ピレリジャパンより、ピュアレーシングタイヤ「DIABLO SUPERCORSA SC V4」および、公道走行も可能なレーシングストリートタイヤ「DIABLO SUPERCORSA V4 SP」を発売する。
前モデルと比較して新しいトレッドパターン、新しいコンパウンド、新しい構造、新しいプロファイルが特徴で、SCには3種類のコンパウンドが用意されている。SPはSCから派生したオンロード用製品で、温度依存性が低く、ウォームアップの早さや耐久性の高さが特徴だ。
いずれも6月1日より受注を開始しており、7月1日(土)に発売を予定している。価格はオープンプライスだ。
目次
ピレリ DIABLO SUPERCORSA SC V4について
レーストラック用の究極の溝つきタイヤ「DIABLO SUPERCORSA SC V4」は、複数のコンパウンドから選択可能で、最もパワフルなスーパースポーツバイクのために開発された製品。
前モデルと比較して、トレッドパターン、コンパウンド、構造、プロファイルなどが刷新されている。開発にはFIM 世界スーパーバイク選手権、Superstock 1000、その他多くの国内外レースで SC コンパウンド(SCQ、SCX、SC0、SC1、SC2)の DIABLO SUPERCORSA タイヤを使用してきたピレリのタイヤサプライヤーとしての経験が直接的に反映されている。
SCは、公道走行も可能なレーシングストリートタイヤである「DIABLO SUPERCORSA SP V4」と比較し、レーストラックでのセッションでより高い最大性能と低い性能低下を実現。また、ピレリのスーパーバイクのノウハウから生まれた最新のコンパウンドとテクノロジーが採用されている。
ライダーは自分に最適なコンパウンドを選択することが可能で、最もソフトなコンパウンドである「SC1」と「SC2」は、優れたパフォーマンスを発揮するが、効果的に使うためにはタイヤウォーマーが必要となる。一方「SC3」はプラグアンドプレイでレースを楽しむためのコンパウンドだ。
また、レーストラック専用製品であるSCは、サイズに応じてサーキット用の空気圧が使用可能となっている。
新しい「DIABLO SUPERCORSA SC V4」は、レーストラックで最速のトレッドタイヤを求めるレーシングライダーに捧げるタイヤとして、プロライダーからサーキット走行愛好家まで、様々なタイプのライダーをターゲットにしている。
- プロレーサー:純粋なレーシング性能を持つトレッドタイヤを必要とする選手権に参加するプロライダー
- クラブレーサー:プロフェッショナルなバイクセットアップで、素晴らしいラップタイムとハイペースな競技を求めるライダーたち
- トラックデイユーザー:自分のライディングスタイルに合った完璧なバイクのセットアップを求める人々
- サーキット愛好家:市販バイクをセットアップし、ライディングスキルを向上させたいニューカマー
トレッドパターン(SPと共通)
- 従来品と比較してフラッシュグルーブ(溝)を全面的に刷新。フラッシュ形状の溝は、スリック部分で区切られた2つの部分から構成されている
- スリック部分は、溝の変形を抑えることでトレッド剛性をチューニング。その結果、どんなリーンアングルでも均一な推進力を得ることができる。
- フラッシュデザインのヘッド部分は、直立時の水切れを向上し、中央部のフットプリントの拡大にも貢献する
- フラッシュデザインのテール部分は、レーストラック特有の横方向の傾きと縦方向の力を合わせた方向に追従。その結果、定期的な摩耗とパフォーマンスの安定性、そして素早いウォームアップを実現する
- ショルダー部の溝を少なくすることで、ミッドリーン、フルリーン時の路面への接地性を高め、コーナリンググリップを向上させ、100%スリックショルダー部は、深いリーンアングルでの推進力を強化
- フラッシュはピレリのトレードマークであり、DIABLO SUPERCORSAタイヤの特徴的なシンボル。他のDIABLOタイヤと同じような感覚で使えるだけでなく、このエレメントが方向安定性をもたらし、規則正しい摩耗とスピードが上がったときの排水をサポートする
- DIABLO SUPERCORSA V4は、マイルドで安心感のあるDIABLO ROSSO IV CORSAと比較して、長いフラッシュ型の溝を減らし、ショルダー部に溝を追加しない、よりスリッキーなトレッドパターンを採用している
コンパウンド
DIABLO SUPERCORSA V4 SCは、フロントサイズとリアサイズで異なるコンパウンドを選択することができる。
- SC1 - フロント:コンタクトフィーリング重視 / リア:パフォーマンス重視だが、寒冷時や荒れたアスファルトには向いていない。
- SC2 - フロント:安定性と一貫性重視 / リア。寒冷時でのレースや荒れたアスファルトに最適な耐久性能。
- SC3 - 長時間にわたって複数のレーストラックでのセッションを行うための選択、より耐久性を重視。
デコレーション
サイドウォールのレイアウトと一体化したカラー部分(バルカネット)は、フロントタイヤとリアタイヤのリーガルマーキング側に、コンパウンドの選択肢を明確に表示する。ショルダー部分の端には、装飾として SUPERCORSA のロゴが浮き彫りで挿入されている。
プロファイル
DIABLO SUPERCORSA V4は、WSBKでの経験を活かし、DIABLO SUPERBIKEと共通のプロファイルをSCとSPの両方で採用。DIABLO SUPERCORSA V3と比較して、タイヤのプロファイルを刷新し、乗りやすさを向上している。
構造
DIABLO SUPERCORSA V4 SCの構造や素材はDIABLO SUPERBIKEと共通で、レーストラック専用の推奨タイヤ空気圧で最高のパフォーマンスと高い乗り心地を提供する。
V4は、DIABLO SUPERCORSA V3と比較し、繊維のフィラメントを多数撚り合わせた幅広の構造コードを採用するなど、新しい構造材を採用し、タイヤの剛性と減衰力を向上させている。
ピレリ DIABLO SUPERCORSA V4 SPについて
「DIABLO SUPERCORSA V4 SP」は、純粋なサーキット用製品「DIABLO SUPERCORSA V4 SC」のストリートバージョンで、対象車両のレギュレーション制約、例えば(W)スピードインデックス要件、あるいは純粋なレース用途よりもストリートユースに適合するように設計されている。
レーシングストリートスポーツ&トラックタイヤやスーパースポーツタイヤよりも高いオンロード性能を発揮するタイヤである一方、 DIABLO SUPERCORSA V4 SCなどのピュアレーシングタイヤと比較すると、温度依存性が低く、ウォームアップが早く、耐久性も高い。また、サーキット走行会や峠道での使用であれば、V3のSCバージョンをも凌駕する性能を発揮する。
「DIABLO SUPERCORSA V4」は、前作と比較して完全にリニューアルされた製品であり、SCバージョンと同じく、新しいトレッドパターン、新しいコンパウンドとコンパウンドレイアウト、新しい構造、新しいプロファイルが特徴。FIM スーパーバイク世界選手権、スーパーストック 1000、その他多くの国内外レースでSCコンパウンドのDIABLO SUPERCORSAタイヤを使用してきたピレリのタイヤサプライヤーとしての経験が直接的に反映された製品だ。
コンパウンド
- DIABLO SUPERCORSA V4 SPは、フロントとリヤの両方にデュアルコンパウンドレイアウトを採用
- DIABLO ROSSO IV CORSAよりソフトでワイドなコンパウンドをサイドに採用
- タイヤショルダーの下にあるベースは、汎用性が高く、熱安定性に優れ、低温から高温まで安定した性能を発揮するタイヤをサポート
- フロントタイヤは、フロントとしては史上初のデュアルコンパウンド、Cap&Baseレイアウトを採用
- リヤタイヤは、センターコンパウンドをよりソフトに、サイドコンパウンドをよりワイドにし、ベースコンパウンドはそのままに、リアタイヤ専用に開発
- リヤアタイヤにはABC(アダプティブベースコンパウンド)システムを導入し、センター部とサイド部分の熱安定性をコントロール
デコレーション
サイドウォールのレイアウトに組み込まれた赤いマーク(バルカネット)には、SPの文字が黒く表示され、フロントタイヤとリアタイヤのリーガルマーキング面に明確に表示される。エッジのショルダーの部分には、装飾として「SUPERCORSA」のロゴが浮き出ている。
プロファイル
DIABLO SUPERCORSA V4 は、DIABLO SUPERBIKEや他の第4世代ハイパースポーツタイヤと共通のレーシングプロファイルを採用。マルチラジアスのシャープな輪郭は、リーンからアップライトへの素早い移行と素早い方向転換を可能にし、フラットなショルダー部はコーナリング中の高いグリップとライン取りを可能にしている。
フロントタイヤの形状は、ハンドリングを向上させ、ライダーがより早く体を傾け、素早い方向転換ができるように改良された。また、ワイドな輪郭は、リーン時の接地面積を拡大し、優れた安定性を実現。リアタイヤもフロントタイヤと同様の設計と形状を採用し、2つのタイヤがシンクロすることにより素晴らしい挙動を実現する。
さらに、フロントタイヤビードは一般道でのメーカー指定空気圧とレーストラックでの専用空気圧(フロント 2.3Bar、リア 2.1Bar、ウォームタイヤ)の両方で最高のパフォーマンスを発揮するように設計されている。サーキットでの推奨タイヤ空気圧が指定されていることで、他のピレリ・ハイパースポーツタイヤより簡単にスポーツ走行を楽しめる。
構造
- DIABLO SUPERCORSA V4 SPの各サイズは、サイズ固有のプロファイル幅、コンパウンドの比率、トレッドパターンの配置と組み合わせて、最適なパフォーマンスを発揮するようにチューニングされた独自のタイヤ構造を持っている
- V4は、DIABLO SUPERCORSA V3と比較して、繊維のフィラメントを多く絡ませた幅広の構造コードなどの新素材を採用し、タイヤの剛性を高めるとともに、より優れたダンピング性能でハードな走行でも優れたコントロール性を実現
- タイヤの構造、プロファイル、コンパウンド、トレッドパターンの組み合わせにより、DIABLO SUPERCORSA V4 SPは、一般道でのメーカー指定空気圧とレーストラックでの低圧(温感時でフロント2.3Bar/リア2.1Bar)の両方で最高の働きをする
情報提供元[ ピレリジャパン ]
この記事にいいねする