「原料」と「材料」、「原材料」の正しい使い分けとは?
原材料は、「原料」と「材料」に分けることができます。原料とは、素材の原形をとどめていないもので、材料は素材の原形をとどめているものになります。
たとえば、製品を製造するために購入した化学薬品は、原油などを素材として加工されたものです。化学的に変質し原油などが素材になっていることは見てもわからないので、こういったものは、素材の原形をとどめていない原料といえます。
一方、ネジや金属部品などは、鋼や銅などの金属塊を素材にして加工されたものです。物理的な形状は変質していますが、それらが鋼や銅が素材になっていることは分かるため、こういったものは素材の原形をとどめている材料といえます。ただし、原料と材料の境界は曖昧なので、あえて厳密に区分はしないで、原材料として、まとめて考えることが一般的です。
なお、材料には何かを組み立てるための「部品」も含まれ、購入した各種のモジュール品やユニット品などはこれに該当します。こういった部品は、それぞれ外部から購入したもので、納品された状態のまま加工することなくそのまま自社の製品の生産に使用されるものです。
<書籍紹介>
書名:まんがでわかるサプライチェーン 知っておくべき調達・生産・販売の流れ
著者名:古谷賢一 著/日豆思惟子 作画
判型:A5判
総頁数:192頁
税込み価格:2,200円
<販売サイト>
Amazon
Rakuten ブックス
Nikkan BookStore
<著者略歴>
〇著者
古谷 賢一(ふるたに けんいち)
株式会社ジェムコ日本経営 プリンシパル本部 本部長コンサルタント
大阪産業大学経営学部商学科非常勤講師
【資格】公益社団法人全日本能率連盟認定マスター・マネジメント・コンサルタント、ICMCI(国際公認経営コンサルティング協議会)認定コンサルタント、MBA(経営学修士)
【略歴】大手鉄鋼メーカーにて、主に電子回路モジュールおよびコンピュータなど情報機器の開発製造事業に従事。開発・設計・製造・生産技術・品質保証・品質管理等の業務に従事し、本社より分社した事業会社の品質保証責任者、生産技術部門長および海外生産子会社(フィリピン、中国)の品質管理責任者を歴任。生産子会社・協力工場や、部材ベンダー・取引先へのものづくり指導、生産技術指導、品質指導を、国内外問わず多く手がけている。
その後、ジェムコ日本経営に入社。経営管理、人材育成から、品質改善支援、ものづくり革新支援など幅広い分野に従事し、"地に足がついた活動"をモットーに、現場に密着し、きめ細かい実践指導は顧客から高い評価を得ている。
タイ、マレーシア、フィリピン、ベトナムおよびハンガリーなど、海外での支援実績も多数あり。
【著書】『工場長の教科書』『在庫戦略の教科書』(共に日経BP)。雑誌『工場管理』(日刊工業新聞社)にて「Z世代の新人育成バイブル」を連載。『工場管理』『型技術』(同)にて寄稿多数。
【専門分野】経営管理・経営戦略、ものづくり現場改革・生産合理化、品質管理・品質改善、組織・人材開発
〇作画
日豆 思惟子(ひず しいこ)
九州在住のデザイン系フリーランス。心地よく感じられる作画を目指す。
ウェブサイト:https://honeysuckle-nagasaki.tumblr.com/
<目次>
第1章 サプライチェーンを知ろう
第2章 顧客から納期の前倒し要望
第3章 急な増産対応の依頼
第4章 値下げ要請に直面する
第5章 品質クレームにどう対応するのか
特集・連載情報
こうした中で、営業担当者は顧客からのさまざまな変更要請を受ける窓口です。顧客の要請に満足に応えるために、営業担当者は自社のサプライチェーンを把握しておかなければなりません。これがスキルとなって、顧客の信頼を得る基本になるのです。