ポイント接点を磨いてみよう 

通電によって電磁コイルを作動させる機械式ホーンにはポイント接点がある。この接点に汚れや腐食があると通電不良を起こし共振盤が作動しなってしまう。このマグネットコイル周辺の汚れは、エアーブローでしっかり吹き飛ばそう。また、ポイント接点は240番前後のサンドペーパーを外向きにふたつ折りにして(短冊状に)挟んで、軽く軽く磨くことで通電性が高まり良くなる。大量の浸水でサビが酷い時には、復活できないことが多い。


バッテリーから直接給電で音響確認と調整

コピー用紙でガスケットを切り抜き仮組したら、バッテリーからリード線を引き(ワニグチクリップを利用)、片側はクリップで固定結線して、もう片側の線は接点にパチッ、ハチッと瞬間的に接触させてみよう。コンディションが良ければ元気良く音が鳴り響くはずだが、鳴らなかったり、音が濁っていたり、ビビリ音がするときには、アジャストボルトで調整してみよう。モデルやタイプによってアジャストボルトは異なるので、ボディに締め付けられる「+ビス」や「-ビス」、ロックナットで固定されている小さなボルトなどを、現状の位置から前後1回転程度、適当に回して調整してみよう。それでも音が出ないときには、コイル焼けなどの故障が考えられるので部品交換だ。

POINT
  • ポイント1・機械式ホーンの響きが悪いときにはハンマーでコツコツっと叩いてみよう
  • ポイント2・分解できる部品は分解清掃エアーブローで復活することもある
  • ポイント3・機械式ホーンには共振盤調整ネジがあるので、前後に回して調整してみよう 

プラスチックカバー付きのホーンでも、カバーを外すとその中には機械式のホーンが仕組まれている例が多い。ホーンの鳴りが良くない時には、カバーを外して確認してみるのが良いだろう。第一の確認方法としては、小型のハンマーやドライバーの柄などでホーン本体をコツコツ叩いたり、エアーガンで共振盤周辺の汚れを吹き飛ばしてみよう。その際にはホーンボタンを押したままの状態で行うのが良い。プラスチック製カバーの上から叩くとカバーを欠損させてしまうので、カバーを取り外してから金属ボディを直接、コツッコツッと叩くことで、元気良く音が出ることもある。

第二の確認方法としては、ホーン本体を取り外し、プラス/マイナスの接点とバッテリー端子線を直接接続し、ダイレクトに音鳴りを確認してみよう。バッテリー端子からリード線をダイレクトに接続する際には、いきなり接続するのではなく、片側の線をワニグチクリップなどで接続して、もう片側の線は、瞬間的に押し付けるように確認するのが良い。仮に、ダイレクト結線で良い音が響くのに、車体に取り付けて結線すると音鳴りが今ひとつ……という際には、車体側に不具合要素がある。

例えば、ホーンボタンの接点汚れがそのひとつ。接触不良によって音の響きは悪くなってしまうのだ。そんなときにはスイッチハウジングを取り外し、ホーンボタンの接点付近に「接点復活剤」ケミカルを吹き付け、1分程度待ってからホーンボタンを何度も空押しして、接点を擦り合わせてみるのが良い。こうすることで接点の汚れが落ち、通電コンディションに復活することもある。また、ホーンボタンの電気回路を確認すると、ハンドル本体にアースを落として回路構築しているケースも多い。ハンドル締結部分の汚れやサビが原因で、通電不良=音鳴りが悪い旧車も多いので、暫定的にハンドルクランプ部分とバッテリーアースをダイレクトにアース結線してみるのも良い。それによって元気良くホーンが鳴り響く場合は、アース不良が考えられるので、その原因を突きく止めるのが先決と言えるだろう。


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電装部品のメンテナンス

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