映画「
神津凛子の小説をもとにした本作では、理想のマイホームを手に入れた一家の幸福が、差出人不明の脅迫メール、関係者の変死事件などによっておびやかされていくさまが描かれる。長野に住むスポーツインストラクター・清沢賢二を窪田、賢二の妻ひとみを蓮佛が演じ、賢二たちの新居を担当する住宅会社社員・本田に奈緒、賢二の兄・聡に窪塚が扮した。
齊藤は「足掛け4年。企画のゼロ段階からだともっと長い時間がかかりました。その間にも世界は変動し、今は落ち着きを取り戻したようで、そうでもないような、波乱の時代であるような気がします。この作品に宿る魔性のようなものに関わり続けて、昨日から公開されることになり、偶然から必然にたどり着いたような気がします。映画は観てもらうことで完成するものだと思っていますので、今日は観てくださってありがとうございました」と伝える。
頸椎剥離骨折のためにリモートで参加することになった窪田が「今日という大切な日に舞台挨拶に伺えなくて……」と無念そうに語ると、窪塚が「元気?」と問いかける。窪田が「元気です」と笑顔で返答すると、登壇者たちは口々に「よかった!」と声を掛けた。そして窪田は「現場での時間は、お芝居に没頭している時間ですごく楽しいというか、幸せな時間でした。でもそこにはいい意味での怖さもあって。わが家なのに、全然わが家のような感じがしなかったり。そういう違和感がむしろ心地よくなっていきました」と思い返し、「芝居をしていないときに皆さんと話していた時間もすごく有意義で。この作品で出会えたご縁というのは、自分にとっても財産だなと思います」と晴れやかな表情を見せる。窪塚も「すごくアットホームな現場だったよね。俺も途中でホラーサスペンスを撮っているんだということを忘れることもあった」と続いた。
蓮佛は「ここにいらっしゃる皆さんは、本当に優しい人しかいないという現場で。私は個人的に正さん(窪田)の『ありがとう』の言い方に感激していました。いろんな場面で私たちが反射的に言っている『ありがとう』を正さんは本当に心から思って言っていて。感動して、見習わなきゃいけないなと思いました」と話し、「だからなんでこんな優しい人たちと、こんな映画を撮っているんだろうというのが逆にクラクラするくらい。心が浄化される日々でした」と回想。奈緒が「この現場で優しくなれたのは腸のおかげだと思っているんです。監督が最初にオリジナルの腹巻きをプレゼントしてくださったんですよ。それを着けて現場に行くと、おなかが温かいので、すごく優しい気持ちになるんです」と言うと、齊藤は「いわゆるスタッフTシャツみたいな形で。僕は何より皆さんの腸を守りたかったんです」と説明した。
齊藤は「ほぼ立ち上がりから今日まで、窪田さんが寄り添ってくれたおかげで1つのゴールを迎えることができました。本当にうれしいですし、心から感謝しています」とコメント。窪田は「財産として残るものというのは、人とのつながりなんだと感じられましたし、僕にとっても生涯忘れられない作品になりました。公開して間もないですけど、1人でも多くの皆さんに、工さんの思いが届けられたらいいなと思います」と願いを込めた。
「スイート・マイホーム」は全国で公開中。
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とき яέ♞ @tokire12
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本当あの窪田くんの「タクミさんッ」って言い方に愛があるよね。俳優だとダントツであのふたりが好きです。 https://t.co/RIPoAiidsu