ミュージックビデオについての
— 祐 omoimegurasu/理科室と実験的作品 (@you_omoimeguras) February 5, 2023
個人的な質問
今まで何度も何度も繰り返し見返したことあるMVは?
1曲で20回以上見返した経験ある方
その他あればリプにて教えて欲しいです〜
TLに流れてきたアンケート。結果は予想通りというところ。本人歌唱系と役者ドラマ系は、制作される数がそもそも多いんぢゃないか。だから、実際に視聴されるのもそのへんが多くなる。したがって、上のような結果に落ち着くわけだ。
でも、自分のこととして云えば、そういうタイプのヴィデオは繰り返し聞き流しはしても、たいがいの場合、じっくり見ないんぢゃないかなぁ。そのへん、なんとなくメモしておく。
自分の見聞きしてきたヴィデオをアレコレ思い返してみると、アンケートにあるような分類を怪しくするようなもののほうが、あっさりと分類におさまるものより記憶に残っているような気がする。たとえば、基本的な分類境界侵犯モノとして次のようなものが挙げられるだろう。
(こうしたアンケートが可能になったのは、やっぱりYouTube以降ってことなのだろうけれど、ここは老害爺ぃらしく、YouTube以前のヴィデオから考えてみたいところかな。)
このヴィデオは、アンケートのどの項目に当てはまるのか。そもそもMVでは「本人歌唱」モノであっても、録音され様々な加工が加えられた録音済みの音声に所謂
あるいは、これ。
一応「本人歌唱系」の内に含めることが出来はするだろう*2。けれど、ヴィデオの凝り具合に素直になってみると「謎の映像」の内に入れておくのが一番無難であるようにも思えて来る。
以下、YouTube以降モノ。
これは問題なく(?)「謎の映像系」と見做して構わないだろうか。しかし、バックのアニメーションは、曲想と表題をあまりにもうまく受け止めて結びつける造りになっていて、「謎」としていいものなのかどうか。アンケートの項目に云う「ドラマ」が歌なり曲なりの内容(と思われるもの)の解説的二次的な表現だとするなら、このヴィデオを、「役者」はさておくとしても「ドラマ系」に近い、たとえば「挿絵・イラストレーション系」とでもいった分類を設けてそこに収めるべきだと思えても来る。
さらに、これ。
アンケートを目にして、真っ先に頭に浮かんだのはこのヴィデオだった。これは迷いなく「謎の映像系」、というか、普通に考えるかぎり他の項目には分類出来ないでしょ。
しかも、このヴィデオ、間を置いて見てみると、細かなカットに手が入って別の映像に置き換えられることがある(みたいに思える)。映像的記憶力には自信がないから*3、大外れ勘違いの可能性なきにしもあらず。もし細かな改作が続けられているとすれば、それはそれで興味深いに違いないのだから、概要欄に一言あっても良さそうなもんだ。そうなっていないということはつまりこちらの勘違いかなぁ、やっぱり。う~ん。
いずれにしても、音楽は尖っているし映像も面白い(と思うのだけれど、何度TLに流してもどなたも拾ってくださった様子はない\(^o^)/)。
とかなんとかはさておき、そういうわけで、パッと頭に思い浮かんだ以上4本のヴィデオからするかぎり、「謎の映像系」ヴィデオが断然面白いという結論になっちゃうのだ。
その他あれこれ
以下、とりあげようかどうか迷ったものからいくつか。まぁ、見たぞ自慢みたいなもん。そんなもの、自慢になるわけないのだけれど。
Omodaka作品。「謎の映像系」かな。Omodakaについては今以て何も知らない。再生ページの概要欄によれば、《音楽とモーション・グラフィックスの突然変異的融合を試行錯誤してきた企画の名前それが Omodaka。あなたのミュージックビデオに対する既存イメージを美しい軌跡でひっくり返します》とのこと。google:Omodaka。
ずいぶん昔、「sociologbook – 岸政彦のBlog」で紹介されていたので初めて目にしたのだったと思う。sociologbookで知ったということなら、「鬼 - '小名浜'」(HARVEST、YouTube)もカッコよかったなぁ。ただし、見るたびにヘビーな気分になるので20回は見ていないかもしれない。google:鬼 ラッパー
Fiona AppleのMVなら、「Fiona Apple - Across the Universe (Official HD Video)」(fionaapple、YouTube)を思い起こす方も多いかもしれない。アレもたしかに面白いのだけれど、歌詞の「nothing gonna change my world」につきづきし過ぎるように思えもする。ここは、悪夢の描き方の面白さを採ってこちらを上げたい。
これも「本人歌唱系」といえばその通りなのだけれど、映像は少しばかり距離を取りながらも歌詞と即かず離れず作られているあたりは「挿絵・イラストレーション系」と云えなくもないように見え、けれど、歌詞を考えつつ映像を眺めると、不条理な悪夢の表現、つまりは「謎の映像系」というふうに総括されちゃうという感じ?google:Fiona Apple
演奏カットも少ないながら、あるにはあるところを大きく見れば(歌モノではないけれど)「本人歌唱系」かとも思えるけれど、ここはやっぱり「謎の映像系」かな。よくわかんないけれど、カッコいいよね。google:paranoid void
個人的には、ローケーション(大阪府立狭山池博物館 | Osaka Prefectural Sayamaike Museum)が普段の散歩圏域内にあるというのもポイントが高い^^;。wikipedia:大阪府立狭山池博物館
アンケート主さんがボーカルを務めるバンドさんのMV。ずいぶん昔のものになってしまうのだけれど、初めて目にしたときの印象が今もはっきりと思い起こせる。songとしては、「オモイメグラス/事象の果て【MV】」(omoimegurasu、YouTube)のほうが好きだし、ヴィデオの映像そのものならさらに新しいもののほうがいろいろ手が込んでいて面白いのかもしれないのだけれど、こういう、何て云えばいいのか、低予算ながらも奇妙な気負いによって映像の芯がしっかり支えられていると感じられるところが、老害爺ぃにはグッと来ちゃう。
とにかく、このヴィデオも一応は「本人歌唱系」に属すのだろうけれど、歌詞に合わせたアイテムを映像中に織り込んでいるあたりは「(役者)ドラマ系」と見えないわけでもなければ、街中の彷徨カットは歌詞や音楽に明快なつながりがあるわけでもなくて、やはりそういうところを拾い上げてまとめようとすれば「謎の映像系」ということにならないでもないんぢゃないか。
と、そんなこんなで何にしても、簡単に分類できるものよりも、そこいらへんが面倒臭そうなヴィデオのほうが断然面白いよなぁ、というのが結論かしらね。
1986年。「You Can Call Me Al」収録。
あれ、これも1986年リリースかぁ。このへんは、MTVの初期の勢いに乗って作られたって感じなんですかね。「Sledgehammer」収録。wikipedia:MTV
2012年リリース。「次の体温とスイッチ」収録。「再入荷見込みが立っていないため、現在ご注文を承っておりません」とのこと。あらま。