文/Webikeバイヤー:yohei
いよいよバイクシーズン到来で、ツーリングはもちろん、通勤・通学などの普段使いでもバイクの出番が増えてきましたね!
今回は、マンション、アパートなどでのバイク保管の必需品、『バイクカバー』についてご紹介します!
目次
バイクカバーを選ぶ基準について
まず、皆様がバイクカバーを選ぶ際の基準としてはどのような項目があるでしょうか?
バイクカバーのメーカー各社のサイトや商品説明を見比べてみると、
下記のような項目が判断材料になるかと思います。
・価格
・撥水性能
・収納袋が付属しているか
・バタつき防止ベルトの有無
・耐火性(放火などへの耐性)
・生地の色(ブラック、反射材付きなど)
・生地の丈夫さ(経年劣化、いたずらへの耐性)
・透湿・防水素材(湿気や気温差による結露防止)
・裏地が傷防止の生地になっているか(車体保護)
・ワンタッチバックルの有無(付け外しのしやすさ)
・裏地の耐熱性(マフラー、エンジンへの耐熱性の強さ)
・エアーベンチレーション(結露、風による転倒防止など)
・防犯ロック(ワイヤーロックやディスクロックなど)との併用ができるか
・自分のバイクに適合するサイズがあるか(サイズラインナップの豊富さ)
・リアBOXやパニアケース、サイドバッグなどを取付している場合に、そのまま取付できるか
比較検証するのはunicar(ユニカー工業)のバイクカバー3種類!
今回ご紹介するのは、バイクカバーの老舗『unicar(ユニカー工業)』の3モデルです。
・プレステージバイクカバー
・リップストップバイクカバー
・防火対策バイクカバー
この3種類のバイクカバーを、上記の観点から比較レビューしていきます!
最後には、ライターで炙ったり、カッターで切り裂いて引っ張ってみたり、ハンダごてを押し当ててみたりと過激な実験もしてみましたので、是非ご覧ください!
試着に使用したバイクはヤマハWR250Xです。
今回取付に使用したバイクは250ccモタードのヤマハ WR250Xです。
マフラーはノーマル、ヤマハ 純正オプションのリアキャリアを装着していますが、寸法的にはほぼ影響無いと思います。
ハンドガードは装着していない状態ですので、同じ車種でもハンドガードを装着していると装着感が変わってくると思われます!ご参考にされる際はご留意ください。
今回カバーの試着に使用したWR250Xの寸法(諸元表より) | |
全長 | 2,190㎜ |
全幅 | 810mm |
全高 | 1,235mm |
シート高 | 895mm |
その他の装備品 | ハンドルまわりやマフラーは純正、純正オプションリアキャリア装備 |
今回試着に使用したバイクカバーは、全て4Lサイズです。 |
プレステージバイクカバー
適合サイズ表はunicar 公式サイトでもご確認いただけます。
プレステージバイクカバーの特徴
撥水性能の高さ
プレステージバイクカバーは撥水性能の高さを売りにしているカバーです。
今回は雨が降っていない日での装着でしたが、ユニカー工業YouTubeで、実際の撥水性能を動画として掲載しています。
マフラーやエンジンが振れやすい箇所に耐熱生地を使用
側面のマフラーやエンジンの熱を受けやすい箇所に、裏地に耐熱生地をしています。
そのため、マフラーやエンジンが熱いままでも安心して使用できます。
実際の装着画像
左側はほとんどカバーできている。
後輪は、右側にアップマフラーが来ていることで、右側のホイールが1~2割程度下が見えています。筆者はあまり気にならないレベルですが、ホイール全体を覆いかぶせたい方はワンサイズ大きいものを選ぶのも良いかもしれません。
一点、気になるポイントとしては、側面のマフラー部分の耐熱生地がサイレンサーの先端部分が少しはみ出してしまいました。
サイレンサーカバーがついており、温度的にはそこまで心配ではないと思いますが、それでもユーザー心理としては少し心配です。
対策としては、WR250Xのようなアップマフラーの車両や、アメリカンなどマフラー長が長い車種に使用する際は、同社より販売されている溶けないカバーパッドを同時に装着すると安心感が増すと思います。
なお、裏地の耐熱生地が付いている部分は耐熱性がありますが、表側は耐熱性が無いため、マフラーなどが熱い状態で被せる際には、表側が熱い箇所に触れないように注意が必要です。
また、筆者はハンドガードを装着していないですが、幅は少しギリギリといった印象です。
大型のハンドガードやミラーを装着される場合は、寸法を採寸したうえで、必要に応じてワンサイズ上を選んだほうが良いと思います。
プレステージバイクカバー | |
メーカー希望小売価格(税込) | 14,520円~27,720円 |
撥水性能 | 有り |
収納袋 | 有り |
バタつき防止ベルト | 有り |
耐火性(延焼防止機能) | 無し |
生地の丈夫さ(3アイテムでの比較) | ◎ |
透湿・防水素材 | 無し |
生地の色 | 黒 |
ワンタッチバックル | 有り |
裏地の耐熱性 | 有り |
エアベンチレーション | 有り |
ワイヤーロック用穴 | 有り |
ボックス対応サイズ | 7L(250cc~リアBOX付ビッグスクーター、ロードスポーツなど) |
サイドバッグ対応サイズ | 8L(GOLD WING、ハーレーなどフル装備車) |
防火対策バイクカバー
適合サイズ表はunicar 公式サイトでもご確認いただけます。
防火対策バイクカバーの特徴
放火の際の被害軽減のため、延焼しにくい生地を使用
完全に燃えないというわけではありませんが、燃えた際に延焼しづらい生地を使用し、放火による被害を軽減します。
バタつき防止ベルトにロングタイプを採用
バタつき防止ベルトがほかの2アイテムとは異なり、1本の長いベルトを車体を一周ぐるっと回って締め付けるようになっています。
ベルトを絞るとバイクに密着するので、カバーを密着させたい方にはオススメです。
防火対策バイクカバー | |
メーカー希望小売価格(税込) | 7,590円~17,600円 |
撥水性能 | 無し |
収納袋 | 無し |
バタつき防止ベルト | 有り |
耐火性(延焼防止機能) | 有り |
生地の丈夫さ(3アイテムでの比較) | 〇 |
透湿・防水素材 | 無し |
生地の色 | シルバー |
ワンタッチバックル | 有り(ロングベルト1本) |
裏地の耐熱性 | 無し |
エアベンチレーション | 有り |
ワイヤーロック用穴 | 有り |
ボックス対応サイズ | 7L(250cc~リアBOX付ビッグスクーター、ロードスポーツなど) |
サイドバッグ対応サイズ | 8L(GOLD WING、ハーレーなどフル装備車) / SB(250cc~バイドバッグ付車) |
リップストップバイクカバー
適合サイズ表はunicar 公式サイトでもご確認いただけます。
リップストップバイクカバーの特徴
引き裂き強度が高い生地を使用
カッターでのいたずら防止のために、生地全体に補強が入っています。
縫製の裏側に、止水テープによる目止めがしてあります
バイクカバーの浸水箇所として、縫い目の部分が挙げられます。縫い目からの浸水を防ぐため、防水テープで目止めされています。
実際の装着画像
装着したサイズ感はほぼプレステージバイクカバーと変わりません。ただ、ハンドル幅はプレステージバイクカバーより若干ゆとりがありそうです。
ですが、ハンドガードは大きいものは難しそう…といった印象です。
リップストップバイクカバー | |
メーカー希望小売価格(税込) | 5,390円~12,870円 |
撥水性能 | 無し |
収納袋 | 有り |
バタつき防止ベルト | 有り |
耐火性(延焼防止機能) | 無し |
生地の丈夫さ(3アイテムでの比較) | 〇 |
透湿・防水素材 | 無し |
生地の色 | 暗めのシルバー |
ワンタッチバックル | 有り |
裏地の耐熱性 | 無し |
エアベンチレーション | 有り |
ワイヤーロック用穴 | 有り |
ボックス対応サイズ | 7L(250cc~リアBOX付ビッグスクーター、ロードスポーツなど) |
サイドバッグ対応サイズ | 8L(GOLD WING、ハーレーなどフル装備車) / SB(250cc~バイドバッグ付車) |
番外編その1:防火対策バイクカバーをライターで炙ってみる
延焼防止(火をつけられた時に、燃え広がってしまうのを防ぐ)というけど、
どんなもんじゃい!!ということで実際にライターで炙ってみました!!
※この検証は、メーカー了承のもと、延焼や災害を防ぐための安全措置をとって実施しています。絶対に真似はしないでください。
今回実験に使用したのは、コンビニなどで手に入る一般的なライターです。
結果としては、ライターの火が当たる箇所は穴が開きましたが、『延焼防止』の名の通り、火が直接触れて穴が開いた所からどんどん燃え広がることはありませんでした。
ある程度人目があるところの場合、イタズラしようとした犯人も焦ると思われます。
番外編その2:リップストップバイクカバーをカッターで切って、引き裂いてみる
リップストップバイクカバーは、まずカッターで切れ目を入れて、切れ目を両手で思い切り広げてみて、裂け目が広がるか実験してみる。
※この検証は、メーカー了承のもと、ケガや車両の破損を防ぐための安全措置をとって実施しています。絶対に真似はしないでください。
カッターで切れ目を入れたので、引っ張ればあっさりと裂けていくかと思いきや、両手で引っ張っても裂け目がカッターで切った以上に広がることは無かった。
防犯はもちろん、使用している時に誤ってステップなど鋭利な場所に引っ掛けてしまった場合にも安心感がありそうです。
番外編その3:プレステージバイクカバーの耐熱生地にはんだごてを押し当ててみる
プレステージバイクカバーには、マフラーを想定してハンダごてを270℃に設定し、耐熱生地の部分に数分間押し当ててみることで、耐熱性を検証します。
※この検証は、メーカー了承のもと、延焼ややけどなどを防ぐための安全措置をとって実施しています。絶対に真似はしないでください。
ハンダごてがベタベタになってしまうと困るのでまずは200℃から試したが(この時点では信頼していなかった)、全く溶けることはなかった。270℃に設定しても、裏地に少し跡のような物は残るが、生地自体は無事だった。
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