屋内ガレージやマンションの地下駐車場などの恵まれた環境でバイクを保管している方はそう多くは居ません。
大多数の方は屋外にバイクカバーを掛けてバイクを駐車されているはず。
カーポートや軒先などの屋根があれば良い方で、完全に青空駐車という方も多いでしょう。

大多数の方は大切な愛車を守るためにバイクカバーを掛かていると思いますが、カバーを買ってみたものの思ったような性能を発揮してくれず後悔した事はありませんか?
これから初めてバイクカバーを買おうとしている方はどれを選べば良いかわからなくなっていませんか?

今回はそれぞれの保管状況で「最強だ!良い物買った!」と納得できるバイクカバーをどうやって選ぶべきか?バイクカバーの選び方で重要なチェックポイントを解説します。

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そもそもバイクカバーにどんな効果を望んでいるのか?

その昔、新車購入するとサービスで低価格のバイクカバーとワイヤーロックが付いて来たりするのはよくある話でした。
今やそんなサービスが残っているバイクショップは稀なので、バイクカバーは自分で購入するのが主流です。
世知辛いなぁ……。

それはともかく、自分で購入するという事は何らかの効果を望んで購入する事になります。
この『望む効果』、全員同じだろうと考えてしまいがちですが、実は人ごとに望んでいる機能がかなり違います。
同じ屋外駐車でも、本当に路上に丸出しなのか、カーポートの奥なのか、家やアパートの軒先なのか、保管条件が全然違うので、言われてみると当然ですよね。

自分がバイクカバーに何を望んでいるのか?がとても重要で、その望みをかなえる性能にお金を掛けるべきです。

例えば都内の戸建て住宅でカーポートの車の横に駐車している場合などでは防水性能はそこまで重要ではなく、防犯性に全振りするべきかもしれません。
アパート横に丸出しで駐車しているなら防水性能と対候性が最重要項目になるはずです。

「上から降ってくる雨水が当たらなければ良い」などの極端な条件であれば、こんなカバーが最強という可能性もゼロではない

「上から降ってくる雨水が当たらなければ良い」などの極端な条件であれば、こんなカバーが最強という可能性もゼロではない

安い製品を短い間隔で交換する派 vs 高級品を長く使う派

バイクカバーユーザーには大きく分けて2種類の派閥があります。

一つは「安いカバーを購入して短期間で買い替える派」
常時風雨に晒らせるカバーに耐久性は期待できないだろうから、安い物をガンガン交換した方が良いという派閥です。

これは一理あって、一時期私(門脇)もそういう手段に出ていました。
使用期間は長くても1年、物によっては半年程度でカバーを買い替えまくるのですが、単純に買い替えるのがメンドクサイという問題にブチ当たって止めてしまいました。
複数台を所有していると常にバイクカバーを買っているような気分になって、気が滅入ってしまったのです。
また、この方式で購入する製品は低価格品ゆえに特別な機能は無く、単なる雨避けにしかならない問題もあります。

もう一つの派閥は「最高級品を購入して長く使う派」です。
様々な機能が盛り込まれた高級バイクカバーはカバー素材の厚みから違っていて、安物の『布1枚』とは全然違います。
耐久性も桁違いに良いので、なるほどこちらの意見も一理あります。

弱点は湿気の多い屋外で使うと内部にカビが生える可能性がある事。
実際に私(門脇)は裏面全てに黒くて固いカビが生えてしまい、風に煽られたカバーによっていつの間にかボディがキズだらけに……。

また、屋外駐車特有の問題として『ネコのオシッコ問題』もあります。
洗った程度ではニオイの落ちなくなったカバーは装着する度に微かなネコションの匂いがして、ネコ大好きな私でも閉口する事になりました。
そうなった時、高級品だと容易に買い替えできないのです。
カバーの上でネコが寝ている光景はカワイイんですけどねぇ……。

この派閥争い、どちらにも一長一短あるので自分の駐車環境に合わせて最適解を探るしかありません。
誰かの環境では長期で使う方が良かったとしても、自分の環境では短いスパンで交換した方が良いなんて事は普通にあり得る話なので、誰かのオススメ意見を鵜呑みにしない方が良いです。

一つ言えるのは、海外製の激安品と日本製の高級品とでは性能に決定的な差があるということ。
高価格な高級品には高価な理由が必ずあります。
逆もまたしかり、爆安なのに全てが超高性能などという都合の良いカバーは存在しません

見るからに厚手の生地を使った高価なカバーを長く使うか・・・

見るからに厚手の生地を使った高価なカバーを長く使うか・・・

薄目の生地のカバーを短期間で交換していくか・・・

薄目の生地のカバーを短期間で交換していくか・・・

バイクを守りたい、それは何から?

バイクカバーをするのは愛車を守りたいからです。
これは間違いありません。

問題は『何から守りたいのか?』です。
そんなの風雨から守りたいに決まってる……と思われがちですが、そうとは限りません。

台風、強風、豪雨、サビ……こういった一般的な用途の他、直射日光の紫外線による退色から守りたい、盗難から守りたい、全てバイクカバー購入を決意させる用途になります。
どのカバーを選んでも基本的に一通りの防御性能はありますが、製品によって得意な防御項目が異なるので、守りたいと思っている項目の防御力が一番高そうな製品を選びましょう

ただ、サビから守りたいという一番ありがちな用途の場合、実は非常に難度が高いです。
理由はカバー内部に湿気が籠ってしまいがちだからです。

カバーを掛ければ濡れないのでサビにくくなると思いがちです。
カバー無しで直接雨が掛かると車体各部がサビやすくなるから当然ですよね。
しかし、カバー無しの場合は濡れた車体が乾きやすいというメリットもあります。
逆にビニールのようなカバーをスッポリ被せてしまうとカバー内部に籠った湿気でゆっくり全体がサビやすい環境になってしまいがちなのです。

つまり、バイクカバーさえ掛けておけば錆びないなんて事はありません

雨にも直射日光にも当たらず飛来物の心配もほぼ無い、それでもカバーを掛けるのは防犯対策のためこのように駐車環境によって「何から守りたいか」は違う

雨にも直射日光にも当たらず飛来物の心配もほぼ無い、それでもカバーを掛けるのは防犯対策のため
このように駐車環境によって「何から守りたいか」は違う

低価格(1万円以下くらい)で最強のバイクカバーが欲しい!

バイクの性能がアップしたり見た目が良くなったりしない「単なるカバー」に貴重なお金を投入するのは躊躇してしまいますよね?
1万円と言わず、出来れば5000円くらいで何か良い物は無いかな……。
最高級カバーを5000円くらいで入手したいと誰もが思っているはずです。
しかし、残念ながらこれは不可能です。

そもそもバイクカバーは基本的に高い物です。
理由は「めちゃくちゃ売れる物ではないから」に尽きます。

一度購入したら1年以上買い替えしないのが普通で、高級品となれば数年は使う物。
つまり、もともとあまり売れる物ではない、でもバイクカバーを縫製しているメーカーの方は売上代金で食べて行かなければなりませんから、滅多に買い替えられない製品の価格が高くなってしまうのは仕方ありません。
交換頻度の低くなる高級品ならなおさらです。

一度購入すると何年も使う事になるのがバイクカバー何年も買い替え需要が発生しないので、高価になるのは仕方ないこと

一度購入すると何年も使う事になるのがバイクカバー
何年も買い替え需要が発生しないので、高価になるのは仕方ないこと

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