たまたまSNSで流れてきたハンターカブ(JA65)のトラッカーカスタム。どうやらショー会場で撮られたショート動画なんだけど、ものすごくカッコ良かったのよ。完成度はもちろん、今までにないトラッカーカスタムというのも新鮮だし、自分がこれまで見てきたハンターカブカスタムの中でも相当上位な素晴らしさだったのよ。で、よく見ると化粧ナンバーにWebikeって書いてある。さっそく編集部に電話して聞いてみたところ「台湾Webikeの制作したカスタム車両ですね」とのこと。なによそれ、紹介しないと。というわけで今回はWebike台湾による最高にかっこ良いCT125トラッカーカスタムです。(この記事は台湾Webikeの記事をもとに構成しています)。

Webike台湾10周年記念ハンターカブカスタム

まずはメインカットにも使った写真とこの走りの写真。Webike台湾の記事(海外サイト)を教えてもらったけど、車体の全体がこの2枚しかなかった。

 

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ショー会場での模様。フレーム加工なしでここまでトラッカースタイルになってるのは脱帽

 

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メインフレーム上に移設されたガソリンタンクは、周囲の景色が映りこむことでスマートに見えることがわかる

 

まず目を惹くのはトラッカースタイルを成立させているトラッカーシート。あとメインフレーム上部にマウントされたガソリンタンク。
これは元の記事を自動翻訳して読んだところ、トラッカーシートを装着するために純正のガソリンタンクとしての機能をオミットした結果とのこと。ワンオフタンクを作るくらいなら、タンクを切って溶接して詰めちゃえば良い気もするけど、実はこの車両「日常使いができ、工場出荷時の状態に戻せること」というとんでもなく厳しい縛りがあったらしい。ではくわしく細部を追っていくよ。

 

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制作プロジェクトに当たって制作されたイメージCG。カッコ良すぎる

 

イメージCGを見ると制作チームが装着パーツのセレクトを含め、かなり具体的なイメージをもってプロジェクトをスタートさせていたことがわかる。フロント及び左右ゼッケンベース、メーター移設、トラッカーシートで全体のシルエットを決定。足回りに関してはほぼノーマルを活かしながら大径ディスクでレーシーなイメージを作り上げている。フロントフェンダーはおそらくワンオフを想定しているのかな。

 

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ガソリンタンクを外してトラッカーシートのマウント位置を検討

 

トラッカーシートを可能な限り低くレイアウトしようと思うと、本来のガソリンタンクに被ってしまう。しかしガソリンタンクを切って溶接しなおすと、さまざまな問題がでるだろうし、なんといってもノーマルに戻せなくなってしまう。そこで、シルエットを実現するためにガソリンタンクを新造。

 

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メインフレーム上部にワンオフのガソリンタンクを取り付け。この時点でハンドルバーはZETAが取り付けられている

 

単純にガソリンタンクを移設するといっても、インジェクションで複雑な制御がされているので、キャブ車のようにホースをつないだだけではエンジンがかからない。そこで、純正タンクの制御系をまるごと移設して新規ガソリンタンクを動かすという逆転の発想で解決。

 

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純正タンクから出ている制御系をワンオフガソリンタンクに移設

 

タンク上面のパーツを徹底的に取り外すことで、限界まで低くトラッカーシートをかぶせている。もちろんトラッカーシートもそのままでは装着できないので、ベース部分から作成する必要がある。

 

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シートレールにワンオフのトラッカーシート取付ステーを制作

 

トラッカーシートを取り付けるだけであればもっとシンプルな形状でもいけると思うけど、ノーマルのシートレールをカットできないので、そうした部分を隠すために箱型にしていると思われる。

 

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ハンターカブに適したサイズにするため、トラッカーシート自体も大幅に加工

 

この時点ではシート後端部にウィンカーの逃げと思われる部分があるけど、このあたりもカットして、よりハンターカブに合うシンプルな形状に加工。フロント側も、かなり大幅にカットしてサイズを小さくしているように見える。

 

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トラッカーイメージに大きく影響するゼッケン部分

 

トラッカーカスタムなら欠かせないフロントとサイドのゼッケンも、もちろんワンオフ。鉄板をレーザーカットして作成。もちろんそれにあわせてステーもワンオフ制作されている。ヘッドライトは小ぶりなものにコンバート。

 

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ペイントやステッカーなどを施して、タンクは完成

 

タンク本体と上部の赤い部分で構成されたワンオフタンク。赤い部分は、おそらく蓋として被さっていて、開けることで給油口が現れるようになっていると思われる。

 

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完成したトラッカーシート。相当大きく加工されているはずだが仕上がりは抜群

 

シート座面を装着し、ペイントとステッカーでシート部分も完成。これでワンオフ外装部分は出来上がり。ナンバーの裏にある黒い箱状のパーツは、さきほど作っていたワンオフシートベース。本来であればここにシートレールが露出してしまうので、それらをすっきりと納めている。

 

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オイルフィルターまわりなど、エンジンまわりにも大きく手が入れられている

 

CGイメージによるとタクティカルサイクロンが装着されていたけど、最終的にGPマグナムサイクロンを採用。今やJA65用のヨシムラサイクロンが発売されてるけど、この当時はJA55用しかなかったらしく、オイルフィルターに干渉するなどしてそのままでは装着できなかったという。そのため、エキパイの一部をカット&再溶接することで、ぎりぎりオイルフィルターをかわしている。

装着パーツの詳細について

さて、装着されてるパーツについても調べてみたよ。といっても、これも台湾Webikeの事前告知記事(海外サイト)から。ただ、不明なパーツもいくつかあるので、公式に乗っている限りの情報を集めてみたよ。
まずはハンドル周り。

 

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CGではノーマルハンドルを活かしていたが、大きくモディファイが施されている。特にテーパーバーの採用は、レーシーな印象に貢献

 

ハンドルバーはZETAのSX3。テーパーバーなので、変換クランプを介している。変換クランプは視認できないため特定できず。ブレーキレバーもZETAのピボットレバー。これはSNSにあがっていた動画から判明。ハンドガードはPOLISPORTS。ヘッドライトは確定できず。わかる人がいたら教えてください。

ZETA SX3
https://www.webike.net/sd/9626313/
ZETA ピボットレバー
https://www.webike.net/sd/9711844/
ポリスポーツ BULLITハンドガード
https://www.webike.net/sd/25039442/

 

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テーパーバーを採用したことで、ウィンカーも変更

 

前後ウィンカーはハイサイダーのリトルブロンクス。ウィンカーボディの色が豊富なので、ハンターカブのグローイングレッドにも非常に良くなじんでいる。ただでさえ極小で存在感を抑えているうえに、色も近いのでぱっと見ただけでは、レーサーのように思えるかも。

ハイサイダー リトルブロンクス
https://www.webike.net/sd/25505334/

 

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大径ディスクは存在感も抜群

 

本来のダートトラックとは方向性が違うものの、日常使いもできるということで、敢えてディスクを強調。SPタケガワのビッグディスクローターキットで制動力を高めると同時に、レーシーなスタイリングを実現している。リムステッカーはヨシムラのTYPE A。

SPタケガワ ビッグディスクローターキット
https://www.webike.net/sd/25693797/
ヨシムラ リムステッカー TYPEA
https://www.webike.net/sd/24840770/

 

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タケガワのオイルクーラーキットは、まさにシンデレラフィット

 

ここからはエンジンまわり。オイルクーラーはタケガワ製を採用。JA65用に専用設計されているため、装着位置に余裕のないJA65のアンダーパイプにも美しく納まっている。

SPタケガワ オイルクーラーキット
https://www.webike.net/sd/24027635/

 

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エンジン周りはヨシムラパーツを中心に、カスタム感を強く打ち出している

 

エンジン右側で、特に大きな印象を与えるクランクケースカバーはヨシムラ製。また、前述したオイルクーラーの取り出し口がメカニカルなイメージを強くアピール。オイルフィラーキャップはデイトナ製。左側のヘッドカバーも同じくヨシムラ。さらにレッドアルマイトのプラグ類が引き締まったたたずまいを見せる。

ヨシムラ GP-MAGNUMサイクロン
https://www.webike.net/sd/24267088/
ヨシムラ アルミエンジンケースガードキットクランクケースカバー「PRO SHIELD」
https://www.webike.net/sd/25595633/
ヨシムラ アルミヘッドサイドカバー
https://www.webike.net/sd/24047791/
ヨシムラ サービスホールプラグセット
https://www.webike.net/sd/25546901/
デイトナ オイルフィラーキャップ
https://www.webike.net/sd/9650522/

 

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ショート化されたエアインテークやリアサスが目を惹く

 

リアサスはキタコ×ギアーズのコラボモデルで、プリロードだけではなく伸側減衰調節もできる逸品。タイヤはオフロード走行でも評判の高いIRC GP-22。エアインテーク部分はメーカー特定できなかったけど、ノーマルのシュノーケルを外してZETAコンバージョンダクトの網を移植したようにも見える。

キタコ×ギアーズ リアショックアブソーバー
https://www.webike.net/sd/24839486/
IRC GP-22
https://www.webike.net/sd/24618713/

 

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駆動系はゴールド系を採用することで間延びしないようアクセントに

 

チェーンはEKのシールチェーンで、カラーはブラック&ゴールド。ビジュアルの豊かさと長寿命を両立。ドリブンスプロケットはXZMのプレミアムシリーズをチョイス。硬質アルマイトに二硫化モリブデン、テフロン加工をほどこすとこで、摩擦抵抗を大幅に提言している。

EK QXリングシールチェーン 428SRX2
https://www.webike.net/sd/23249631/
XAM プレミアムシリーズ リアスプロケット
https://www.webike.net/sd/25578741/

まとめ

多彩なハンターカブカスタムの中でも、これまであまり見られなかったトラッカースタイル。台湾Webikeによるカスタムハンターは、ノーマルフレームを活かしているにも関わらず、非常によくできたトラッカーに仕上げられており、これからのカスタムの参考にもなりそう。

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ホンダ CT125 ハンターカブ

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