立ち往生の危険性増す、積雪急増の怖さ ドカ雪に遭遇しないためにはどうしたらいいのか #専門家のまとめ(片山由紀子) - エキスパート - Yahoo!ニュース

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立ち往生の危険性増す、積雪急増の怖さ ドカ雪に遭遇しないためにはどうしたらいいのか #専門家のまとめ

片山由紀子気象予報士/ウェザーマップ所属
日本列島に積もった雪の様子(2月8日午前9時現在、気象庁ホームページより)

 新潟市中心部では7日夜、記録的なドカ雪に見舞われ、3時間に30センチの積雪急増となりました。1時間に3センチを超える降り方は強い雪とされ、新潟のドカ雪は強い雪の3倍の降り方だったことがわかります。

 いきなり雪が強く降り出すと、みるみるうちに路面の状態が変わり、立ち往生の危険が急に増します。ドカ雪にあわないためにはどうしたらいいのか、まとめました。

ココがポイント

雪による影響で山口では少なくとも数十台が立ち往生しています。
出典:テレビ朝日系(ANN) 2025/2/8(土)

雪雲が発達しやすく、北陸や東北の山沿いを中心に積雪が急増しそうです。
出典:tenki.jp 2025/2/8(土)

気象庁は、短時間の大雪に対して一層の警戒を呼び掛ける「顕著な大雪に関する気象情報」を発表しています。
出典:饒村曜 2025/2/7(金)

降雪短時間予報は、6時間先までの1時間毎の積雪の深さと降雪量を(中略)面的に予測したもので、1時間毎に発表します。
出典:気象庁

エキスパートの補足・見解

 新潟市にドカ雪を降らせた原因は低気圧です。冬の日本海で発生する低気圧は「寒気場内小低気圧」と呼ばれ、上陸すると激しい雪や突風をもたらす非常に危険な低気圧です。過去には1986年12月28日、山陰本線余部鉄橋(兵庫県香美町)で、客車7両が強風にあおられ、約40メートル下に転落し、6人が死亡した痛ましい事故があります。

 私が大雪のときによく見ているのが気象庁ホームページの「今後の雪(降雪短時間予報)」です。現在の積雪の状況がひとめでわかること、そして6時間先までの雪の予想が詳しい地図とともにわかるので、とても便利です。

 おすすめは3時間降雪量です。ドカ雪が降る可能性のある場所がすぐにわかります。その場所を避ける、迂回するようにすれば、立ち往生に遭遇するリスクを減らすことができると思います。

 最後に注意点です。雪の降り方は刻々と変化するため、常に最新の情報を確認しましょう。今後の雪(降雪短時間予報)は1時間ごとに予想が新しくなります。

 また、地元の気象台が発表する警報・注意報、大雪情報は必ず見るようにしてください。

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ありがとうございます。
気象予報士/ウェザーマップ所属

民放キー局で、異常気象の解説から天気予報の原稿まで幅広く天気情報を担当する。一日一日、天気の出来事を書き留めた天気ノートは128冊になる。365日の天気の足あとから見えるもの、日常の天気から世界の気象情報まで、天気を知って、活用する楽しみを伝えたい。著作に『わたしたちも受験生だった 気象予報士この仕事で生きていく』(遊タイム出版/共著)など。

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