BMW MOTORRADは2025年新型「F900R」と「F900XR」を欧州で発表した。最新排ガス規制に適合したほか、従来から各種電子制御を充実させ、ホイールやサスペンションを変更。ライディングパフォーマンスを引き上げるマイナーチェンジを受けている。

スポーツネイキッドF900RとアドベンチャーF900XRが同時にアップデート

2020年に登場したF900RとF900XRは、895cc水冷並列2気筒エンジンを搭載する兄弟機。どちらも同じ最高出力105PS/8500rpm、最大トルク93Nm/6750rpmを発揮。足回りも共通サイズの前後17インチのホイールを装備する。ただしF900Rはロードスターに位置づけられるネイキッドスポーツで、カウル、フェアリングは装備していないが、F900XRはアドベンチャースポーツとして大型のスクリーンやタンクシュラウドを備え、用途によってキャラクターが区別されている。2020年登場ということで、フルカラーTFT液晶メーターや各種電子制御、LED灯火類といった最新装備は搭載済だ。

今回発表された2025年モデルは、登場以来初の仕様変更を受けている。最新排ガス規制(EURO5+)に適合するマイナーチェンジを受けつつ、最大トルクが従来の92Nmから、93Nmへアップを果たしている。さらにライダーの利便性を高める、各種電子制御が機能拡張。ライディングモードのひとつ「ダイナミック」がスポーティーな味付けに調整され、トラクションコントロール、ドラッグトルクコントロールを標準装備した。またコーナリング時のABS最適化、ダイナミックブレーキコントロール(DBC)を新採用し、ブレーキング時の安全性を引き上げている。

装備面では、前後ホイールを共に軽量化された新設計に変更。重量は前後合計3.0kg軽く仕上げられたほか、バッテリーも軽量品を採用し、車体全体の軽量化を狙った。さらに倒立フロントフォークはプリロード、減衰力調整が可能となり、ハンドルバー&ステップはポジションを見直され、よりアグレッシブなライディングを可能とした。

F900XRはこれらの改良に加えて、デイタイムラインニングライト、アダプティブヘッドライト、USB-C充電ポート、グリップヒーターを標準装備。スクリーンの形状も耐風性を上げるべく改良されており、よりツーリングでの快適性を引き上げた。また、どちらにも新オプションとしてアクラポビッチ製サイレンサーがラインナップされており、スポーティーなサウンドとレスポンスを楽しめる仕様となっている。

欧州での価格は、F900Rが9400ユーロ(約152万円)、F900XRが1万2300ユーロ(約199万円)だ。

F900R(2025/海外)

スナッパー ロックス ブルーメタリック

トリプルブラック

スポーツ

F900XR(2025/海外)

レーシングレッドユニ

トリプルブラック

スポーツ

F900R(2025/海外)主要諸元

【】内はF900XR ・全長×全幅×全高:2140×870×-mm【2160×920×-mm】
・ホイールベース:1514mm【1535mm】
・シート高:760mm【775mm】
・車重:208kg【216kg】
・エンジン:水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ 895cc
・最高出力:105PS/8500rpm
・最大トルク:93Nm/6750rpm
・燃料タンク容量:13L【15.5L】
・変速機:6段リターン
・ブレーキ:F=ダブルディスク、R=ディスク
・タイヤ:F=120/70ZR17、R=180/55ZR17
・価格:9400ユーロ(約152万円)【1万2300ユーロ(約199万円)】

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