文/Webikeスタッフ:tetsu.26

「今ご注文いただきますと、納期は10月末ごろになります。2023年の。。」「え、来年ですか?納期1年以上。。」
バイク車両のみならず、一部のカスタムパーツや、ヘルメットなどの用品でも今納期が非常に長くなっており、上記のようなやり取りをされた方もいらっしゃると思います。実際に自分たちも発注した際に受ける納期回答はほぼ「不明/納期未定」なのです。理由としては、単純に需要に対する生産量が追いついていないことにあります。
一方でヘルメットと言えばバイクに乗る上での必需品なので、可能な限り早く入手したいというのが本音だと思います。
ヘルメットの納期が非常に長い背景には、長らく日本市場ではアライとショウエイという2メーカーが君臨しており、最近ここに加わったOGKカブトと併せた3メーカーに、ヘルメット需要の大多数が集中していることにあります。
ただヘルメットメーカー自体は各国に数多く存在しているので、この3メーカー以外でも安心して使用出来るヘルメットがあって需要が分散すれば、供給状況も改善するのではと思います。
そこで今回は楽天市場やヤフーショッピングなどのモール系ECサイトで、人気上位にランクインしているヘルメット[THHヘルメット]をお借りして、詳細をチェックしてみました。

[THHヘルメット]の生産国ってどこ?

THH:ティーエイチエイチ|

THHヘルメットは1974年に台湾で生まれたヘルメットメーカーです。もともと台湾ではホンダ・ヤマハ・スズキといった国内二輪車両メーカーの工場が進出していたこともあり、現地でもスクーターが普及しているのは皆さんもご存じと思います。
また台湾国内の需要のみならず、アメリカやヨーロッパ、オーストラリア市場へもヘルメットを輸出しており、それに伴い各国の安全基準であるDOT/ECE/JS・SGを取得しています。もちろん日本の法規にも対応しているため、一般公道でも安心して使用出来ます。
台湾製ヘルメットの安全性ってどうなんだろう、と疑問を持つ方もいると思います。アライとショウエイに関しては、海外で製造しておらず日本国内の工場でのみ生産していますが、逆に言うとそれ以外のヘルメットメーカーは中国製造が多いです。(注:モデルにより生産国・生産工場を分けているケースがあります。)有名どころでは、OGKカブトは中国生産→日本国内検品(一部モデルは日本国内組立て→検品)、バレンティーノ・ロッシ選手のイメージがいまだに強いAGVはイタリアのメーカ―ですが、普及モデルについては中国生産です。バイカーテイストでおなじみのSIMPSONもアメリカブランドですが工場は中国です。
結論としては、日本国内製造ではないからといって、それだけで安全性に疑問を持つ必要はありません。

[THHヘルメット]のラインナップ

THHヘルメットには、以下3種類のヘルメットタイプがラインナップされています。

  • フルフェイスヘルメット
  • 帽体の素材は熱可塑性樹脂(ABS樹脂など)が主体ですが、インナーバイザーやベンチレーションが設けられており、機能としては国産メーカーと遜色ありません。全モデルPSC・SG規格を取得しているため、一般公道でも安心して使用いただけます。内装は速乾素材をしていおり、かつ取り外し可能なため、気軽に洗濯出来て内部を清潔に保てます。多様なカラーリングをラインナップしていますが、とくにカーボンプリント柄がお買い求め安い価格帯でかつ高級感のある雰囲気で人気です。

  • ジェットヘルメット
  • ジェットヘルメットも帽体の素材自体はフルフェイスヘルメットと同様です。あご紐の留め方がラチェット式を採用しているため、脱ぎ被りも楽チンですね。またインナーバイザーを標準装備しているため昼間/夜間走行時の切り替えにも難なく対応出来ます。デザインも車両に溶け込むような違和感のないものなので、街中でのちょっとした移動や、通勤・通学に最適とです。

  • オフロードヘルメット
  • オフロードヘルメットとしては、アドベンチャーモデルの車両で高速道路を使用するような、アドベンチャー×ツーリングモデルと、モトクロス・エンデューロなどの競技での使用を前提とした、シールドのないモデルの2シリーズが存在しています。
    今回はオフロードヘルメットシリーズの中で、今一番人気のあるアドベンチャーツーリングモデル・TX-27をお借りしました。

    [THHヘルメット]のサイズ感ってどう?


    ヘルメットを購入する際に一番気になるのは、そのサイズ感だと思います。THHヘルメットはメーカーサイトにも注意記載があるとおりで、帽体が通常サイズより小さめです。

    実際にTX-27/28のアドベンチャーヘルメットをサンプル帽体としてお借りしました。普段M~Sサイズを被る自分でも、Lサイズでちょうど良いか、少し頭頂部あたりに空間があるかな、というレベルでした。頬へのアタリやおでこ周りの締め付けに関しては、Lサイズで全く問題ありません。普段Lサイズを被っている社内の人間では、XLサイズがちょうどよく、XXLだと少し緩いかな、という印象でした。もっとも帽体シェル自体は、M~XLサイズまで共通なので、サイズの調整はチークパッドを入れ替えることで対応可能です。(※XXLサイズのみ帽体シェルが異なります。)
    いずれにせよ、普段ご使用頂いているサイズより、ワンサイズ大き目を選ぶことを強く推奨させていただきます。

    [THHヘルメット]の詳細について


    サイズ感以外で気になるポイントとしては、まず重量だと思います。メーカーサイトの記載では「約1,800g」とありましたが、実際には1,881gでした。※XXLサイズでの計測結果です。手に持ったときにもその重量感を感じます。もっともアドベンチャー向けのヘルメットはどのメーカーの帽体でも1,500g以上は重量があるのでそれほど気になる部分でもないと思います。ヘルメット自体の重心位置が、帽体の後頭部に寄っている印象なので、「ヘルメットを被っているんだ!」という感覚はしっかりと伝わります。

    あご紐はラチェット式なので、ヘルメットの脱ぎ被りはしやすいです。あご周りが画像だと長く見えますが、ベルトの位置が自然なので、脱ぎ被りする際にベルトを探すような動作も必要ありません。

    インカムホールはなし

    内装を剥がしたライナー部分には、インカム対応の加工は施されていないので、スピーカーを設置する際など、メーカーオプションのなかでも小型のモノを選ぶと良いかと思います。内装の取り外し自体はボタンとマジックテープで構成されており、とくに作業で迷うようなことはありません。

    まとめ

    ヘルメットに限らずバイク用品を楽天市場やヤフーショッピングを検索すると、多種多用なブランドで溢れかえっています。その中身は正直なところ玉石混合の印象が強いですが、普段使用する分には全く問題のないブランドもあります。有名ブランドの商品を選んでおけば、もちろん安心・安全で間違いないのですが、一方で値段も高く納期も長いので、なかなか入手難しづらいです。ですので、こうした新しいブランドを検証してみて、問題がなさそうであればご紹介をしていきたいと思います。もし今後取り上げて欲しい気になるブランド・商品がありましたら、コメント欄でリクエストしてください。

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