
3月、ロイヤルエンフィールドから新型モデル「HUNTER350(ハンターサンゴーマル)」が発売された。同社の現行ラインナップのうち、普通二輪免許で運転できるミドルクラスの3モデル目となる。2022年から海外では販売されていたが、インドでは6か月で10万台以上を売り上げるという大人気モデルだ。
そんなハンター350に試乗する機会があったので、足つきや乗り味をインプレッションしてみたい。またロイヤルエンフィールドの同排気量モデル「クラシック350」「メテオ350」との違いもチェックした!
ハンター350はスポーツ系クラシックネイキッドとして差別化!
ロイヤルエンフィールドは以前からミドルクラスのラインナップとして、「クラシック350」「メテオ350」をラインナップしていた。クラシック350はトラディショナルなスタイルを持つクラシックモデル、メテオ350は低めのシートやフォワードコントロールを採用するクルーザーモデルだ。新登場したハンター350は、スタイルはクラシカルながら、フレームやホイールサイズ、エンジン特性を見直してスポーツ性能を高めたモデルとなる。このため車体サイズはちょっと小ぶりだが、取り回しや小回りがセールスポイントだ。

今年3月に国内発売が開始されたハンター350。兄弟モデルとエンジンを共有しつつ、設計と装備はまったく異なるスポーティなネイキッドモデルだ。
搭載するエンジンは排気量349ccの空冷OHC単気筒。2022年に最新排ガス規制のユーロ5相当に適合する設計がなされたエンジンだ。設計やギア比は兄弟モデルと同じだが、ECUは専用の調整が施されている。最高出力は14.9kW(20PS)/6,100rpmと控えめだが、ボア72mmストローク85.8mmというロングストロークで低回転域の力強さを発揮する。また排気系も塗装されたショートマフラーを採用し、重心を集中させたストリートスタイルなシルエットとなったが、デザインのベースは1958年発売の「Fury」というモデルが下敷きとなっており、ヘリテイジモデルとしての洗練さも併せ持つ。

搭載するエンジンは空冷OHC。出力は20PS。ロングストロークな設計で力強く、低回転からパワフルな特性をもつ。ECUは専用に新セッティングされたもの。

車体サイズは兄弟モデルの中で最も小さく、フロントフォークは起こされて旋回性を強化した設計となっており、小回り重視のスペックとなる。

サスペンションはフロントΦ41mmと太く、ブーツも装備しアクティブな印象だ。ヘッドライト、ウィンカーはバルブ式。写真のモデルはオプションのバイザーを装備。
フレームもスポーツスタイルに合わせた新設計で、キャスター角は25度、ホイールベースは1370mmとかなり軽快さを重視した構造。さらにホイールも前後17インチとなっており、フロント19インチのクラシック350よりも小径で旋回性、操作性は大きく変化した。このため車高も下がり、シート高は790mmと兄弟モデルとの中間に設定された。サスペンションはフロントΦ41mmの正立フォークを採用、リアはプリロードの段階調整可能なツインショックだ。
装備面で大きく兄弟モデルから差別化されたハンター350は、キャッチコピーに「ヤング・アット・ハート」を掲げており、街中を元気に駆け抜ける若者向けのコンセプトを持っているモデル。カラーバリエーションは6つで、価格はカラーによって2種類にわかれる。

テールランプはLEDで視認性は高い。シートは幅の広いタンデム性能のよいサイズが採用されている。足つきを重視し、タンク周りは絞られた。

ホイールは前後ともに17インチで、これは一般的なスポーツモデルと同様のサイズだ。兄弟機や、同クラスのライバル「GB350」や「SR400」よりも小さい。

ブレーキはバイブレ製のアキシャルキャリパーを採用。前後ともにABSも標準装備されており、シンプルだが現代水準の装備はOK。

メーターはデジタル&アナログの1眼式。ロイヤルエンフィールド各種モデルに採用されている「トリッパ―ナビゲーション」もオプション装備だ。
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