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本作は京都を舞台に、何をするにも人より1秒早いハジメと1秒遅いレイカが“消えた1日”をめぐって不器用な恋を繰り広げるラブストーリー。岡田が郵便局の窓口で働くハジメ、清原が大学7回生のレイカに扮した。また福室がハジメが恋に落ちる路上ミュージシャン・桜子役、片山がハジメの妹・舞役、しみけんがその彼氏・ミツル役で出演。台湾映画「1秒先の彼女」を男女逆転させたリメイクで、脚本は
岡田は「山下監督とは『天然コケッコー』でご一緒させていただいて以来です。当時高校生で何もわからなかった僕にたくさんのことを教えてくださいました。そんな方と、大人になってまた映画を作れるのは感慨深いですね」としみじみ語り、「いちからハジメくんというキャラクターを一緒に作れて本当によかったです」と再タッグを喜んだ。対する山下は「僕もあのとき29歳だったので、お互いの若い頃を知っているのが照れ臭くて……この作品はにやにやしながら始まりましたね。楽しかった」と応える。清原も「終始温かくやわらかい現場でした。できあがった作品を観たときも同じようなことをフワッと思って。各々の個性を否定せず、かといって近寄りすぎず、今に優しい映画ができたなと思いました」と振り返った。
ハジメとレイカに話題が及ぶと、岡田は「ハジメくんは1秒早い、レイカちゃんが1秒遅いということでタイミングが合わないんですよね。でもそれをどう合わせていくかっていうお芝居が楽しくて、すごくやりがいがありました。息は合ってないのに合ってるような、妙にしっくりくる感覚があって」と述懐。清原は「現場に入ったときには、もうお互いハジメくんとレイカちゃんになっていました。ちょうどいい距離感で一緒に作品作りができてうれしかったです」と続ける。
福室は「本当に現場が楽しくて。ハジメくんとレイカちゃんとのシーンは新鮮で刺激を受けました。お二人だったからこそ、桜子という役をできたなと思っております」と感謝の気持ちを伝える。かなり緊張していたというしみけんは「片山さんが積極的に話しかけてくれて緊張を解いてくれました。そのおかげでカップル(の雰囲気)に近付けたのかなと」とにっこり。片山としみけんとのシーンを回想した岡田が「夢のように楽しい撮影で。あ、家族だと思いました(笑)。しみけんさんが真摯にお芝居に取り組んでいる姿を鮮明に覚えていて、僕も純粋な気持ちでお仕事しようと感化されました」と言うと、片山は「3人でリハーサルをしたときに、しみけんさんが『僕は初めてなので迷惑を掛けると思いますが、よろしくお願いします』と丁寧にご挨拶されて。それで撮影に入ってみたら、私が前に出たらしみけんさんも前に、後ろに下がったら後ろに、と相手の呼吸を感じ取って芝居をされていたんです。やってすぐできることではないと思うので、さすがだなと感じました」とベタ褒めする。照れた様子のしみけんは「え? どうした急に(笑)。褒められ慣れてないので、そうやって言われちゃうとバランス取るために変な話することになっちゃう……」と冗談を飛ばして、岡田から「ダメです、それだけはダメです(笑)」と止められていた。
宮藤の脚本についての質問も。岡田は「何度か一緒にお仕事させていただいたんですが、やはり格別に面白いです。今回はリメイクなのでどうやるのかと思ったら、男女逆転して京都を舞台に選んで。その時点ですでに成立していますよね。読んでいて、こうやりたいああやりたいと思い浮かぶような脚本でした」と称賛し、清原は「インタビューのときに岡田さんの話を聞いていたら、宮藤さんの脚本にはト書が少ないと。確かにこの映画のやわらかさや心地よさは、宮藤さんの紡ぐ言葉の端々にちりばめられていたんだろうなと感じます。私はセリフが少ない役だったので、もっといっぱいしゃべりたかったな!と思っていました」と少し悔しげに笑った。
最後に清原は「この映画を見終わったときに『なんて自分自身でいることを肯定してくれる作品なんだろう』と思いました。生き急いでいたり慌てて落ち着かないときに、ゆったりした呼吸を取り戻していただける映画なのでは」とアピールし、岡田は「この映画をやらせていただいて、個性はいいことで肯定していくべきものだと感じました。自分をもっと大切にしよう、自分を愛してあげようというメッセージが根底に隠されているのではと。心の隙間に温かいものが入っていくようにしようと思いながら作ったので、この映画を広めていただけたらうれしいです」と観客に呼びかけ、イベントは幕を閉じた。
「1秒先の彼」は7月7日より東京・TOHOシネマズ 日比谷ほか全国でロードショー。
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