
NIKEN(845cc)
オーナー:ベンチャータカさん
ウェビックコミュニティに投稿されているMYバイクを毎週1台紹介するこのコーナー。今回紹介するモデルはヤマハ「NIKEN(ナイケン)」、オーナーはベンチャータカさんです。
ヤマハが2017年に発売し大きな話題となった、前2輪の異形スポーツモデル「NIKEN」。LMW(リーニングマルチホイール)という独自の技術により実用化されたこのスタイル、まず見た目のインパクトがすさまじい! フロント2輪をそれぞれ2本づつ、合計4本の倒立フォークで片持ち。まるで未来からきた全地形対応車です。エンジンもMT-09とベースを同じくする水冷直列3気筒エンジンで、いかついフロントマスクはとてもモンスターライク! どんなライダーが乗りこなせるのかと不安になってきます……が、ヤマハがこういったフロント2輪モデルの開発を始めたのはなんと1977年から。当時は小型スクーター「パッソル」をベースとして作成されたリーニングマルチホイールは、どんな路面でも安心して走行できる「新しい乗り物」として研究が重ねられてきました。
そんな長年の研究が結実したNIKENは、エンジン特性もおだやかでとてもツーリング向きと「ベンチャータカ」さんはインプレッション。LMWによるフロントの接地感によってコーナリングの安定感は抜群、しかし操縦感覚は2輪車と変わらないということで、長距離・様々なシチュエーションに遭遇するロングツーリングにはかなり向いた特性。ただし、フロントの重量増はやや取り回しがきつめに感じるというネガティブなポイントも。
しかし大柄な見た目によらず燃費もよく、コンスタントに22km/Lを発揮するとのこと。18.0Lのタンク容量を考えれば400km近い走行が可能。さらに「ベンチャータカ」さんはY's GEARのオプションとなるハイスクリーンやメインスタンド、タンクバッグやグリップウォーマーなどのツーリング快適装備をフル装備! SHADの大容量パニアケースも装着しどこへでも行けるロングツアラーにカスタマイズされ、単なるバイクとは違う「新しい乗り物」として楽しまれています!

車体は大柄ながら、LMWの優れた安定性は濡れた路面や多少の段差は不安なく乗り越えてくれる頼もしさ。疲労や想定外の悪路など、危険な要因の多いロングツーリングでこそ真価を発揮するモデルといえます。

そんなNIKENのスタート地点は、なんと1977年発売の「パッソル」。この時代からヤマハは次世代を担う、安定性が高く使い勝手がいいモビリティを計画していたのです。これがようやく結実したのは2014年、125cc「トリシティ」によってでした。

ヤマハのWEBサイトでは現在、なんとNIKENの「編みぐるみ」の作り方を公開中。武骨なビッグマシンがかわいらしい編みぐるみになってしまうとは……これはこれで新しい!?
■購入動機
発表時からLMWの乗り味が気になっていた。60代も半ばを過ぎ、足腰が達者なうちに乗っておこうと購入を決意し、トレーサー900から乗り換えた。
用途は日帰りの近距離ツーリングから数泊の長距離ツーリングのみ。
■長所
雑誌やネット上にさまざまあるインプレのとおり、コーナリングの安定感は抜群。操縦感覚はほぼ二輪車と変わらないが、縦溝や荒れた路面でも安心して走行できる。
見た目のインパクトに比べて、エンジン特性はトレーサー900より穏やかにチューニングされていてロングツーリング向き。ロングスクリーン、グリップヒーター、センタースタンド、スポーツシート等のオプションほか、SHADのパニア装着で、快適性と積載性も向上し、満足感が高い。
外観のボリュームはあるが燃費は想像以上に良好で、乗り方によるのだろうがコンスタントに22km/L以上は固い(ロングツーの場合は24km/Lはいく)。
■短所
前車がトレーサー900だったため、前二輪によるフロントの重量増で、取り回しがきつく感じる(比較車種にもよるだろうが)。
フロントタイヤの泥ハネが、ちょうど両足を直撃する位置関係となり、雨天時や雨上がりの走行には対策が必要になる。
■これから買う人へのアドレス
好き嫌いがあるかもしれないが、新しい乗り物に興味があれば乗ってみてほしい。とくに安全に長距離を走りたいライダーの選択肢に加えられると思う。
NIKENのユーザーレビューを確認
評価人数: 41人
新車平均価格: 197.95万円
中古車平均価格: 141.77万円
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