KTMからビッグアドベンチャーモデル「1390 Super Adventure S(1390スーパーアドベンチャーS)」が発表された。先日登場した「1390 Super Adventure S EVO」と基本的には同等性能を持つが、自動マニュアルミッション「KTM AMT」は非搭載。よりプリミティブなライディングを楽しめるパッケージだ。

1350ccのパワーはEVO同様 ミリ波レーダーはオプションで装備

2017年に登場した「1290スーパーアドベンチャーS」。同社のアドベンチャーシリーズでは、「S」を冠するのはオンロード向けの位置づけとなり、高速&長距離走行の快適性を重視した装備が充実している。2025年モデルでは、先行して発表された「1390スーパーアドベンチャーS EVO」が、KTMで初めて自動マニュアルミッションシステム「KTM AMT」を搭載。フロントマスクに備えたボッシュ製ミリ波レーダーにより、前車に追随して自動停車、発進できる機能を備えて話題を呼んだ。

今回発表された「1390スーパーアドベンチャーS」は、「EVO」のパッケージからレーダー、AMTを取り払ったシンプルな仕様。KTMによれば「実践的なアプローチを求めるライダーを対象とし、従来のクラッチとマニュアルギアボックスを続投」というコンセプトのパッケージだ。このためクラッチレバーやシフトペダルはオーソドックスなバイクのレイアウトとなっている。

しかし、「EVO」で搭載されたその他のパワーアップはそのまま。水冷Vツインのエンジンは排気量を1350ccに拡大、可変バルブを新採用したエンジンによるパワーアップで最高出力は173PS/9500rpm、最大トルクは145Nm/8000rpmを発揮し、走行性能を底上げ。さらに異形レンズを備えたフロントマスク、ステップレイアウトを最適化したフレーム構成の見直しにより、ライダーの視認性やポジションといった快適性も向上している。また、「EVO」のトピックだった縦置き8インチタッチスクリーンももちろん装備しており、より多い情報量と映像出力機能を獲得。Wifi接続といった発展性も有するこのモニターは、このほかのラインナップにも拡大していくみこみだ。

価格、発売時期は未発表だが、スーパーアドベンチャーシリーズの実用モデルとして注目していきたい。

1390 Super Adventure S(2025)主要諸元

・全長×全幅×全高:-
・ホイールベース:1558mm
・シート高:847/867mm
・車重:-
・エンジン:水冷4ストロークV型2気筒DOHC4バルブ 1350cc
・最高出力:127kW(172.6PS)/9500rpm
・最大トルク:145Nm(14.79kg-m)/8000rpm
・燃料タンク容量:23.0L
・変速機:AMT(6段リターン)
・ブレーキ:F=Wディスク、R=ディスク
・タイヤ:F=-、R=-

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