大阪を拠点に、香港、中国、バルカン半島などで映画を製作し、どこにも属さずさまよう“シネマドリフター(映画流れ者)”を自称するリム・カーワイ。「ディス・マジック・モーメント」では、彼が日本全国22館のミニシアターを巡り、劇場を支える人たちの思いに耳を傾けていく。
予告には、劇場館主や関係者に話を聞くリム・カーワイの姿を収録。営業再開が決まった福岡・小倉昭和館の再建前の跡地を訪ねる場面や、現存する沖縄最古の映画館であった首里劇場が解体される前の様子も映し出される。
また、リム・カーワイが登壇する公開記念トークイベントが、11月25日から12月2日にかけて東京のシアター・イメージフォーラムで連日行われることが決定。26日は作家でありホンミライ理事の岩井圭也、28日は書店PASSAGE by ALL REVIEWSの代表である由井緑郎、29日は喫茶店さぼうるの伊藤智恵、30日はシアター・イメージフォーラム支配人である山下宏洋、12月2日は映画監督の
活動写真弁士である
「ディス・マジック・モーメント」は11月25日よりシアター・イメージフォーラムほか全国で順次公開される。
映画「ディス・マジック・モーメント」予告編
坂本頼光 コメント
二十余年前、初めて開いた単独ライブの会場はミニシアターでした。以来、折々に映画館さんにはお世話になりっぱなしです。本作中にも登壇させて貰った館が幾つも出てきて当時の思い出が甦りました。カツベンの故郷は映画館です。ふるさとは遠きにありて思うもの……然に非ず。近きにありて残すもの、です。
岩井圭也 コメント
倍速視聴の隙間からこぼれ落ちていく感情。短尺動画の再生では味わえない余韻。
それこそが、劇場で観る映画だけが持ちうる「マジック・モーメント」の正体ではないか。
映画への情熱を胸に奮闘する人びとの姿が、書店・出版業界の相似形に思えてならなかった。
由井緑郎 コメント
文化の灯が街から消えていく。
「さよなら。さよなら。さよなら」
僕らは遠くから、それを眺めている。
そういう人生なのか?
本当にそれでいいんだろうか?
いや僕ら悲しむだけではもういられない。
僕らを育ててくれた大切な場所を、大人になった僕ら、このみずからの手で、いま守ることができるはずだ。
考えて、考えて考え抜いて、ありとあらゆる手を尽くして。
いまだよ、動くならいまだ。
すべての「文化事業」に関わる大人たち!
伊藤智恵 コメント
気がつけば親、自分も年を取り、子供も大きくなった。
建物も年を取り時代も変化していく中で、大事に残したいもの、引き継いでいきたいのは沢山ある。
映画館、喫茶店。
多種多様な中で「好き」という情熱が、皆の居場所を守っている。
「ディス・マジック・モーメント」に登場するミニシアター22館
大阪府 テアトル梅田
沖縄県 よしもと南の島パニパニシネマ
沖縄県 首里劇場
沖縄県 シアタードーナツ・オキナワ
福岡県 小倉昭和館
大分県 別府ブルーバード劇場
宮崎県 宮崎キネマ館
鹿児島 ガーデンズシネマ
佐賀県 THEATER ENYA
兵庫県 豊岡劇場
群馬県 シネマテークたかさき
新潟県 高田世界館
長野県 上田映劇
愛知県 シネマスコーレ
福井県 福井メトロ劇場
石川県 シネモンド
富山県 ほとり座
新潟県 シネ・ウインド
秋田県 御成座
青森県 シネマディクト
北海道 大黒座
大阪府 シネ・ヌーヴォ
※登場順
平良竜次@シネマラボ突貫小僧 @nextdragon1974
僕も出演します。
〈現存する沖縄最古の映画館であった首里劇場が解体される前の様子も映し出される〉
リム・カーワイが各地のミニシアターを訪れる記録映画、館主たちも登場する予告公開(コメントあり) - 映画ナタリー https://t.co/gi9WwzfJq0