※画像は新型レブル500<2017>

ホンダから2017年に発売となった新型レブル250/500は、モダンなクルーザー(アメリカン)スタイルのバイクとして、今年約30年振りにフルモデルチェンジされて発売されました。
その魅力は何と言っても、これまでのアメリカンとは違うと一目でわかる、クールな"ボバー"スタイル。
それに加えて、低いシートと軽い車体によるバツグンの乗りやすさ、キビキビ走るスポーツ性能が合わさっているとなれば、ヒットしているのも納得できますよね。最近では、個性的なカスタムの新型レブルも見かけるようになり、ますます気になる車両です。

今回も、レブル250/500に見て・乗って・触って分かったその魅力についてインプレッションします。 
※基本的装備は250/500と共通のため合わせて解説しております。両車の違いについては後述

【レブル250/500 の ココがイイね!】

|1| ひと目で新しさがわかる!モダンでクールなスタイリング
|2| リラックスしたポジション!低いシート&軽い車体が気楽
|3| クルーザーでもスポーツライディングできる!よく回って気持ちいいエンジン

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【ホンダ レブル250】
ディテール&試乗インプレッション

国内では'85年にデビューした初代レブルは、「気軽に乗れるアメリカン」としてロングセラーとなりました。
230ccの空冷2気筒エンジンとロー&ロングのチョッパースタイルの車体が、当時先鋭化する一方のスポーツバイクの対極にあるものとして、そのゆったりとした乗り味と扱いやすい車体が好まれたのです。
国内だけでなくアメリカでも都市部での気軽なアシとして人気があり、北米仕様車はなんと2016年まで30年もの間現役として販売されていたそうです。

そんな長くたくさんの人に愛されているレブルですが、2016年(国内では2017年発売)にはフルモデルチェンジされました。
500cc二気筒エンジンのレブル500と車体を共通としながら、国内向けに250cc(海外版は300cc)単気筒エンジンを搭載して、先代レブル同様の「気軽に乗れるクルーザー」として復活を果たしました。

正に先代のいいところを引き継ぎながら、現代的なスタイリングを纏って生まれ変わった新型レブル250/500の魅力に迫ってみましょう。

スタイリング:自分色に染めたくなる、シンプルな"素材感"を残したスタイル

スタイリングは、先代のチョッパースタイルからイメージチェンジして、温故知新な"ボバー"スタイルを採用してきました。
メーカーのデザインコンセプトが「SIMPLE&RAW(シンプル&ロー)」とあるように、ブラックアウトされた車体パーツとエンジンや個性的なタンクの形など、過剰な飾り立てを極力排除して素材のもつ質感を生かしたデザインは、現代的かつ都会的でクールなまとまりをみせます。
ボバーが世界的に流行する中で、ホンダ独自のモダンなボバー感を大胆かつ見事に提案してきたな、というのが個人的な印象です。

今回の試乗車のようなビビッドなイエロー(レブル250のみ)でも、他にラインナップするマットグレーやブラックでもどちらも似合うボディなので、選ぶのが迷ってしまいそうです。

アーバンライフの道具としてならマットなグレー
気軽で自由な相棒としてならビビッドなイエロー
カスタムベースとして自分仕様を作り上げるならブラック

個人的にはそんな選び方をするかも知れません。

ハンドル/メーター回り:高過ぎないハンドルとシンプルなメーター

ハンドルはクルーザーとしては比較的低めにセットされていて、幅もネイキッドバイクとさほど変わらないもの。
このタイプの車両よくあるような、長くて高くて幅広いといったものではないので、例えば免許取得初心者が乗ったとしても、教習車からの乗り換えがあまり違和感なく乗れるのではないでしょうか。
ただし体格によっては、ハンドルグリップを摘まむまでが遠く肘が伸びきってしまうと操作感が悪くなるので、ハンドルを手前に倒して近くしてみるなどの調整をしてもいいでしょう。
調整はハンドルクランプのボルトを緩めることで自分でもできますが、納車の時にバイクショップさんに見てもらうのがいいですね。きっと喜んで調整してくれるはずですよ!

▲横から見たハンドル高さ
▲正面からのハンドル幅

メーターはシンプルな丸型で、新型らしいデジタル表示のもの。
速度、オド、トリップ、時刻、ガソリン残量の他、各種警告灯が表示されます。液晶の明るさも5段階に調整ができるので、走行シーンや好みによって合わせられるのは嬉しいですね。

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キー/スイッチ類:左側にイグニッション、右側にハンドルロック

停車時からのエンジン始動手順は、次の通り。
1.まず車体右側フォーククランプ付近のハンドルロックを解除
2.その後はキーを左手に持ち替えて
3.イグニッションキーを差し込み
4.「ON」の位置にキーを回す
5.右グリップ下のセルボタンでエンジンスタート

アメリカンタイプのバイクでは、ハンドルロックとイグニッションキーが別々の場所にあることはよくあることですが、少々面倒な気もします。
ここはオーセンティックな仕組みを継承することをカッコイイと見るか、利便性を優先するかで評価が別れそうな部分ですね。

▲車体左側タンク下 イグニッションスイッチ
▲車体右側フォーククランプ部 ハンドルロック

左右グリップのスイッチ類もシンプルです。
左側は、ウインカーとホーンスイッチの位置がメーカーや年代によって変わるので、慣れるまでは間違えないようにしたいですね。
近年のホンダ車両は上から ライト>ホーン>ウインカー という配置に統一されてきています。

またライトのロー側を押し込むことでパッシング点灯もできるので、パッシングが別のスイッチのものよりもスッキリとしたデザインです。

▲左グリップ部スイッチ類

▲右グリップ部スイッチ類

また車体左横後部には、キー付きヘルメットホルダーが装着されています。
ヘルメットを引っ掛けた場合は車体横に飛び出ることになるので、駐輪場などの狭い場所や走行時などには気を付けたいところです。

灯火類:スッキリデザインのヘッドライト

ヘッドライトはリムの薄いタイプの丸型のもの。ボバーの定義に則った、シンプルなスタイルを表現しています。
ケースがメッキでないのも、あえて華美な見た目にしないボバーらしいもので、この辺りはメッキを多用するクラシックなアメリカンタイプのバイクとは異なるスタイリングの方向性なんですね。

ガラスレンズを通して発せられる光は、現代的なバイクらしく十分な明るさです。
より都会的な白っぽい光が欲しい場合はLED、妖しさが増す青い光ならHID、にカスタムするのも似合いそうですね。

▲ヘッドライト

▲テールライト

シート:足つきバツグン!座り心地もイイ!!

シートは座面が広く、お尻をギュッと押し付けると包まれる感じがあって、とても座り心地がいいです。
厚みもあって程よくエンジンや路面からの振動を吸収してくれます。
リラックスしたポジションとも相まって、長距離ライディングでも疲れは少なそうですね。

また国内仕様では、海外仕様と異なりタンデムシートが標準で装着されています。
荷物をたくさん載せたい場合などは、このタンデムシートとステップは簡単に外せる機構になっているので、荷物積載スペースに変えることができますね。

前後シート

シート前端部の絞り込み

シート前端部もかなり絞り込まれていて、スリムな車体と相まってとても足を出しやすいです。
スッと自然に地面からステップ、ステップから地面へと足を動かせるので、立ちゴケの心配もいらなさそうですね!

167cm・足短めの私が乗っても、足つきは非常によくて踵までベッタリ足がつきました。
レブル250/500はこれまで私が試乗した車両の中で、原付などの小排気量車を除けば、最も足つきが良いバイクだと思いました。より小柄な人や、女性でも安心できる足つき性ではないでしょうか。
同じ足つきでも500は車重が20kgほど重いため、座ったままの後進やグラッときて踏ん張るときなどに差がでそうですね。

そして免許取り立ての方にとってたぶん恐らく、教習所のバイクよりもずっとずっと乗りやすいはずです。
「このバイクで教習させてくれれば、もっと簡単に二輪免許取れたのになあ」なんて思うことでしょう。

取材したバイクショップさんによると、このシートの低さ(と軽さ)が気に入ってレブル250/500を購入するユーザーがたくさんいるそうですよ。
ぜひ一度跨ってみることをオススメします。
ビビッときたら、契約書にハンコ押しちゃいましょう(笑)

▲身長167cm・足短めでもベッタリ

▲タンデムの場合

タンデムシートは小振りなので、ちょっとお尻がツラそうでした。
シートが低くて後ろの人も跨りやすいのはいいのですが、長時間はツラそうです。
その場合はバックレストなど、アフターパーツの装着を検討したいですね。

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タンク:個性的な造型のタンク

個性的な形状のタンクは、フレームに載せる部分もデザインの一部としたもの。
カスタムビルダーがワンオフで作ったような感じをうまく残した、このレブル250/500のデザインを特徴付けるパーツです。

容量は11Lで、レブル250の場合今回の街中での移動では燃費は約30Km/Lでした。
走行するシーンにもよりますが、航続距離は300km程度期待できるのではないでしょうか。
ツーリング時などでも、ちょうどいい距離ですね。
レブル500ではもう少し燃費は悪化します。

給油キャップは、現代的なエアプレーンタイプのもの。
キャップを取り外す必要がないので、給油時の面倒さもないですね。

ステップ:ちょい前のミドルポジション、バンク角も深い

シートに座って足をおろして地面につく、その少し前にステップはセットされています。
前に投げ出すようなポジションのクルーザーも多いのですが、レブル250/500は程よくちょっと前にステップが付いたミドルポジション。
自然な姿勢で操作ができるので、疲れも少なくなりますね。かえって体格が大きな方には少し窮屈に感じるポジションかも知れません。

またステップの高さがクルーザーとしてはしっかり確保されてるので、バンク角はネイキッドスポーツと同程度あります。
ツーリング中に現れるワインディングロードでも、臆することなくキビキビと車体を傾けて走っていけますね。

▲右ステップ

▲左ステップ

足回り:太いタイヤで迫力がある

太いタイヤとスリムな車体というボバーの迫力あるスタイリングを表現するために、このサイズの車両としてはかなり太めのサイズのタイヤを装着しています。
前後タイヤがボリューミーに見えるので取り回しは重そうな印象で、転がり出しは少々重さを感じるものの、ちょっと動きさえすれば軽く押し引きすることができますよ。

クルーザーとしては標準ともいえる16インチタイヤを装着。シートの低さとキビキビ走ることに一役買っています。
太いタイヤでエアがたっぷり入っているので、細かな溝や段差にも強くどっしりとした安定感があります。高速走行でも隣レーンのトラックの風に慌てることもなく、安心して進むことができました。

▲フロントタイヤ:130/90-16

▲リヤタイヤ:150/80-16

前後のディスクブレーキもよく効くもので、250、500ともに車体側に余裕を感じます。
それほど飛ばすようなバイクではないですが、いざという時にこうした基本性能が高いバイクは安心できますね。

サスペンションのセッティングは250と500でそれぞれ専用に施されているそうですが、ともに程よく動いて車体の姿勢変化を掴みやすいセッティングです。
ノーマル状態では少し固めでスポーツ感のあるものだったので、体重の軽い方はリヤサスペンションのセッティングを、プリロードを抜く方向に変えてみてもいいと思いました。

走り:適度な音量と軽快に回るエンジン

エンジンは、250はCBR250Rに積まれた水冷単気筒DOHCエンジンを改良したもの。
500はCBR500に積まれる水冷二気筒DOHCエンジンの改良版で、それぞれ車体特性に合わせた低速よりのセッティングが施されたもの。
正直に言って「クルーザーなのに単気筒?Vツインじゃない??」などと穿ったイメージで試乗に臨んだ私ですが、良い意味でそのイメージを裏切られました。

どちらも程よく振動や機械が動いてる感を残した「ドルルルル」っという迫力がありつつも歯切れのよい音と、速度の乗り方がピッタリとフィットします。
エンジン型式や排気量も違うはずの2台なのに、そのフィーリングはよく似たものです。

ベースエンジンよりも低回転域が強化されているせいか、発進の際もクラッチ操作に神経質になる必要もなく、アクセルを開けた分だけ素直に進んでくれます。自分のイメージ通りに動いてくれるバイクってこんなに気持ちいいものなのか!と今更ながらに嬉しい驚きがありました。
操作感が軽く、ちょっと進んでは止まってまたちょっと進む、というような都市部の道路にありがちなシーンでもギクシャクしないので、バイク初心者でも恥ずかしい思いをすることなく運転できるのもいいなと思ったポイントでした。

たしかにハーレーなどの大排気量Vツインエンジンのようなトルクの厚さと重々しい迫力はありませんが、思いの外よく回るエンジンが、街乗りでもスポーツライディングでも楽しくさせてくれます。

総じてどちらも従来のクルーザーからイメージする重々しい運転フィールとは、ちょっと違う乗り味がいいなと感じました。
・軽やかにキビキビ街を走り抜けるならレブル250
・ゆったりと郊外を流すのならレブル500
そんなイメージを持ちました。

どちらも乗りやすさだけでなく、クルーザーとかネイキッドだとかのジャンルを超えた「モーターサイクルとしての楽しさ」がしっかりとあって奥深いことが、レブル250/500の、走りの評価も高い理由ではないでしょうか。

▲フレームと少し隙間があるのは250ccエンジンの証し

▲250もマフラーは太く、ほど良い音量
▲フレームとエンジンがみっちり詰まってるのが500
▲マフラー出口も太く、音も迫力が増している500

マフラーはブラックアウトされた、太く迫力のあるもの。音量もほど良くあって、アイドリング時は静かでも加速時には心地良い鼓動を感じます。
車体外側にそこそこ張り出しているので、駐輪の際には周囲の状況にも注意したいですね。

まとめ:

レブル250/500は、本当に乗りやすいバイクでした。
低いシート高、軽い車体、思い通りに回るエンジンと、初心者からリターンライダーまで安心して自由なライディングを楽しむことができるでしょう。
そこにモダンでクールなスタイリングを纏っているのですから、もう言うことなしです。
バイクにそれほど詳しくない人でも、「これは新しいデザインだな」と感じてもらえる個性があります。

国内のクルーザー(アメリカン)の新車ラインナップが寂しくなる中で、その価値はさらに高くなるばかり。
初代レブルと同じように、息の長いモデルになるのではないでしょうか。
街中でたくさんのレブルを見る時代が、また期待できそうです。

撮影協力:株式会社ホンダモーターサイクルジャパン

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