東山潤さんと亜沙美さん夫婦
圓常寺の22代住職を務めるのは東山潤さん。大阪のサラリーマン家庭で生まれ育ったが、母方の祖母が守ってきた寺を継ぐため、2017(平成29)年に長浜に移住した。潤さんと亜沙美さん夫婦は今年5月、併設する境内の敷地を利用したゲストハウス「去・来・現(こらいげん)」を始めた。
部屋からの眺め
1日1組限定で8畳2部屋を貸し出している。
部屋
宿泊客は寺の本堂での朝のお勤め(読経)に自由に参加でき、オプションで「朝の鐘つき」や「仏飯作り」などの朝活体験(1人2,000円)もできる。
鐘つき
亜沙美さんは長浜市地域通訳案内士の資格を持ち、ガイドの仕事もしている。ウェブサイトやインスタグラムにも英語表記を行い、海外客を呼び込む工夫を凝らす。
仏飯作り
木之本は観光資源が点在していることから、車で訪れることができる近隣県からの日帰りの観光地になっていることを残念に感じていたという潤さん。
宿泊を伴う遠方客にも木之本に足を伸ばしてもらえればという思いから、今年7月、タイ発祥の原動機付き三輪自動車「トゥクトゥク」(3人乗り・充電式)のレンタルサービスを始めた。同宿の利用客だけでなく、一般のレンタルも受け付ける。普通自動車免許があれば運転することができ、希望者にはJR木ノ本駅での受け渡しにも対応する。トゥクトゥク
レンタル料金は3,300円(1時間まで)、5,500円(2時間まで)、6,600円(3時間まで)、1万2,100円(1日レンタル)のほか、宿泊客限定プランとして運転とガイド付きの「おまかせツアー」(1人5,000円/1時間)がある。
亜沙美さんは「将来的にはトゥクトゥクで木之本に点在する寺を巡る探検を計画している」と話し、潤さんは「トゥクトゥクには扉がなく自然の風を感じることができる。記憶に残る湖北の旅をしてもらえれば」と利用を呼びかける。
ゲストハウス「去・来・現」