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ホンダが鈴鹿8耐で2024年新型CBR600RRの市販予定車を展示した。排ガス規制の影響で2022年10月末に生産終了していたが、新たに規制をクリアして販売を継続することが確定的になった。
シート高10mmダウンで足つき性向上!?
2024年4月に発売されると予想される新型CBR600RRが、鈴鹿8耐のホンダブースに市販予定車として展示された。カラーバリエーションは、新デザインのグランプリレッドとマットバリスティックブラックメタリックが新登場し、国内では2024年2月に発売されるだろう。
カラーリング以外にも令和2年排ガス規制に対応し、展示車にはクイックシフターが装着されていたことから、これが標準装備になると思われる。さらに、リアサスペンションのプリロード初期設定値を変更することでシート高を10mm下げると予想され、足つき性が向上するだろう。
CBR600RRは、2020年にフルモデルチェンジしており、エンジンには電子制御スロットルなど最新装備を導入済み。また、IMUを活用した電子制御が盛り込まれており戦闘力は高い。ウイングレットを採用するなど日本メーカーの600ccスーパースポーツでは最も進化している存在だ。
121PSの最高出力に変化があるかなどは現時点では不明。2023年内にはカワサキが新型ZX-6Rを国内で発売することが予想されており、新型CBR600RRも年内にはスペックや価格が正式発表されるだろう。続報が入り次第お届けしたい。
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CBR600RR市販予定車 [HONDA] これまで1色のみの設定だったが、新たにマットバリスティックブラックメタリックが新登場。落ち着いたカラーを好むライダーに歓迎されそうだ。
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CBR600RR市販予定車 [HONDA] グランプリレッドは従来型はブラックだったタンク部分がレッドになり印象が一変。ブルーとホワイトのラインもデザインが変更された。
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ラムエアダクトやウイングレットを設置したアッパーカウルは継続。タンクカバーはつやありのブラックになっている。
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従来型では2万6950円でオプション設定されていたクイックシフターが標準装備される模様。アップ&ダウンが可能でオートブリップ機能で素早いシフトチェンジができる。
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アッパーカウルにはブルーのラインが入れられた。センターアップサイレンサーは2003年型から継承されており、2024年型でも採用される。
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CBR600RR [HONDA] 2020年に発売された従来型。PC40の型式は2007年から不変で、2024年型でも継承されるだろうか。新型は欧州でも発売されるという情報だ。
鈴鹿8耐ではゼッケン33のチームHRC with 日本郵便が大本命
2024年の鈴鹿8耐では、唯一のワークス参戦となる「Team HRC with 日本郵便」が本命視されている。2022年に8年ぶりの優勝を果たし2連覇を目指すチームHRCは、怪我で離脱していた長島哲太選手が驚異的な回復を見せ、レギュラーライダーとして加入した。
長島選手は7月の公式テストではトップタイムをマークしており、昨年同様高橋巧選手をチームメイトとして息の合ったレース展開が期待できそうだ。さらにスーパーバイク世界選手権で活躍中のチャビ・ビエルゲ選手も加勢し、盤石の体制を築いている。
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7月上旬に行われた鈴鹿8耐テストで2分06秒077のトップタイムをマークした長島哲太選手と新型CBR600RR。
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今回優勝すれば宇川徹選手の最多勝記録に並ぶ5勝目となる高橋巧選手と新型CBR600RR。
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SBKでCBR1000RR-Rを駆るチャビ・ビエルゲ選手は第2戦で表彰台に上がっている。鈴鹿8耐は初参戦だ。
2020年型CBR600RR国内仕様主要諸元(参考)
・全長×全幅×全高:2030×685×1140mm
・ホイールベース:1375mm
・シート高:820mm
・車重:194kg
・エンジン:水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ 599cc
・最高出力:121PS/14000rpm
・最大トルク:6.5kg-m/11500rpm
・燃料タンク容量:18L
・変速機:6段リターン
・ブレーキ:F=Wディスク、R=ディスク
・タイヤ:F=120/70ZR17、R=180/55ZR17
・価格:160万6000円
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