ネバヤン安部勇磨、藤原さくらや岡田拓郎らとともに作り上げた“好きに囲まれた”ソロワンマン

安部勇磨（never young beach）のワンマンライブ「Yuma Abe “Surprisingly Alright” Show at Sogetsu Hall」が8月3日に東京・草月ホールで開催された。安部は5月に新作EP「Surprisingly Alright」をリリース。この日のワンマンでは、EP制作時のメンバーを迎えたバンド編成でライブが行われた。

BGMがフェードアウトするとともに館内照明がゆっくりと落ちていく。2つのライトがステージを照らすと、そこには安部勇磨（Vo）と香田悠真（Piano）の姿が。香田が奏でる静かなピアノの調べに乗せて、安部は挨拶代わりに「おたより」を歌唱。持ち前の温かな歌声を場内に響かせた。2曲目の「ファンタジア」では岡田拓郎（B）と鈴木健人（Dr / never young beach）、続く「おまえも」では嘉本康平（G / DYGL）と下中洋介（G / DYGL）が合流。4人は、ほどよくレイドバックした味わい深い演奏で安部の歌声をさりげなくバックアップした。

スロウ～ミディアムナンバーを中心とした序盤を経て、「素敵な文化」からはサポートメンバーとして藤原さくら（Cho）、宮坂遼太郎（Per）が登場。藤原のキュートなコーラスと宮坂の躍動感あふれるリズムが楽曲にさらなる彩を添えていく。「意味なんかなくても」のイントロでは、安部が昂揚感のまま自由奔放にダンスをする一幕もあった。ソロとしては初のバンド編成で、自らのパーソナルな世界観を色濃く表現できる機会を得た安部は「素晴らしいメンバーとともに、“好き”に囲まれている幸せな状態でして。みんなで演奏するのは今日が初めてだから、リハの最中も『どうなるんだろう？』と思ってたんだけど……できてるね！」と喜色満面な様子で語った。

「どうもこんにちは」「おかしなことばかり」といった陽気な楽曲をテンポよく届けた安部は、ここでカバー曲を披露。「知ってる方がいたら拍手してください」という呼びかけから、彼が敬愛する細野晴臣の「冬越え」を歌い始めると、客席から拍手が沸き起こった。

「ここからは、みんなでにぎやかにやっていきたいと思います」という安部の言葉を合図にライブは後半に突入。藤原がユーモアなコーラスで合いの手を入れる「Go Back」や、エキゾ風味のポップチューン「あらよっと」、哀愁漂うメロウなミディアムナンバー「抱きしめて」など新作EP「Surprisingly Alright」からの楽曲が次々に届けられていった。「意外となんか平気」を軽やかに歌い上げた安部は「お気付きの方がいるかもしれないですけど、すでにソロの曲を全部やり尽くしました」と前置きして新曲を披露。ここ最近よく観ているというハワイの動画にインスパイアされて作ったというリゾート感漂う2曲を演奏し、今現在のモードを観客に伝え、ソロライブの幕を下ろした。