文/Webikeバイヤー:もぐぅ
チェーンは、エンジンからのパワーをリアタイヤに伝えるための重要なパーツです。
また、メンテナンスの機会が特に多いパーツでもあります。
走行中は高負荷、超高速で働き続け、ほとんどの車種では常に剥き出しのまま雨風にさらされ続けることもあり、その性能の維持のためには適切なメンテナンスが必要不可欠です。
チェーンオイル(チェーンルブ)には、そんな過酷な環境にあるチェーンを保護し、その働きを助ける役割があります。
様々な特徴をもったチェーンオイルがあり、いざ選ぼうとすると悩ましいもの。
今回は、2022年ももう年の瀬ですが、ウェビックショッピングのデータから独自に集計した、人気のおすすめチェーンオイルトップ10をランキング形式でご紹介します!
2021年のチェーンオイル売上ランキングに比べて、2022年のランキングに起こった変化としては「オフロード向けチェーンオイルがランクインしてきた」という点が挙げられます。
最近ではバイクの走行シーンに合わせてオイルの粘度や浸透性が調整され、チェーンオイルのラインナップも細分化されています。
そういったバリエーション展開のお陰か、オフロードやロードレースといった、ジャンル別専用チェーンオイルの人気が上昇中です。
是非チェーンオイル選びのご参考に!
目次
- 1 チェーンオイルの役割
- 2 どんな時にチェーンオイルの注油が必要?
- 3 チェーンオイルの選び方!
- 4 チェーンオイル2022年人気ランキングTOP10!
- 4.1 10位 BEL-RAY|[ベルレイ] スーパークリーン・チェーンリューブ
- 4.2 9位 MOTUL|C3 Chain Lube Offroad(チェーン ルブ オフロード)
- 4.3 8位 KURE|スーパーチェーンルブ
- 4.4 7位 SUPER ZOIL|[スーパーゾイル] SUPER ZOILチェーンルブ
- 4.5 6位 MOTOREX|[モトレックス] チェーンルブ 622
- 4.6 5位 YAMALUBE|スーパーチェーンオイル
- 4.7 4位 Vipro’s|レイキッシュ
- 4.8 3位 円陣家至高|CPO R(シーピーオーアール) 高性能チェーンオイル
- 4.9 2位 DID|チェーンルーブ
- 4.10 1位 WAKOS|CHL チェーンルブ
チェーンオイルの役割
一口にチェーンの注油と言っても、ノンシールチェーンとシールチェーンではチェーンオイルの果たす役割が少し変わってきます。
ノンシールチェーンとは、各部をチェーンオイルによって潤滑するチェーンです。
メリットとしてはシールを持たない構造上、フリクション(摩擦抵抗)が少なくチェーン自体も軽量なので、小排気量車のサーキットやモトクロスユースなどには最適です。
またチェーン自体の価格がシールチェーンに比べて安価なものが多いという点も見逃せません。
シールチェーンとは、チェーンのコマ同士を接続する「ピン」と、それを支える「ブシュ」の隙間にグリスを封入し、更にゴム製のシールで密封しているチェーンです。
特徴としてはグリスが密閉されているため安定して可動部が潤滑される点です。そのためメンテナンスサイクルが長く劣化しにくいメリットがあります。
また昨今ではMotoGPを始めとした大排気量車のレーサーにもシールチェーンが使われています。
ノンシールチェーンのチェーンオイル注油
内・外プレートやローラー、更に前後スプロケなどの金属同士が擦れ合う部分を、チェーンオイルの注油による被膜で保護するという部分はシールの有無に関わらず共通しています。
ですがノンシールチェーンの場合は、ピンとブッシュ間の潤滑油を注油によって補充する必要があるという点が特徴です。
グリスを保持する機構を持たない分、こまめな清掃と注油が必要になります。
シールチェーンののチェーンオイル注油
ノンシールチェーンでは注油によってピンとブッシュの間を潤滑していますが、シールチェーンの場合はその部分にグリスを封入し、シールによって密封しています。
シールチェーンのメンテナンスサイクルが長いのは、このシールによって安定した潤滑が行われているからです。
しかし、だからといってチェーンオイルによるメンテナンスが不必要かと言えばそうではありません。
シールはゴム製のため、乾燥による硬化や紫外線によるひび割れをチェーンオイルによって予防する必要があります。
チェーンをサビから守る!
チェーンは金属なので、使用するにつれて当然サビが進行してしまいます!
チェーンオイルはチェーン表面をコーティングして空気=酸素が直接触れることを防ぎ、サビを防ぐ役割があります!
ノンシールチェーンの場合は防錆によって各部の動きをスムーズに保つことはもちろん、シールチェーンの場合はゴムシールがサビによって切れてしまうといったケースも予防できます。
サビにくいメッキなどでコーティングされたチェーンもありますが、使用するにつれメッキは次第に剥がれてしまうので、やはり定期的なチェーンオイルの注油がベストです!
どんな時にチェーンオイルの注油が必要?
500キロから1,000キロ走行するごと、雨や泥を被った時はその都度がベスト!
チェーンオイルは距離にして500キロから、1,000キロ走行するごとに注油してください!
特に雨に降られた日や、チェーンに泥がかかって汚れてしまった場合は、チェーンオイルが流れ落ちてしまったり、ゴミを噛み込んでいる場合があるので、その都度メンテナンス、チェーンオイルの注油をするようにしましょう!
チェーンオイルの選び方!
ここでは、選ぶ際の基準になる3つの要素についてご紹介します!
飛び散りが気になる?そんなときは粘度をチェック!
チェーンオイルは、その粘度(=粘り気)によって、3つのタイプに分けることができます。
- ウェットタイプ
粘度がサラサラと低いため浸透性が高く、どんなチェーンにも馴染みやすい。容器はボトル型が多く、狙った場所に無駄なく注油できるため容量も少なく済む。反面飛び散りやすく、特に注油直後は走りだすまでに少し時間を置く必要がある。
- ドライタイプ
粘度が高く、速乾性に優れ注油後にあまり時間をおかずに走れる。飛び散りにくいため効果は長持ちだが、反面浸透性が低く、乾ききってしまったチェーンなどには向かない。スプレー型の容器が多く手軽に注油できるが、狙った箇所以外にも飛び散ってしまう場合があり、少し注意が必要。
- セミウェット/ドライタイプ
ウェットタイプの浸透性とドライタイプの速乾性、耐久性を併せ持ったハイブリッドタイプ。注油直後はサラサラで奥まで素早く馴染み、定着するとネバつきが増して飛び散りにくくなるという近年人気のタイプとなっています!
チェーンオイルには色付きのものがある!
ドライタイプのチェーンオイルに多いのですが、使用するとチェーンが少し白っぽくなる色付きのものがあります。作業した箇所がわかりやすいので、塗りムラを少なくできるなどのメリットがあります。
一方で、カラーチェーンに使用すると少しくすんだように見えてしまうので、気になるという方は色の付いていない透明なものを選ぶようにしましょう!
シールチェーン用のチェーンオイルがある!
シールチェーンを使用している場合は、潤滑剤(グリス)にフタをしているシール(ゴム)の劣化を防ぐ効果のあるシールチェーン対応のチェーンオイルを選ぶようにしましょう。
なお、シールチェーン対応のチェーンオイルを、シールチェーンではないノンシールチェーンに使用しても問題はありません。
迷ったらシールチェーン対応のチェーンオイルを選択すれば間違いありません!
使用するバイクやチェーン、シチュエーション、メンテンスの頻度、好みに応じて選ぶようにしましょう!
チェーンオイル2022年人気ランキングTOP10!
この2022年、ウェビックユーザーに人気を集めたチェーンオイルTOP10をご紹介します!
10位 BEL-RAY|[ベルレイ] スーパークリーン・チェーンリューブ
トップバッターは知る人ぞ知る老舗ブランド、BELRAY(ベルレイ)のチェーンオイルです!1980年代のロードレースシーンやオフロードの競技シーンをご存じの方にはお馴染みかもしれません。
ドライタイプのチェーンオイルで、高粘度かつ速乾性なので注油作業はお手軽です。タレもほぼありません!
O、X、Zリング含む全てのシールチェーンに対応し、用途としてもストリートからサーキット、更にオフロードまでマルチに使用出来るチェーンオイルとなっています。
9位 MOTUL|C3 Chain Lube Offroad(チェーン ルブ オフロード)
世界的なレースでそのロゴをみかける機会も多いMOTULのオフロード向けチェーンオイルがランクイン!
スプレータイプで噴霧しやすく、チェーンに付着した直後はサラサラで、パーツの奥までよく浸透します。
通常モデルに比べてオイルが低粘着タイプになっているため、砂や土等が付着しにくく、オフロードユースに最適な配合のチェーンオイルになっています。
容量も400mlと十分で、チェーンオイルの付着状況が分かりやすいように、オイルの色が蛍光イエローとなっているのも特徴的です!
またMOTULからはストリートユースからサーキットユースまでの広いレンジに適合した"C2 ROAD"、オンロードバイクレース向けに極圧性能を高めながらフリクションロスを低減する"C4 FACTORY LINE"、更に強粘着のペーストタイプを採用した"C5 CHAIN PASTE"といったバリエーションがラインナップされています!
8位 KURE|スーパーチェーンルブ
メンテナンスの必需品「KURE 5-56」でおなじみのクレ工業のスーパーチェーンルブ!
高純度モリブデン、フッ素樹脂が配合されており高い潤滑性と耐摩耗性を誇ります!
こちらは容量180mlで、ワンサイズ小さな70mlタイプがあります。
一泊二日のロングツーリングなど、行先でも使用できる携行用として最適です!
7位 SUPER ZOIL|[スーパーゾイル] SUPER ZOILチェーンルブ
高性能なオイル添加剤メーカーとしてもおなじみスーパーゾイルのチェーンオイル!
その最大の特徴は「金属表面改質効果」!
金属と金属とが擦れあう際に発生する熱で化学変化を起こし、金属表面に化合物を生成しどんどん滑らかにしてくれるという魔法の様なチェーンオイル。
チェーンをいたわりたい、もっとチェーンのフリクションを減らしたいという人にはおすすめです!
6位 MOTOREX|[モトレックス] チェーンルブ 622
オフロードユース向けのチェーンオイルがまたもランクイン!
オフロード走行後は、チェーンについた土や泥汚れを毎回洗浄する必要があります。
そのようなチェーンの洗浄+注油の頻度が非常に高いオフロード向けチェーンオイルにおいて重視される性能は「汚れの落としやすさ」です。
その点MOTOREXのオフロード向けチェーンオイルである"チェーンルブ 622"は、汚れの付着が最小限である上に汚れが非常に落ちやすいと評判になっています!
更にオフロードラン特有の急激な回転変化に耐える極圧性、耐遠心性、防水性に特化しているので潤滑性能も◎。
また注油直後は粘度が低いため浸透性が高く、30分程経つと少し粘度が増してグリス状に変化するため作業性も抜群です。
メンテナンスの頻度が高く、その際の手間を軽減したいけど潤滑性能の高さも外せない…というオフロードユーザーの方におすすめです!
5位 YAMALUBE|スーパーチェーンオイル
世界のバイクメーカー、ヤマハが送るヤマルーブ、スーパーチェーンオイルが5位にランクイン!
ウェットタイプのオイルは、ドライタイプのチェーンオイルと比較すると、ちょっと飛び散りが気になります……。
ですがこちらのチェーンオイルはウェットタイプなのですが、通常のウェットタイプと少し違い、ふわふわとした高粘度のムースがチェーンをしっかりと包み奥まで浸透します!
ノズルは折り畳み式になっていて、紛失の心配も、面倒な抜き差しの手間も必要ありません!
ヤマルーブにはドライタイプのチェーンオイルもラインナップされています。
拡散とスポットでノズルを使いわけられる2wayノズルキャップが特徴的!
こちらは使用すると白っぽくなるホワイトタイプで、使用後に見栄えが良くなると評判です!
4位 Vipro’s|レイキッシュ
高粘度が売りのチェーンオイルが多い中で、低粘度が売りというのがこのヴィプロスのレイキッシュ!
一般的な低粘度チェーンオイルのメリットには、パーツの奥までオイルが浸透すること、汚れにくいことなどが挙げられます。反面、飛び散ってしまいやすいく、耐久性の面では劣ってしまいます。
しかしレイキッシュは、低粘度のメリットそのままに飛び散りにくいという不思議なチェーンオイルなのです!
3位 円陣家至高|CPO R(シーピーオーアール) 高性能チェーンオイル
多くの玄人に愛される円陣屋至高のチェーンオイルが2位に!
ここまでいくつかのチェーンオイルを見てきて「容量50mlってちょっと少ないんじゃない?」と思ってませんか?しかしウェットタイプのこのチェーンオイルは、チェーンに塗ってからよく伸びます!スプレータイプより圧倒的に無駄なく使用できるため、実はとても持ちがいいんです!
脅威的な潤滑性能を発揮する円陣屋至高独自開発のリキッドメタルが配合されており「これ以上のものがあるのか!?」「もう他のチェーンオイルには戻れない」と熱狂的なファンを獲得しています!
2位 DID|チェーンルーブ
ことわざにもある通り、餅は餅屋、チェーンはチェーンメーカーです!
ダイドーチェーンのユーザーならば、このオイルを使えば間違いなし!
ノズルがしっかりとした金属製で、ドライタイプの性質も相まって漏れや飛び散りも最小限に抑えることができ、狙った箇所にしっかりと注油できます!
光輝くゴールドなど、カラーチェーンにも対応する透明タイプです!
1位 WAKOS|CHL チェーンルブ
人気チェーンオイルランキング2022年、栄えある1位の座に輝いたのはワコーズのCHLチェーンルブ!
ハーフウェット=セミウェット/ドライタイプなのでよく浸透し、そして飛び散らない!
特徴は水置換性で、チェーン表面に水分が付着していてもそれを浮かして油膜を形成し、汚れやサビに強くなります。
使い勝手の良さもさることながら、ワコーズの名に違わぬ性能、透明でシールチェーンにも対応しているという超万能チェーンオイルです!
ドライタイプのCHGチェーンガードというバリエーションもラインナップされています。チェーンオイルの飛散が気になるという方にぴったりな耐久性に優れるワコーズのチェーンオイルです!
フッ素樹脂が配合されており、チェーンの耐久性アップに大きく貢献します!
このチェーンオイルは少し白っぽくなるタイプで「塗った箇所がわかるから、塗りムラを減らせる!」「一目で減ったらどうかわかる!」と好んで使用するユーザーも多いです!
冒頭で記した通り、チェーンはエンジンのパワーをリアタイヤに伝える唯一のパーツであるため、その重要性は言うまでもありません。
チェーン1本のコンディションは、マシン全体のコンディションとも言い換えられます。そのため、MotoGPなどの世界的なレースの世界では、走行毎にチェーンを新品にするそうです。
バイクの性能を向上させるためエンジンの調子を整えるとなると大変です。それと比べ、チェーンのメンテナンスは圧倒的に簡単、そしてラクに、安くバイクの性能向上を図ることができます。
あなたにとって最高のチェーンオイルを選んで、愛車の魅力をより引き出し、ステキなバイクライフを楽しんでください!
この記事にいいねする
-
WAKOS
CHL チェーンルブ
¥2,376(税込)
-
円陣家至高
CPO R(シーピーオーアール) 高性能チェーンオイル
¥3,073(税込)
-
Vipros
レイキッシュ
¥2,200(税込)
-
YAMALUBE
スーパーチェーンオイル
¥2,009(税込)
-
KURE
スーパーチェーンルブ
¥667(税込)
-
DID
チェーンルーブ
¥1,536(税込)
-
YAMALUBE
スーパーチェーンオイル ドライ
¥2,220(税込)
-
SUPER ZOIL
[スーパーゾイル] SUPER ZOILチェーンルブ
¥1,890(税込)
-
WAKOS
CHG チェーンガード【220ml】
¥2,244(税込)
こちらの商品は販売終了いたしました
-
MOTOREX
チェーンルブ 622
¥1,860(税込)
-
MOTUL
C3 Chain Lube Offroad(チェーン ルブ オフロード)
¥3,174(税込)
-
MOTUL
C4 CHAIN LUBE FACTORY LINE(チェーンルブ ファクトリーライン)【0.4L×1】
¥3,993(税込)
-
MOTUL
C5 CHAIN PASTE (C5チェーンペースト)【150ml×1】
¥2,540(税込)
-
BEL-RAY
スーパークリーン・チェーンリューブ
¥2,740(税込)
-
MOTUL
C2 CHAIN LUBE ROAD (チェーン ルブ オンロード)
¥1,287(税込)