ビールの販売動向が示す飲酒の場の「シフト」
ビール大手4社の4月のビール類(ビール、発泡酒、第三のビール)の販売動向が16日に出そろい、合計販売数量は前年同月比1%減と2カ月ぶりのマイナスとなった。飲食店での酒類提供の拡大により、業務用ビールが同約4割増と回復。これを受け、ビールが同9%増と6カ月連続でプラスになった。一方、家庭用中心の第三のビールが同10%減と全体を押し下げた。新型コロナウイルスの感染拡大に行動制限がほぼなくなり、飲酒の場が家庭から飲食店にシフトしているようだ。
ビール類の各社別の増減はキリンビールが同4%減、サッポロビールが同6%増、サントリービールが同9%減。販売金額ベースのアサヒビールは同6%増となった。
ビールカテゴリーはキリンが同2%増、サッポロが同15%増、サントリーが同13%減。アサヒは主力の「スーパードライ」が同5%増となった。
第三のビールはキリンが同7%減、サッポロが同7%減、サントリーが同6%減。アサヒは主力の「クリアアサヒ」が同11%減となった。
発泡酒も市場全体で同5%減と5カ月連続のマイナス。キリンが同7%減、サッポロが同13%減、アサヒは主力の「スタイルフリー」が前年同月並みだった。
日刊工業新聞2022年5月17日