アプリリアから新作のミドルスーパースポーツ「RS457」が登場する。アルミフレームに新設計の457ccパラツインエンジンを搭載し、フル電脳やダクトウイングも魅力。85万8000円の価格もトピックだ。

ライトウェイトさと購入しやすい価格が自慢

2023年秋のEICMA(ミラノショー)で発表されたミドルスーパースポーツ(SS)のRS457が、いよいよ日本で発売開始となる。

RS457は、アプリリアが誇るモトGPマシンのRS-GPや旗艦SS=RSV4のイメージを継承したスポーツモデルだ。457cc並列2気筒をアルミフレームに積み、倒立フォーク+ラジアルキャリパーなどで足まわりが充実。最高出力47.6PS、最大トルク4.43kg-m、車重175 kg(燃料 90%搭載時)のスペックで、特に最大トルクはクラストップ級。車重も多くの400ccモデルより軽い。

加えて、90万円を切る85万8000円のプライスも大いに魅力的だ。

上位機種に同じく並列2気筒を搭載するRS660が存在するが、本作は単なるスケールダウン版ではなく、新設計で乗りやすさとFUNライドを追求している。

トルクフルな新設計パラツインは電スロや走行モードを採用

サイドカムチェーンの457cc水冷 DOHC 4バルブ並列2気筒エンジンは、9400rpmで47.6PSを発生。これは欧州のA2ライセンスで運転できる最高出力の上限で、主に若者をターゲットに開発されている。最大トルクは4.43kg-m/6700 rpm。わずか3000 rpmで最大トルクの 82%を発生する。ライバルの400ccモデルは最大トルクが3kg-m台なので、かなりトルクフルな特性と見られる。

電子制御スロットルやスリッパークラッチを搭載するほか、内部摩擦を低減するために様々な手法を採用した。シリンダーはクランクシャフトに対して 6.5 mmオフセットされ、ピストンによる押し込み摩擦を軽減。カウンターシャフトとウォーターポンプにはニードルベアリングを採用し、ピストンピンにはDLCコーティングも施す。ギアボックスはV4エンジンと同じくローラーベアリングを使用している。

ライディングモードはECO、SPORT、RAINの3パターンから選択可能。モードによりリヤのABSキャンセルもできる。別途トラクションコントロールを 3段階に調整でき、オフにすることも可能だ。オプションで双方向対応のクイックシフターも用意される。

貴重なアルミフレーム投入、メーターはフルカラーTFTだ

メインフレームはこの排気量帯では珍しいアルミ製。左右で縦に分割され、ボルトで固定される。スイングアームはスチール製で、エンジンブロックに直接マウントし、軽さに貢献している。

ホイールベースは400cc帯でトップクラスに短い1350mm。タイヤサイズはRS660より細めで、フロントに110/70、リヤに150/60サイズを履く。

シート高は800mm。前部を細くすることで足着き性に配慮した。ライポジはスポーツも街乗りもOKの設定で、幅広いステージで活躍できる1台となりそうだ。なおEICMA2024ではネイキッド版も展示。こちらの導入も期待したい。

RS457 主要諸元

・全長×全幅×全高:1982.5×760×――mm
・ホイールベース:1350mm
・シート高:800mm
・車重:175kg(燃料90%搭載時)、乾燥重量159kg
・エンジン:水冷4ストロークDOHC4バルブ並列2気筒 457cc
・最高出力:47.6PS/9400rpm
・最大トルク:4.43kg-m/6700 rpm
・燃料タンク容量:13L
・変速機:6段リターン
・ブレーキ:F=シングルディスク、R=ディスク
・タイヤ:F=110/70ZR17、R=150/60ZR17
・価格:85万8000円

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コメント一覧
  1. あま より:

    だから、日本で450のバイクなんて売れねえって。

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