11月1日水曜日午前7時頃…わたしは洗濯機を回しながらも、ベッドの中にいた。
このところ朝の気温が低くなり…。でも、まだ暖房器具は出していないので布団に潜っていたのだ。
ねこ達のために床暖は点けた。次々と床に倒れるねこ達…。ぺったりお腹を付けたり、へそ天しているのもいる。気持ちよさそう…。
パパも休日で、みのちゃんもゆっくり出勤らしく…各々ベッドの中で遅寝をしている。
そんな静寂の中、急にちびちゃんが「なーーん!」と大声を出した。どうした?どこで鳴いてる?
「なーん!なーん!なーん!」立て続けに大声だ。押入れの前で、虚空を見つめて叫んでいる。
わたしは、布団から出て「どうした?ちーちゃん?」と声をかけた。「なーーん!」「なーーん!」
みのちゃんも「何?どうしたん」とびっくりして、鳴くちびちゃんを見ている。
具合が悪いのだろうか…どこか痛いのだろうか…。何を見ているの…なんだか怖い。
ちびちゃんの大きな声で他のねこ達も「なあに?どうした?」と、わらわら寄って来た。そして「ニャーニャー?」「ニャーニャー!」と大騒ぎ。寝ていた犬のももちゃんも立ち上がってブルブルブル!と身震いして「なんだなんだ⁈」と加わる。
何やらパニック状態になったわが家。みのちゃんが「ちびちゃん抱っこして⁈」と言うので、恐る恐る抱っこしてみた。う~ん…身体の具合が悪いようではない…。ただ何かを訴えるように「なーん!」「なーん!」と大声を出すばかり。
普段は静かにひっそりと過ごしているのに、どうしたことか。
他のねこ達がわらわらまとわりつくので、ちびちゃんを押入れの中の高い位置の寝床に避難させた。すると少し落ち着いてそこに丸く座り込んだ。…そして、他の犬ねこも元の状態に戻った。
わたしは、自分のベッドから遠目にちびちゃんの様子をうかがった。ちびちゃんも暗闇からわたしを「じっ」と見つめている。ふたつの目を動かすこともせず、ただじっと…わたしを見るのだった。
それから30分くらい経った時のこと。ベッドが、ぐらんぐらんと動いた。こ、これは地震か?
「何~?地震~⁈」と叫ぶと、パパも「地震や~」と言ってる。…どこかで大地震の可能性もあるので、慌ててテレビを点けたら、近畿地方で地震があったとすぐさま速報が出た。
震源地は紀伊水道でマグニチュード4.9、最大震度3。ここら辺は震度2。大したことなさそう。でも、久しぶりに地震を感じると「ハッ」と恐怖がよみがえるのは、大地震の記憶が脳内にあるからだろう。
みのちゃんが「だから、ちびちゃん鳴いてたん?」と言う。「あっ!ほんまや…そうかもしれない!」
その後は何事もなかったようにくつろぐ、ちびちゃんだった。どこか具合が悪いと思ったから心配した。…押入れの中から、わたしを「じっ」と見つめていた意味がわかった気がした。
「なんか起きるのに…!悠長にしてていいんかいっ」みたいな?
後で調べてみると…。ねこは地中の振動に敏感だとある。勘が鋭く聴覚が優れ、地震の初期微動や静電気の増加を感じ、異変に気付く…とある。
ちびちゃんは怖がりなので、カミナリも大嫌い。まだ雨も降ってない外がどんよりしたくらいからウロウロして騒ぎ始める。「こわーいこわーい」と押入れの隅の隅に入り込もうとするのだ。
だから。「いつものカミナリとは違う何かが…何かが来る…」と、察知したと思われる。
常にスレンダーボディを維持し運動神経バツグン、爪切りしなくてもいいくらい自分で爪をとぎ、何かあったら直ぐに動けるように自己管理をしている、ちびちゃんだ。えらいなあ。
安心してくつろぐ、ちびちゃん。⤵ 足がはみ出てますよ。
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