北寺 - 高知県の重要文化財(彫刻)の約1割が此処に安置
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[ 高知県安芸郡安田町別所 ]
土佐くろしお鉄道 ごめん・なはり線の安田駅から県道12号安田東洋線(馬路道)を安田川上流に約6Km程行くと別所という集落があるがです。
ちょっと石段を登った先に、素朴な佇まいの北寺があるがです。
正式にゃ、真言宗豊山派の寺院で金剛山弘泉院と言い、別名・瑠璃光寺とも呼ばれちょるそうです。
何故、北寺と呼ばれるかと云うと、室戸岬の東寺(最御崎寺)、室戸の西寺(金剛頂寺)に対して、両寺院の北側に位置するため北寺と呼ばれるがじゃそうです。
創建は、大同年間(806-810)に空海(弘法大師)が金剛頂寺を建立した際、傍を流れる安田川上流の馬路村・西山深谷から木を切り出し筏にして下流の安田の方に流した際、その木材の一部を使用して北寺が再建されたがじゃそうですき、可なり古い寺院じゃったがです。
実は、この北寺にゃ本尊の木造薬師如来坐像をはじめ9躰の国指定重要文化財の仏像が所蔵されちょるがです。
其の数は、高知県内の重要文化財(彫刻)の約1割に当たると・・・・・。
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国の指定重要文化財 北寺仏像群9躰
前略
本尊の薬師如来は高さ四九・ハセンチメートルの座像で総体に省略的手段をとり、納衣などは輪郭のみを表している。
姿態は柔らかく整っていて暖かさを感じさせる。
釈迦如来立像は高さ六五・九センチメートルで左掌を伏せた珍しい印相をしている。
菩薩形立像は全部で五躰あり、他に持国天立像と増長天立像が各一躰ある。
佛像はいずれも一メートルに満たない木像の小像であるがよく整っていて藤原時代の特徴を保っている。
安田町ふるさとづくり事業
安田町教育委員会
【 参考・引用 】 説明板より
事前に、予約連絡を入れておけば、拝観出来るそうです。
TEL/0887-39-2171(仏像拝観は事前に予約)
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本堂東側にある六面地蔵尊ですが、下の細長い台石は明治26年に奉納と刻まれちょりますき、その上部が六面地蔵尊ながです。
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風化しちょりますが、室町時代初期のものと推定されちょり、安田町文化財「北寺六面地蔵尊石仏」として指定されちょります。
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