煮凝りもどき
『煮凝りもどき』
青森から離れて東京の話。
僕がこの病に罹る前に、女性達に細マッチョと言われていた、うふふ、としよう。
寒い日が続いた夜中に雨が降り出した。朝起きると、昨日の雨が嘘のように晴れた。
出向先の会社が見えた時にアイスバーンになっていたのを知らないで、チャリンコでこけた。北側の車が通らない所で助かった。
「アイスバーンでこけたよ、恥ずかしいからチャリンコを押して会社まで」
「危なかったですね」と女性らが言う。
コンピュータの仕事が忙しいので十六階から十一階まで階段を歩いて降りたり昇ったり。
右脚の脛(すね)が段々と痛くなってきた。痛くて痛くて、次の日は休みを取って病院に。
「痛いだろう、完治まで一週間掛かるよ」
会社で「脚が腫れてさ」と言おう、携帯カメラで右脚をパシャり。
一週間、二週間、三週間過ぎても脚が段々と腫れてきた。
病院を替えて違う病院へ。
「このままでは治らないよ、手術が必要だ。ここでやる?」
「えぇ、手術?」
メスを取りだしスパッと右脚を斬る。煮凝りもどきがドロドロと。
「あと、日にちを変えてもう1回必要だ」
「えぇっ」
KAN 愛は勝つ ♪♪
心配ないからね 君の想いが
信じることを決してやめないで
Carry on carry out
傷つけ傷ついて愛する切なさに すこしつかれても
どんなに困難でくじけそうでも
信じることさ 必ず最後に愛は勝つ ♪♪
青森の雲谷ロープトウ
姪っ子の次男坊:僕役
「青森の雲谷ロープトウ」
ロープトウ:スキーヤーを山側に運ぶ子供向けの設備。スキーヤーはロープを握り、接地したまま山側に牽引されますが、子供が少ないと危ない設備です。笑っ
青森の雪国生まれの僕には、雪で遊んだ思い出の数々。
雪だるまに手袋をつけて笑ったり、かまくらをいっぱい作ってかくれんぼをしたり、スキーをしたり。
僕の家の西隣は田圃。冬が来ると雪が積もるから田圃なんて屁の河童。普段は歩けない所もザッザッザと長靴で歩ける。
雪が二メートルも積もれば、竹の長いのを数百本使って雪が来ないように構える。
反対側の竹の長いのを利用した雪のスロープ。僕らにとってはスキーが滑れるので超ラッキー。
高さ四メートル程の小さなゲレンデ。雪でジャンプ台を作り、上からスキーで下りて来てジャンプをする。楽しさで頬が赤くなる。
親戚のお兄さんが、小学二年の僕らを雲谷(もや)スキー場に連れて行ってくれる。
雲谷まで一時間。ワゴン車の中で、
「わ、冬に行くの初めてだ」
「わだっきゃ雪のジャンプ台作るぞ」
いろんなことを喋りだす。
スキー場に着いたら、運転をしたお兄さん達はリフトで頂上に、幼い僕らは長靴にスキー板を履いて滑るのだが、なぜだかロープが一本上へと動いている。
しばらく見るとロープを使って子どものスキー客を運んでいる。
「ロープをつかめばいいんだべな。そしたら上までいぐぞ」
「それにしても人がすくねぇべ」
ロープを掴むと摩擦で手袋が熱くなり、手を離すと後ろの人達も将棋倒しになった。赤面した僕は雪に寝転んで手袋で顔を隠した。
想い出したくもない、冬の寒い想い出ばなし。笑っ
津軽弁講座
『津軽弁講座』
「わのことどう思ってらの?」
「私のことどう思っているの?」
「めごぇばって..、わでいのが?」
「可愛いけれど..、俺でいいのか?」
「あなたでねどやだの」
「あなたじゃないと嫌なの」
「わと付ぎ合ってけ」
「俺と付き合ってください」
「こったわでえがったら」
「こんな私で良かったら」
「ラブ注入」
「ラブ注入」
めでたしめでたし。
ちょい悪オヤジもどき
参考:国立がん研究センター
・朝食を食べるのが週に2回以下の人は、毎日食べる人に比べて脳出血を発症するリスクが36%高かった。
・脳出血は高血圧の人がなりやすい。従って、朝食を食べないと、空腹によるストレスなどから血圧が上がることが報告されているので、「朝食を抜いたため血圧が上がり、脳出血のリスクが高まった可能性がある」としている。
小学、中学と朝ごはんは、ゆっくり食べていた、遅刻寸前。
高校時代からそうだった。夜中の三時ごろまで小説を読み耽り、六時半ごろ朝練で高校へ行くという生活スタイル。朝練は遅刻すれすれのスタイル、朝食抜きのスタイル。専門学校と社会人は、朝飯を食わないスタイル。
脳出血で右片麻痺の僕から敢えて言わせてください、
「みんな、朝食を摂りなさい。摂らないとメっとしちゃうから」
そうしたら脳出血にならないかもしれません?
システムエンジニアだったので、夜になれば接待を受ける立場でした。酒の飲みすぎと青森出身県人はしょっぱいものが大好きなので、脳出血に罹ったのでしょうか?
ちょっと待てよ、あんなことも、えへへ、脳出血に関係あるの?こんなことも、むふふ。
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