尾上菊五郎、孫たちに「負けちゃいられない」子供たちはお年玉の使い道明かす「初春歌舞伎公演」開幕

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「令和6年初春歌舞伎公演」が、本日1月5日に東京・新国立劇場 中劇場で開幕。初日公演の終演後、同劇場で囲み取材が行われた。

「令和6年初春歌舞伎公演」囲み取材より。

「令和6年初春歌舞伎公演」囲み取材より。

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「初春歌舞伎公演」は、毎年1月に東京・国立劇場で開催されてきた公演。国立劇場が建て替えに伴い10月末に閉場したため、今年は新国立劇場 中劇場で実施される。上演演目には尾上菊之助が梶原平三景時を初役で勤める「梶原平三誉石切 鶴ヶ岡八幡社頭の場」、中村梅枝が女房葛の葉 / 葛の葉姫を初役で勤める「芦屋道満大内鑑 -葛の葉-」、そして尾上菊五郎らが出演する「勢獅子門出初台」が並んだ。

左から尾上菊五郎、中村時蔵。

左から尾上菊五郎、中村時蔵。[拡大]

自分への質問を、中村時蔵(中央右)へのものだと勘違いした尾上菊五郎(中央左)。「姐さんじゃないの?」「お兄さんですよ(笑)」と仲睦まじい様子を見せた。

自分への質問を、中村時蔵(中央右)へのものだと勘違いした尾上菊五郎(中央左)。「姐さんじゃないの?」「お兄さんですよ(笑)」と仲睦まじい様子を見せた。[拡大]

囲み取材には、「勢獅子門出初台」の出演を終えたばかりの菊五郎、菊之助、坂東彦三郎、梅枝、中村萬太郎坂東亀三郎尾上丑之助尾上眞秀小川大晴片岡亀蔵河原崎権十郎市村萬次郎、そして中村時蔵が参加。いずれも「勢獅子門出初台」の扮装姿で現れた。まず菊五郎は、令和6年能登半島地震の被災者にお見舞いの言葉を述べ、「私どもも及ばずながら応援いたしますので、どうか皆様、がんばりすぎないようにがんばっていただき、気を落とさずに復旧に臨んでいただければ」と被災者へメッセージを語った。また菊五郎は「(新国立劇場を)私はやりやすい劇場だと思っています。国立劇場はね、作りが古いので楽屋が狭い(笑)。音響はどうでしたか? よく聞こえましたか?」と記者に問いかける。初日公演を観劇した記者の「よく聞こえました!」という返事に、菊五郎は笑顔を浮かべた。

左から尾上丑之助、尾上菊之助。

左から尾上丑之助、尾上菊之助。[拡大]

菊之助は、梅枝と視線を合わせながら、「私も梅枝さんも初役なものですから、この新国立劇場という場所で、とても新鮮な気持ちでそれぞれの役を勤めることができました」と初日を終えた気持ちを明かす。さらに「劇場自体、駅と直結しておりますので、お客様に来ていただきやすいのでは。ぜひどしどし初台までお越しいただければ」と来場を呼びかけた。

お年玉の使い道を明かす尾上丑之助(左)と、その回答に破顔する父・尾上菊之助(右)。

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お年玉の使い道を回答する尾上眞秀(中央)と、笑顔を浮かべながら聞いている河原崎権十郎(左)と片岡亀蔵(右)。

お年玉の使い道を回答する尾上眞秀(中央)と、笑顔を浮かべながら聞いている河原崎権十郎(左)と片岡亀蔵(右)。[拡大]

お年玉の使い道を「何にも使えません」と明かす小川大晴(左から2番目)と、その発言を聞いている父・中村梅枝(中央)。

お年玉の使い道を「何にも使えません」と明かす小川大晴(左から2番目)と、その発言を聞いている父・中村梅枝(中央)。[拡大]

お年玉の使い道をやや照れくさそうに話す坂東亀三郎(中央)と、その隣に座る父・坂東彦三郎(左)。

お年玉の使い道をやや照れくさそうに話す坂東亀三郎(中央)と、その隣に座る父・坂東彦三郎(左)。[拡大]

左から尾上菊五郎、中村時蔵、坂東彦三郎、坂東亀三郎、河原崎権十郎。

左から尾上菊五郎、中村時蔵、坂東彦三郎、坂東亀三郎、河原崎権十郎。[拡大]

話題は「勢獅子門出初台」に出演する、亀三郎、丑之助、眞秀、大晴に。菊五郎は「(共演は)うれしいですね。こうやって、孫たちが元気で踊っているのを見ると、『負けちゃいられない』と思います」とニヤリ。記者からの「お年玉は皆さんにあげましたか?」という質問に、菊五郎は「みんなとお年玉のやり取りをして、もう大変(笑)。子供たちは大金持ちですね!」と子供たち4人に視線を送る。子供たちはそれぞれ「たくさんいただきました」とはにかみ、使い道を問われると、「保管しています」(丑之助)、「貯金しています」(亀三郎、眞秀)と回答。その保守的な答えに大人たちは思わず破顔した。また大晴が「何にも使えません」と答えると、祖父・時蔵が「パパに取られたんだろ!?(笑)」と野次を飛ばす。それに父・梅枝は「違います。ママに取られたんです(笑)」と茶目っ気たっぷりに訂正し、報道陣の笑いを誘った。

ビデオクルーに手を振る俳優陣。

ビデオクルーに手を振る俳優陣。[拡大]

また囲み会見後の撮影では、菊五郎が子供たちに「カッコよくやってくれよ! カッコつけようぜ!」と声をかけると、亀三郎、丑之助、眞秀、大晴はキリリとポーズを決め、カメラを構える報道陣も撮影に熱が入る。菊五郎たちは、気合い充分な子供たちの様子をうれしそうな表情で見守っていた。公演は1月27日まで。

ステージナタリーでは、「令和6年初春歌舞伎公演」の特集を展開中。時蔵と梅枝の親子対談を実施し、“継承”をテーマに公演について語ってもらった。

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「令和6年初春歌舞伎公演」

2024年1月5日(金)~27日(土)
東京都 新国立劇場 中劇場

「梶原平三誉石切 鶴ヶ岡八幡社頭の場」

作:文耕堂、長谷川千四

出演

梶原平三景時:尾上菊之助
大庭三郎景親:坂東彦三郎
六郎太夫娘梢:中村梅枝
俣野五郎景久:中村萬太郎
梶原方大名:市村竹松
梶原方大名:市村光
青貝師六郎太夫:嵐橘三郎
囚人剣菱吞助:片岡亀蔵
ほか

「芦屋道満大内鑑 -葛の葉-」

作:竹田出雲

出演

女房葛の葉 / 葛の葉姫:中村梅枝
信田庄司:河原崎権十郎
庄司妻柵:市村萬次郎
安倍保名:中村時蔵
ほか

「勢獅子門出初台」

出演

鳶頭 音羽の菊五郎:尾上菊五郎
鳶頭 鶴吉:尾上菊之助
鳶頭 亀吉:坂東彦三郎
芸者 お梅:中村梅枝
鳶頭 萬吉:中村萬太郎
手古舞 おゆう / 若い者 勇吉:坂東亀三郎
手古舞 おふみ / 若い者 文吉:尾上丑之助
手古舞 おひで / 若い者 新吉:尾上眞秀
手古舞 おせい / 若い者 清吉:小川大晴
世話人 松島屋亀蔵:片岡亀蔵
世話人 山崎屋権十郎:河原崎権十郎
芸者 お橘:市村萬次郎
芸者 お時:中村時蔵
ほか

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中村福助 @fukusuke9_

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