すでにWebikeプラスで紹介したように、この6月に中国のKOVE(コーベ)が並列4気筒443ccエンジンを搭載した450RRを発売した。だが、これ以前にSRK600RRが発売されており、2023年型は大きく進化を遂げている。

QJMOTORのSRK600RRが2023年にモデルチェンジ

2020年に発売されたSRK600RRは、QJモーターを擁する銭江グループが傘下に収めるベネリのプラットフォームを活用している。ベネリTNT600iのエンジンやシャーシをフルカウルスポーツモデルに仕立てており、日本ではMT-07ベースのYZF-R7のような流れだ。

これが、2023年型ではデザインを一新し、さらにブレンボ製ラジアルマウントキャリパーやウイングレット採用でスーパースポーツイメージを強化。技術面では、ボッシュのユニットを活用した姿勢角センサー(IMU)&コーナリングABSも装備して電子制御を進化させた。

SRK600RRのエンジンは、ボア65mm×ストローク45.2mmで最高出力は88.4PSを発揮。ホンダのCBR600RRは同67mm×42.5mmで121PSなので性能には差がある。どちらかというと648ccで95PSのエンジンを搭載するCBR650Rの方がコンセプトを含めて近い存在だろう。

QJMOTORは、2024年以降に向けて新開発の並列4気筒エンジンと思われるSRK800RRをリリースする模様で、これがまさにCBR650R対抗のモデルと考えられる。他にもMVアグスタをプラットフォームにした1000ccスーパースポーツも準備しており、その動向が注目される。

SRK600RR [QJMOTOR] 中国の銭江グループのバイクブランドQJモーターが並列4気筒のスーパースポーツを2020年に発売。2023年型は外観とともに6.8PSのパワーアップを果たした。

ベネリのネイキッド、TNT600をルーツとする並列4気筒エンジンはベネリを含めて8年間熟成されているユニット。べネリは2005年に銭江グループの傘下になった。

2023年型のSRK600RRは、CBR600RRのようにウイングレットを装着しヘッドライトやポジション灯などのデザインも一新している。中央の溝はBMWのS1000RRを意識した形状だろう。

日本のメーカーと同じように、SRK600RRは2023年モデルでボッシュのIMUを活用したコーナリングABSシステムを導入した。

QJモーターSRK600RR主要諸元

・全長×全幅×全高:2130×775×1150mm
・ホイールベース:1460mm
・シート高:790mm
・車重:213kg
・エンジン:水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ 600cc
・最高出力:88.4PS/11500rpm
・最大トルク:5.7kg-m/10500rpm
・燃料タンク容量:18L
・変速機:6段リターン
・ブレーキ:F=Wディスク、R=ディスク
・タイヤ:F=120/70ZR17、R=180/55ZR17
・価格:5万999元(約102万円)

SRK800RR [QJMOTOR] 2024年に発売されると言われる800RRのリーク写真。並列4気筒エンジンを搭載するCBR650Rに対抗するストリートスポーツモデルだろう。

QJMOTOR 1000RR [QJMOTOR] MVアグスタF4を活用したリッタースーパースポーツのリーク写真。MVアグスタがKTM傘下になったことで今後風向きが変わるかも知れない。

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コメント一覧
  1. 匿名 より:

    そのままパニガーレパクったら怒られるしS1000RRのインテーク混たれ感が如何にも中国っぽい

  2. 匿名 より:

    パニガーレかと思った

  3. 匿名 より:

    パニガーレとCBR混ぜた感じやね
    中身ベネリとはいえ進歩凄いなぁとは思う

  4. 匿名 より:

    欧州での販売を考えたら逆に100馬力オーバーはしないでしょ。
    リミッターつけてA2免許対応として売る手法は向こうではしっかり確立されているが、前提として元が70kW(だいたい95馬力)以下じゃないとその売り方出来ないのよ。
    市場の制約からすれば上限いっぱい。

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