
Webikeもサポートする「日本郵便HondaDreamTP」全日本ロードレースレポートをお届けします!
目次
2024 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第4戦 筑波大会
2024年6月16日(日):予選・決勝 天候:雨のち晴れ コース:ドライ
茨城県・筑波サーキット(1周=2.070km)
観客動員数:3,300人
日本郵便Honda Dream(J-GP3)
#12 岡崎静夏
予選5番手(1'00"086)決勝:11位
日本郵便docomo business(J-GP3)
#3 若松 怜
予選4番手(59"966)決勝:2位
気持ちが先行してしまった最終ラップ 2位でゴールし暫定ランキングトップでシーズンを折り返す
全日本ロードレース選手権シリーズ第4戦が6月16日(日)に開催された。舞台となったのは、茨城県・筑波サーキット。1周約2kmのタイトでテクニカルなレイアウトを持ち、首都圏に一番近いコースでもある。
ラップタイムは約1分と、何度も見ることができる反面、走る方にとっては、より集中力を要求される。全日本ロードレース選手権はJ-GP3クラスのみの開催となっており、日本郵便Honda Dream TPの岡崎静夏と日本郵便docomo business TPの若松怜が参戦した。
今回は公開テストはなく、前戦のSUGOラウンドを終えた直後にスポーツ走行を走り、1年振りに筑波を走り上々の感触を得ていた。レースウイークは、金曜日の午後からスタート。2本の走行があったが、この日から梅雨はどこにいったのかと思わせるほど厳しい暑さに見舞われる。土曜日にART合同走行が2本あり、日曜日に公式予選と決勝があるスケジュール。
今回は、ST600の小山知良がアドバイザーとして帯同。コースを歩きながら走りを説明したり、マシンセットやセッションの進め方もアドバイスしていた。土曜日のART合同走行では、若松が1分00秒211で2番手、岡崎が1分00秒532で9番手と2人とも流れは、よく、予選でのタイムアップを狙っていた。
日曜日は朝方に雨が降り路面は濡れていたが、天気は回復し、J-GP3クラスの公式予選が始まるころに路面はドライとなっていた。岡崎は、若松と共にコースインし、引っ張ってもらう作戦に出る。その作戦はピタリとハマり、一時は岡崎がリーダーボードトップに立つ。その直後に若松は真っ先に59秒台に入れトップに立っていたが、残り約10分で赤旗中断があった。
ここで小山が、アタックして余計なリスクを背負うよりも、レースに向けたセットを詰める方がいいと指示。59秒台に入れたいという思いのあった岡崎は、その指示を守りセッションを終えていた。予選は若松が4番手、岡崎が5番手と2人とも2列目に並ぶことになった。
暫定ランキングトップをキープして前半戦を終えた
厳しい暑さの中、25周で争われた決勝。シグナルがブラックアウトしスタートが切られると、若松は4番手で1コーナーをクリアすると第1ヘアピンで前のライダーが失速したため3番手でオープニングラップを終える。岡崎は、9番手辺りにつけていたが、シフトダウンするときに引っかかりがあり、思うような走りができず12番手までポジションを落としてしまう。
トップグループにつける若松は、6周目に尾野選手を、7周目の1コーナーでは池上選手をかわしてトップに浮上。しかし、すぐに尾野選手も仕掛けてくる。池上選手にも抜かれ3番手を走っていたが、12周目には2番手に浮上し尾野選手のテールを追う。
トップグループは約10台にふくれ上がっていたものの、若松は2番手をキープ。何度か尾野選手に仕掛けるがクロスラインを取られ前に出ることができずにいた。
そしてラストラップでも第2ヘアピンで仕掛けるために、ASIAコーナー立ち上がりでアクセルを開けていくが、気持ちが先行し過ぎてしまったが、リアがダートに僅かに落ちてしまい加速が鈍ってしまう。これで尾野選手に仕掛けることができず、後続から突かれてしまっていたが、何とか2位を死守してゴール。暫定ランキングトップをキープして前半戦を終えた。
岡崎はマシンの不調を抱えながらセカンドグループにつけると、徐々にペースアップ。集団を抜け出し単独走行となり、11位でゴールしている。
日本郵便HondaDream 選手コメント
J-GP3クラス #12 岡崎静夏 選手コメント
今シーズンは、もてぎ、SUGOとちょっとずつですが、よくなってきていて、今回もチームや小山さんのアドバイスのおかげで予選までは順調に来ていました。ちゃんと積み上げていくことができれば、1周目からベストタイムを狙えると思いますし、今回のレースのようなことが起きても自分自身で対処できるように準備をしておきます。
今回の結果は悔しいものでしたが、学んだことは絶対忘れずにシーズン後半戦に活かしていきます。
日本郵便docomo business 選手コメント
J-GP3クラス #3 若松怜 選手コメント
コースレイアウト的にタイトなので抜くのが難しかったですが、前回のSUGOよりもトップに立った時間は多かったので、いけるかと思っていたのですが、最後に仕掛けようと思ったところでミスがあり勝てるチャンスを逃してしまいました。
ウイークの流れ的にちょっとうまくいっていないところがあったので、シーズン後半戦は、しっかり準備して、また尾野選手に挑みたいと思っています。
今年は前戦全勝を目標に掲げていましたが、3戦を終えて1勝、2位2回と表彰台に上がり続けられていることは、よかったですし、皆さまの応援のおかげです。
後半戦も頑張るので引き続き応援よろしくお願いいたします!
手島雄介監督コメント
日本郵便株式会社様、NTTコミュニケーションズ株式会社様をはじめ、日本郵便社員の皆様、サポーターの皆様、今回も多くの応援をいただきありがとうございました。
前半戦最後の筑波大会を無事に終えました。今大会も日本郵便株式会社様を始め多くのスポンサーの皆様、ファンの皆様、サーキットに集まっていただきありがとうございました。
レースでは前戦SUGO大会の不完全燃焼から若松怜選手が全力でアタックをし挑みましたが、惜しくも2位という形で終えました。しかしチャンピオンシップのことを考えるとポイントリーダーで終えることができたことは大きいと思います。
また岡崎静夏選手も予選では若松選手と一時ワンツーという位置につけ素晴らしい成長を見せてくれました。今シーズンも当チームは3クラスに出場していますが、その中でもJ-GP3クラスは本当にわくわくするクラスだと改めて実感しています。また何よりもトップ争いをしている楽しさはレースの醍醐味だと感じました。
それはレースを終えた時にサポーターの皆様と“あとちょっと”と会話できることだと思います。数日前に日本郵便北陸支社様へお邪魔させていただき能登半島地震で被災に遭われた局長様達とお会いさせていただきました。やはりその時にも”当たり前が当たり前ではない”というお話をさせていただきましたが“あとちょっと”と言い悔しさを味わえるこの瞬間はとても大切だと感じさせていただいています。
この“あとちょっと”ということはどのシーンでも、皆様や私の人生、チーム、選手にもあるものです。能登半島地震で被災された皆様が完全復活されるまで“あとちょっとだね”と言う時もきっと訪れます。
その“あと少し”と言う時にOne Teamの力で一緒に乗り越えていくことをモータースポーツで表現することができたら、この上ない幸せだと強く思わせていただいた大会となりました。
本当にありがとうございました。
今後も宜しくお願い致します。
ティー・プロ・イノベーション
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