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モーター スポーツ コラム 2024年11月18日

WRC2024第13戦(最終戦)フォーラムエイト・ラリージャパン2024 プレビュー 年間チャンピオン未定のまま最終戦へ

Mr.フクイのものしり長者 de WRC ! by 福井 敏雄
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勝田貴元の地元での快走に期待したい。

愛知県、岐阜県地域でのWRCは3年連続の開催を迎えます。昨年大会は、トヨタがドライバー/メーカーのダブルタイトル決定後のイベントでしたが、今年は両タイトルとも最終戦で決定します。ドライバーはヒョンデのヌーヴィル225pt、タナクが200pt、トヨタのエバンス185pt、オジェ166ptですからトヨタ勢が獲得することは不可能。ヒョンデの2人がどのように戦うのかが注目です。

一方メーカーポイントでは、ヒョンデ526pt、トヨタ511ptで、その差15ptですからトヨタにはまだ希望があります。ヒョンデはヌーヴィル、タナク、ミケルセンの3台。トヨタはエバンス、オジェ、勝田貴元の3台。フォードはフルモーとミュンスターの2台体制です。予想される展開は、ヌーヴィルがリタイアを絶対に避ける安全運転でポイント圏内ゴールし初めての世界チャンピオンを狙う。タナクはヌーヴィルに圧力をかけずにトヨタの上位独占のポイント稼ぎを分断する。トヨタは3台共上位に食い込みメーカーチャンピオンを狙う。このようなところになるかと思います。

発行されているアイテナリーを見ると、今回は3日とも中間サービス無しなので車両の不具合やダメージは起きても1日中引きずることになります。毎日午前中のステージは特に慎重な運転が求められます。地元の勝田やプレッシャーのないフルモーが活躍するシーンが見られるかもしれません。期待しましょう。

エントリーの中でR2カテゴリーも充実しています。トヨタヤリスのパヤリ、シトロエンのグリアジン、シュコダのカエタノヴィッチなどのポイント上位勢に加え、トヨタ育成プログラム(WRCチャレンジプログラム)の山本雄紀と小暮ひかる、日本で活躍しているコバライネン、勝田選手の実父である勝田範彦、奴田原文雄、新井敏弘、新井大輝など日本大会ならではの賑わいです。加えての話題は1994年トヨタで世界チャンピオンになったディディエ・オリオールがヤリスの国内カテゴリーJR2で出場することです。私が現役時代の世界チャンピオン(1994年)でモナコのFIA表彰式で同じチャンピオン・テーブルに同席したことを思い出しました。ディディエ・オリオールは、1994年にトヨタ・セリカ・ターボ4WDでフランス人初のWRCドライバーチャンピオンに輝いたレジェンドです。

筆者(左)とディディエ・オリオール(中央)。

来年のニュースが色々入りつつあります。まず技術規定ですが、R1のハイブリッドの廃止、バッテリー不要のため車両の最低重量が1260kgから1180kgに低減、馬力当たり重量のバランスを取るためエア・リストリクター経を36mmから35mmに変更というのが主なポイントです。イベントカレンダーは既に発表されており目新しいところですと、スペインはカナリー・アイランドで、南米パラグアイが新規参入、最終戦は新規参入のサウジアラビアとなりイベント数が14戦となりました。ジャパンは第13戦で11月9日です。
来年の競技規定などは12月のFIA世界評議会で決定される予定です。

ラリー・ジャパンの概要は下記のとおりです。

SS本数 SS km Liaison km Total km
Thu (11/21) 1 2.15 km 6.69 km 8.84 km
Fri (11/22) 8 126.00 km 262.01 km 388.01 km
Sat (11/23) 7 103.87 km 281.14 km 385.01 km
Sun (11/24) 5 70.57 km 164.78 km 235.35 km
Total 21 302.59 km 714.62 km 1017.21 km

J SPORTSではシェイクダウンと全SSを生中継の予定です。お楽しみください。

文:福井 敏雄

福井 敏雄

福井 敏雄

1960年代から欧州トヨタの輸出部員としてブリュッセルに駐在。1968年、トヨタ初参戦となったモンテカルロからラリー活動をサポート。トヨタ・モータースポーツ部のラリー担当部長、TTE(トヨタ・チーム・ヨーロッパ)副社長を歴任し、1995年までのトヨタのWRC圧勝劇を実現させた。

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