AWS SAA(SAA-C03) 合格記 試験振り返りと教材レビュー
この記事を書いている前日にSAA試験を受け、802点(合格ライン720点)で合格通知をいただきました!
覚えている範囲でどのように勉強していったか、使用した教材は何か、それら教材の使い心地はどうか、本試験の印象はどんな感じだったか等に触れていきたいと思います。
前提と合格までの道のり
- クラウドはおろかまともなITエンジニア職経験なし
- CloudPractitioner(CLF-C02)合格済み(1か月程度で取得)
- 学習期間約4か月半
- 学習時間100時間程度
IT企業に勤務しているものの、本格的なIT業務はほぼ未経験の状態です。
来年からインフラ部門に転属となる予定の為、少しでもITインフラの知識を身につけたいと思い学習を続けています。
精神障害を患っているため休日は完全オフで勉強を一切しませんでしたが、業務に余裕があり勤務時間中にそれなりに学習作業ができたので、長期戦にはなりましたがそこそこの学習時間は確保できたかなって印象です。
試験振り返り
具体的な問題についての言及は避けますが…
難しかった!!絶対落ちたと思いました。なんで800点超えられたのか不思議でしょうがないです。
色んな教材を手にしてそれぞれそれなりにやり込んだつもりなのですが、知らないサービス名・機能名が次々と出てきて「なんじゃこりゃ~」ってなりながら問題解いてました。
知らないサービス名・機能名は殆ど無いよって状態まで持っていくには、出題範囲内のサービス全ての公式ドキュメントに目を通す必要があると思います。
そんな事すると時間がいくらあっても足りないので、結局は教材を購入してそれらを徹底的にやり込むってのが合格の最短ルートになるでしょうね。
制限時間はかなりギリギリでした。見直しの時間はほぼ無く、見直しマークを付けた問題の修正が1問もできずに終了しました。
私はテストセンターに行って試験を受けたのですが、今回受けた試験会場は大ハズレでした。
うるさすぎる!!試験中にも他の受験者さんとの事務手続きのやり取りの声が丸聞こえで全く集中できず、全然問題文を読み進められない。
私は時間の余裕をもって会場入りしたので早々に試験開始になったのですが、こんなに外が騒がしいなら予定試験開始時刻ギリギリ、他の受験者さんが全員手続き終わってから始めればよかったです。
あと使用したマウスがイカれてました。たまにポインタが勝手にあらぬ方向に吹っ飛ぶんですよね。マウスの動作が悪くなるとよく起こるアレが発生してました。ハードウェアのメンテナンスもきちんと出来てないのは勘弁してほしいです。
今までの資格試験でお世話になってた会場(そこは環境バッチリ、不満を持った事一度もありません)がSAA試験に対応してなかったのでしょうがなく別の会場を選んだんですが、試験会場によってこんなに差があるんですね。あの会場はもう二度と使いません。
使用教材
- 参考書:要点整理から攻略する 『AWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイト』
- Udemy:【SAA-C03版】これだけでOK! AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト試験突破講座
- Udemy:【SAA-C03版】AWS 認定ソリューションアーキテクト アソシエイト模擬試験問題集(6回分390問)
- ping-t:最強WEB問題集 AWS ソリューションアーキテクト - アソシエイト(SAA-C03)
- AWS SAA公式模擬問題
- 生成AIで各サービス内容や問題を質問して詳細を補完
リンクも載せますね。
要点整理から攻略する 『AWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイト』
お値段は、参考書は2600円ちょい、Udemyはセール価格で両方ともそれぞれ2000円いかないくらい、ping-tは当記事執筆時点で完全無料です。
教材レビュー
最高評価★★★★★、最低評価★☆☆☆☆で評価をつけたいと思います。
- 参考書:要点整理から攻略する 『AWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイト』
評価★★★★☆
こちらの参考書は、基本的なAWS知識を有する方が、SAAに必要なレベルの知識まで深堀する内容となっています。
AWSについて何の知識もない方が購入してもわけわからんってなるかもしれません。
私はCLF試験でAWS各種サービスの概要を雑に知っている状態からの学習スタートとなりましたが、この本を読んでいるだけでは最初はあんまり頭に入ってこなかったです。
しかしこの参考書に記載されている各種サービス・機能は、本試験でしっかり問われるレベルのものばかりです。逆に言うと、この本に記載されているレベルの機能をきちんと理解できていないと本試験合格の可能性が相当落ちるんじゃないかと。
そのぐらい、実際のSAA試験のレベルにマッチした内容のものが、かなり正確な範囲で網羅されている本と言って良いと思います。
巻末に問題集が150問余り付いています。こちらは本試験を想定した問題形式ではなく、本試験で問われかねない各サービスの細かい知識をきちんと理解できているかチェックする用途で使われます。模擬試験としての利用はできませんが、知識チェックとしては十分機能します。是非活用すべきです。
- Udemy:【SAA-C03版】これだけでOK! AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト試験突破講座
評価★★☆☆☆
この教材はSAA教材としてはとても有名なものの一つです。SAA試験で問われる内容をほぼ全て網羅した上、ハンズオンで実際にAWSサービスを動かす練習も多数パッケージングされています。
なんで私の評価がこんな低いかって言うと、学習時間効率があまりに悪すぎるんですよ。
この教材、なんと全ての動画時間が47.5時間もあります。
まずどのサービスがどういう機能でどういう設定ができるかをスライドを使ってサラサラ~っと説明した後、ハンズオンで実際に動かしてみて「ほらできたでしょ」ってなるんですけど、ハンズオンでの訓練とその前のサービスの説明の内容を上手い具合に一致して学習できないんです。
教材の動画が長いのは豊富なハンズオン学習のせいなんですけど、ハンズオンで操作している内に、その前にサラサラ~っと説明された内容がどんどん抜けていって、結果何も理解できず時間だけ奪われるって感覚になりました。
この教材はSAA資格試験合格を目的として購入してはいけないと思いました。
むしろ、SAA資格試験に合格した後、試験で問われた内容を実機で理解する為に使った方が有益なんじゃないかと思います。
評価にはあまり関係ないんですが、動画音声の音質が一本の動画中でもコロコロ変わります。多分撮り直しを継ぎ接ぎした結果そうなってるんでしょうけど、ちょっと気が散ります。
- Udemy:【SAA-C03版】AWS 認定ソリューションアーキテクト アソシエイト模擬試験問題集(6回分390問)
評価★★☆☆☆
こちらはUdemyの教材ですが、動画教材ではなく完全にただの模擬試験問題を受けられるものとなっています。
一通り知識を定着させ、合格の最後の仕上げにこの模擬試験問題をやろう!みたいな位置づけの教材です。
私の評価はかなり悪いです。
まず問題文、解説文が凄く読みづらいです。本当に日本人が書いた?ってくらい読みづらい。
試験を実際に受けた私が断言します。本試験問題の方が日本語がしっかりしていて読みやすいです。
誤字脱字が多いです。酷いものはAWSサービス名や機能名にも誤植があるので、サービス名・機能名を誤って記憶する可能性があります。
肝心の内容は、まぁやって損はないかなって感じです。本試験と同じ形式で問題を解く機会って限られているので、その機会を得る為にしょうがなく使うって感じですね。
問題の難易度は、評判通り本番より高いって言って良いかと思います。
ベストプラクティスをあらかじめ理解していないと、問題文からだけでは正解を導けない問題がちょいちょいある印象です。また、複数回答問題の比率が高いのも難易度上昇に一役買っています。
問題文の説明が不明瞭な為選択の判断を迷う問題も多いのですが、解説文の説明、特に不正解選択肢の説明文が不十分なものが凄く多いです。
そのおかげで、不正解の選択肢がなぜ不正解なのか正確に把握する為に自分で調べなくてはいけなくなります。
私は生成AIを主に使って情報収集しました。生成AIは不確実な情報を提供する事もあるので、結局公式ドキュメントを見たりして判断する事もそれなりにありました。
正確な知識を定着させる為に、あまり時間効率が良くないな~って印象です。
ちなみに私は模擬試験⑥→⑤→④の順番で使いました。①、②、③は解いてません。
初回正答率は④が70%(不合格)、⑤が67%(不合格)、⑥が71%(不合格)でした。
初回正答率で合格ラインを得ているかの確認をするのではなく、自分の知識のどこが不十分なのかをチェックする為に使うのが良いです。
評価★★★★★
この教材は、当記事執筆時点ではなんと無料で使えます。
基本知識を問う問題が500問弱、本試験を想定した模擬試験問題が270問余り(記事執筆時点)あります。模擬試験問題は数が追加されているので、今後更に増えるかもしれません。
無料で使えるんですが、教材の質は間違いなくNo.1です。
本試験と近い雰囲気で、難易度も丁度いい問題が多い気がします。
問題文・解説文がちゃんと読みやすい日本語で書かれています。
そして何より解説文が非常に充実しています。何故その選択肢が正解なのか、なぜ他の選択肢が不正解なのか、とても丁寧に説明されています。
私は書籍での学習を先に済ませた後で、ping-tの基本問題をすっ飛ばして試験レベル問題集を解き始めたのですが、順番を間違えたな~と少し後悔しています。
まず先にping-tの各サービス基本問題を全て解き、しっかり覚えてから試験レベル問題集を解く方が良いと思います。
問題を解き、正答した問題も解説をじっくり読み込むと良いです。
- AWS SAA公式模擬問題
評価★★★★☆
その名の通り、AWSがSAA試験のサンプル問題を提供しています。
20問を無料で受講できます。
公式模擬問題なので、本試験問題がどの程度の難易度なのか確認する事ができます。
これをやらない選択肢はありません。全員漏れなく受けましょう。
受講方法は色んな方が解説されているのでここでは省きます。
一通り勉強が終わってから受けてみて、正答率から自分の立ち位置を確認する、といった使い方が良いと思います。
問題の解説もそれなりに充実していますが、もうちょっと詳細な解説が欲しかったなって気がしなくもないです。
- 生成AIで各サービス内容や問題を質問して詳細を補完
評価★★★★☆
生成AIはネット上の情報をソースに文章を生成するので間違った事を言う事も結構あるんですが、それなりに頼りになります。
各サービスの細かな機能については上記の参考書や問題集だけでは補完できない事がそれなりにあります。
本来ならそういう時公式ドキュメントを参考にすべきなのでしょうが、必要な情報を拾い上げるのにかなりの時間がかかります。
その時間を短縮してくれるのが生成AIです。質問すれば何らかの回答が必ず返ってきます。
生成AIの回答に「そういうことだったのか!」と納得する事も結構な頻度であったと思います。
不明点が出た時に利用するのは結構良いのではと思いました。ただし過信は禁物です。
以上、SAA試験合格記でした。
SAA試験対策で手に入れた知識を実践で役立てられるように色々準備できたらいいなって思います。