専門コンサルタントが物流拠点の貨物事故なくします!|ニュースイッチ by 日刊工業新聞社

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専門コンサルタントが物流拠点の貨物事故なくします!

SOMPOリスケア、サービス提供
 SOMPOリスケアマネジメント(東京都新宿区、布施康社長)は運送や倉庫会社向けに、荷物を荷役時に破損するといった「貨物事故」を削減するサービスを月内にも始める。専門社員を顧客の物流拠点に派遣し、事故原因や傾向を分析。発生を抑制するための改善案や、従業員の教育ツールなどを提供する。初年度10件の受注を目指す。

 サービスでは、顧客の事業拠点の中から一つのモデル店を選定する。専門のコンサルタントがモデル店で実際の事故報告を収集、事故が発生しやすい時間帯や場所などの傾向をつかむ。傾向をもとに、顧客社員を交えた会議を開き、適切な荷姿、荷役方法などを検討、再発防止策をまとめる。

 サービス期間は1社当たり6カ月―1年程度で費用は200万円から。PDCA(計画・実行・確認・改善活動)に沿い期間中に一連のサービスを繰り返す。

 顧客ごとに、作業員向けの事故防止教材も作成する。顧客はモデル店で策定した再発防止策を他店舗に応用することで、全面的な貨物事故の抑制につなげることができる。

 物流業界はインターネット通販の拡大などを背景に取り扱う荷物量は増加傾向にある。一方、物流現場の負荷増大や働き手不足で、経験の浅い作業員が増え貨物事故も増えているという。

 SOMPOリスケアマネジメントはSOMPOホールディングス傘下でリスク管理事業を手がけており、専門知識を持つ社員を抱える。貨物事故による賠償費用が増加することから事故防止サービスの要望が高かった。同社は17年中に物流業者を対象に実証を実施。大手事業者で50%、中規模事業者で30%の貨物事故削減効果が確認できたという。
日刊工業新聞2018年5月16日
葭本隆太
葭本隆太 Yoshimoto Ryuta デジタルメディア局DX編集部 ニュースイッチ編集長
経験の浅い作業員の増加により、貨物事故が増えているとのこと。荷役作業にも熟練の知見のようなものがあるのでしょうか。

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