野球の国際大会「第3回プレミア12」で大会連覇を目指す日本代表「侍ジャパン」は23日、スーパーラウンド3戦目での台湾戦(東京ドーム)に9―6で快勝。これで1次リーグから無傷の8連勝を飾り、24日の決勝は再び台湾と激突する。

 清宮幸太郎内野手(25=日本ハム)が嫌なムードを振り払った。「7番・三塁」で先発出場し、1、2打席目は凡退。それでも1点差に迫られた5回だった。二死満塁から暴投で1点が転がり込み、2点リードとなった二死二、三塁の好機でフルカウントから右中間フェンス直撃の2点適時三塁打を放ち、試合を決めた。

 お立ち台でのヒーローインタビューでは「本当に勝てて良かったです。なかなか思うようなプレーができていなかったので、今日は思い切って楽しんでプレーしようと思った。(5回の第3打席は)満塁で回ってきたので来たぞ、来たぞと本当にワクワクした気持ちで打席に入りました」と笑顔で振り返った。

 試合前には紅林弘太郎内野手(22=オリックス)と一緒に声出しを担当。円陣の真ん中で清宮は「台湾チームに僕たちのチームワークの良さをみせたいので、今からフュージョン(融合)します」と宣言した上で、2人は漫画「ドラゴンボール」の動きをマネながら「フュージョン!」と叫び、侍ナインから笑いを取り一丸ムードに一役買っていた。

 試合後、清宮は「試合前はクレ(紅林)と2人で打ち合わせして試合どころじゃない感じで、それに夢中で集中していた。笑いが取れたのか、分からないですけど、頑張って合わせました。やるからにはマジでやろうと話していて、そのおかげで今日は9点も取れて、上等じゃないですか」と胸を張った。

 大会連覇に王手をかけて「今日まですごくいい流れできているので、この勢いのまま明日も圧倒したい」と意気込んだ。