新型車から定番モデルまで、2024年も様々なバイクが注目を集めています。なかでも、大型二輪免許で運転できるモデルは、高性能かつ高級な機種も多く、バイク好きなら誰もが憬れる存在。実際に、どんなモデルが売れているのかも気になるところです。
そこで、ここでは、二輪業界紙の「二輪車新聞」が発表した2024年上半期(1月〜6月)の全国新車販売台数をピックアップ。小型二輪の400cc超クラスにおけるランキングを紹介します。
絶対王者Z900RSがダントツ1位
ここで紹介する全国新車販売台数は、すべて二輪車新聞の独自調査によるデータ(推計)です。それによると、2024年上半期(1月〜6月)における小型二輪400cc超クラスの全国販売台数トップ10は以下の通りです。
2024年上半期(1~6月)小型二輪(400cc超)全国販売台数トップ10
1位:カワサキ・Z900RS/カフェ/SE(3292台)
2位:ハーレーダビッドソン・ローライダーS/ST(1457台)
3位:ホンダ・レブル1100/T/DCT(1127台)
4位:ホンダ・CBR600RR(1083台)
5位:スズキ・GSX-8S/8R(976台)
6位:トライアンフ・ボンネビルT120/スピードツイン1200/スラクストンRS/スクランブラー1200(927台)
7位:カワサキ・ニンジャ1000SX(807台)
8位:ホンダ・CB1300スーパーフォア/スーパーボルドール(765台)
9位:スズキ・GSX-S1000/GT/GX/カタナ(761台)
10位:ホンダ・CB650R/CBR650R(681台)
*出展:二輪車新聞/販売台数は推計
ダントツ1位に輝いたのは、カワサキのZ900RSシリーズ。1970年代の名車Z1を彷彿とさせるスタイルと、最新テクノロジーを駆使した動力性能などが魅力のネオクラシックモデルです。
大きな特徴は、水冷ながら美しいフィンを持つ948cc・水冷並列4気筒エンジン、ティアドロップ型の燃料タンクやテールカウルなどで、ビンテージ感満点のスタイルを演出していることです。
また、一方で、トラクション・コントロールやマルチファンクション液晶パネル、LEDヘッドライトなどの最新テクノロジーや高性能パーツも搭載。街乗りから長距離ツーリング、ワインディングやサーキットのスポーツ走行まで、幅広いシーンで高次元の走りを実現することも魅力です。
ラインアップにはカウルなしのスタンダードのほか、カウル付きのZ900RSカフェ、オーリンズ製リアショックなどを持つハイグレードモデルのZ900RS SEを用意。価格(税込み)は148万5000円〜170万5000円です。
そんなZ900RSシリーズは、2017年の発売以来、大型バイクとしては異例の大ヒットを続けているカワサキを代表するモデル。しかも、二輪車新聞によれば、新車販売台数における上半期トップは「7年連続」。まさに、国産ビッグバイクの絶対王者といえる存在だといえます。
ちなみに、2位にはハーレーダビッドソンのローライダーS/STがランクイン。輸入車では、最多の販売台数を誇っています。
また、3位には、ホンダのレブル1100/T/DCTが入っており、レブル250ほどではありませんが、レブル・シリーズが、国内で一定のファン層を獲得していることがうかがえます。
2024年下半期で注目はホンダE-クラッチ車とXSR900GP
今回のランキングで気になるのは、10位に入ったCB650R/CBR650R。これらモデルには、クラッチ操作を自動化する新機構「ホンダE-クラッチ」搭載車が追加されましたが、発売は2024年6月13日から。今回の2024年1月〜6月までの上半期における新車販売台数には、売れ行きはさほど反映されていないことがうかがえます。
また、今回は10位以内には入っていませんが、503台で17位となったヤマハのXSR900GPも今後の注目株。XSR900をベースに、1980年代のGPファクトリーマシン「YZR500」をオマージュしたスタイルなどを持つネオクラシックなスポーツモデルです。
とくに、往年のWGPファンなどに人気が高く、発売後の売り上げも好調だとの噂ですが、このモデルが発売されたのは2024年5月20日。こちらも、今回の新車販売台数には、さほど売り上げが反映されていないことが予想されます。
そう考えると、CB650R/CBR650RのホンダE-クラッチ搭載車やXSR900GPが、2024年下半期で、どれほど順位を伸ばせるのかも、今後注目ですね。
【参考リンク】
二輪車新聞 公式サイト
https://www.nirin.co.jp/
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