完全な電子制御部品である電子ホーンではなく(バッテリーレスのモデルに多い)、80年代以前のホーンは、電気通電によって共振盤をメカニカルに振動させー、ププーッ、ピッピーッと警告音を発するメカニズムを持つのが機械式ホーンの特徴である。しばらく走らせていなかったモデルでは、ホーンボタンを押しても元気良く音が鳴り響かないことが多い。ここでは、滅多に使うことは無くても「使いたいときに機能しないとガッカリしてしまう代表例!!」ホーンの響きに注目してみよう。
分解する前に効果的な確認対策を実践
バイクに装備されるホーンは、進行方向へ向いて取り付けられていることが多いため、雨天走行などによってホーン内部に雨水や水分が溜まってしまい、それが原因でサビが発生=ホーン機能が低下、もしくは鳴らなくなっている例がある。そんな水分やゴミが原因でホーンの鳴り響きが悪い場合は、ホーン本体を小型ハンマーやドライバーのグリップエンドなどで、コツコツッと叩くことでゴミが落ちたり移動し、何事も無かったかのようにピピーッと鳴り響くこともある。つまり共振盤へのゴミやサビの付着が、共鳴を阻害しているのだ。分解可能な部品の場合は、ネジを緩めてカバー、共振盤、マグネットコイル本体を分割し、まずは隅々までエアーブローしてみるのが良い。
共振盤の隙間に入る紙ガスケットも重要
部品を分解する時には大きな白いウエスを敷いた上やビニール袋の中で作業進行し、部品を紛失(飛ばして)しないように、また、組み合わせを忘れないように作業進行しよう。カバーや共振盤の締め付け部分には、紙製の薄いガスケットが組み込まれていて、分解時にはバラバラになってしまうことが多い。分解後はこびりついたガスケットをスクレパーできれいに剥がして落とし、組み付け復元時には、新しいガスケットをコンパスとハサミで自作し、組み込んでみよう。ガスケット材料にはコピー紙なども利用できる。
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