する必要があります。これらの課題に対処しながら、持続可能な成長戦略を構築することが、越境ECにおける成功の鍵となります。

事業者は、消費者ニーズの変化や技術の進化に柔軟に対応し、越境EC市場での競争力を維持することが求められます。とくに、消費者の満足度を高めるためのローカライズやサステナビリティの取り組みが重要です。

今後も越境EC市場は成長を続けると予想されます。越境EC参入を検討中の事業者の方は、本記事の内容も参考にぜひチャレンジしてみてください。

EC運営の効率化・自動化についてネクストエンジンをご検討中の方は、お気軽に以下からお問い合せください。

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