高校生マイプロジェクトについて
高校生マイプロジェクトとは?
マイプロジェクトでは、高校生が自分自身の
実現したいこと/ 変えたいことをテーマにプロジェクトを
立ち上げ、
正解のない問題に向き合い、実際にアクションを
することを
通じて学んでいきます。
全国高校生マイプロジェクト事業はマイプロジェクトに
取り組む高校生への支援を通じて、
高校生が自らの
ウェルビーイングを実現する意欲と創造性を育むこと、
そして、よりよい社会を形作るアクションが
広がっていくことを目指しています。
「社会へのアクション」には幅があります。
はじめは1週間でできそうな簡単なことからでもOK。
様々な経験を経て、振り返りを通して意欲や視点が変わる中で、
マイプロジェクトのテーマも変化していきます。
建築が大好きな高校生が「建設現場の周囲の人の心を明るくしたい」という想いから友人に呼びかけ3人で行ったプロジェクト。
地域の土建会社や一般の方々を巻き込みアート作品を制作。景観条例のハードルがあった際には市長に直接プレゼンしたり、制作費が不足した際にはクラウドファンディングを実施するなどして、建築現場で4回ものアート掲載を実現。
アクションしたからこそ見えた課題を次のアクションで工夫をこらし解決をはかる…というように探究的なサイクルを繰り返し回した。
友人からの呼びかけに「楽しそう」と賛同し活動を始めたメンバーも、活動するうちに建設業の課題を自分事とし、フォロワーの立場から主体性を育む姿を見せた。
自分自身が自己主張が苦手で、同じ思いをする人を減らしたいという想いから始めたプロジェクト。
子どもが自己主張ができるようになるにはどうすればよいか調査している中で出会った「アサーティブ(自分と相手の双方を大事にする自己表現)」の概念や、普段子どもの支援を行っている大人への調査を通じて分かったことから、「アサーティブを実現するには、子どもを支える側の環境を整えれば良いのではないか」との仮説を立て、児童クラブでアクションを繰り返した。
自分の苦手意識から立ち上げたプロジェクトを通じて、自身のコミュニケーションへの内省を深めると共に、「患者一人一人に寄り添える看護師になりたい」という将来の想いも具体的になった。
もともと料理が好きだったAさん。地域留学先の岩手県大槌町に古くから伝わる郷土料理「すっぷく」を広めることを目指し、レシピを調査したり、地域住民に振る舞う機会づくりなどに取り組んだ。プロジェクトを進める中で地元民ではない「よそもの」である自分の居場所を「すっぷく」がつくってくれた、ということに気付き、今後は「『すっぷく』を広める」から「『すっぷく』で人をつなげる」ことを目指す。
興味関心のあった「料理」に端を発し「美味しいを広げたい」という想いから始まり、そのプロセスの中で、自分が欲しかったもの(居場所)に気付き、またその気づきを地域社会へ還元するところにまで辿り着いた。
長野県飯田市の高校生二人が「もっと活気のある飯田が見たい」という想いから始めたプロジェクト。飯田市の魅力を調査する中で知り、本気で好きと感じた伝統工芸品「水引」に着目し、町に賑わいを取り戻すことを目指した。
地元の大人や400名もの学生を巻き込みながら水引イベントを企画・実施したり、水引マップの作成などを行った。賑わいを「こころ」と「産業」の両面で再定義し、賑わいを作ることで「カラフルな飯田」を実現しようとした。
活動規模が大きくなるにつれ周囲からの期待を感じることで楽しむことができなくなる瞬間もあったが、自分たちの「好き」に素直に取り組むという原点の大切さを再認識しながら進めている。
入院中だったメンバーの一人が、輸血によって救われた経験がある自分だからこそ出来ることはないか、と考えたことからプロジェクトがスタート。学校生活の中でそれぞれ悩みを抱える3人がその想いに賛同し、4人チームで取り組んだ。
活動をする中で出会った赤十字社のサポートを得ながら、また、メンバーの得意や経験を活かしながら、輸血を受けた人の人生を追体験できるボードゲームを開発・提供。献血の重要性を訴えるだけでなく、事情があって献血ができない人への配慮も施し、分断をつくらない工夫も盛り込んでいる。赤十字と連携してボードゲームの量産と販売を検討している。
部活や勉強など、様々な背景から学生生活にモヤモヤを抱えていたメンバーたちが、取り組みのプロセスの中で「自分にしかできないことがある」という気付き・意欲を得た。
京都府宮津市に住む高校生のプロジェクト。地域の祭りを通じて地元への愛着を持っていたが、一方で、人口減少や財政難といった話題も耳にしていた。そこで、宮津市と他の自治体を比較する調査や、地域の大人へのヒアリングを実施。「地元の良さを地元の人が気づいていないのではないか」という問いが生まれ、そこからプロジェクトが始まった。
地域の方々に協力を仰ぎながら、調査する中で出会った地元食材「クロモジ」を使ったシフォンケーキを商品化・販売した。
取り組みを通じて地域の魅力を再発見し、改めて地元に自信を持てるようになり、自分自身の地元への先入観にも気づいた。
また、やりがいを持って活躍する地域の大人と出会ったことで、自分自身の将来の在り方について、考えに変化が生まれた。
学校での「総合的な探究の時間」の授業や、
学外のイベントなどに参加し、高校生自身が
「実現したいこと/変えたいこと」を描き、
プロジェクトを立案します。
プロジェクトを考えるだけにとどまらず、
目指す未来を実現するために
実際にアクションを起こします。
社会へのアクションを行ってきた全国の高校生が
集い、学び合い、ともに次の一歩を考えます。
全国各地で開催される学び合いのイベント「サミット」で、
他校の高校生や普段出会うことのない大人たちと共に
プロジェクトを振り返り、
今後につながるヒントをお互いに得る場です。
お寄せいただいたご支援は、マイプロジェクトを
全国の高校生に届けるための
これらの取り組みに大切に使わせていただきます。
教育現場でマイプロジェクトの
導入/実践をしている、
または目指している
教育関係者をサポート
マイプロジェクト教材(ワークシート /動画)や、
先進事例に触れられる勉強会・交流会の機会を
いずれも無料で届けています。
2024年度現在、
約700校(全国の高校の約15%)に
ご活用いただいています。
全国の高校生に
マイプロジェクトの機会を届ける
全国高校生マイプロジェクトアワードに
おける「地域Summit」や、「スタートアップ」
「ブラッシュアップ」
といった高校生の
マイプロジェクトを支援するイベントの
開催を支援。
そのほか、これらの活動の持続可能性を
高めるための地域での
リレーション開発や
リソース獲得も支援しています。
学校・地域を超えて学び合う
日本最大級の学びの祭典
つくりたい未来に向けて
アクションしてきた全国の高校生が
「集い」、「学び合い」、ともに
「次の一歩を考える」場です。
高校生同士、または普段出会うこと
のない大人たちと意見を交わすこと
ができます。
マイプロジェクトに取り組む高校生は、サポートしてくださる学校や地域のみなさまや、
寄付などで支援をする応援者のみなさまによって支えられています。
マイプロジェクトの歴史
2011年の東日本大震災をきっかけに「震災によって未来を諦める子どもたちが生んではいけない」という想いから、
認定NPO法人カタリバは、岩手県大槌町や宮城県女川町といった被災地で子どもたちの学習支援を開始しました。
そんな中、高校生が「支援されるだけでなく、自分たちもなにかできることはないか。」という想いを共有してくれました。
そして、その想いに大人が伴走することで、いくつかのプロジェクトが生まれました。
自分自身の想いや課題を起点にし、
地域/社会へアクションする中で地域/社会にも変化が起き、
実際にプロジェクトを実践したからこその成長を高校生が見せてくれた事例でした。
「自分自身の想い(マイ・My)」と「社会」が
つながることの可能性を示してくれました。
こういった学びのあり方が未来をつくる種になるのかもしれない。
そう考え、私たちは高校生マイプロジェクトを
全国に広げる取り組みをスタートしました。
2013年当時のマイプロジェクトアワード
※第一回目の「全国高校生マイプロジェクトアワード」は2013年。
12プロジェクト・18人の参加でした。
※マイプロジェクトは、慶応義塾大学大学院准教授であった
井上英之研究会で、ソーシャルアントレプレナーシップ
(社会起業家)研究の中で生まれました。
高校生マイプロジェクトはその流れを基礎として進めています。
高校生が実社会で想いを持ってアクションを起こし、
その過程で学びを深めていく姿が社会を動かし、
マイプロジェクトは全国に広がります。
2023年には、全国で約10万の高校生が実践するまでの
大きなうねりに成長しました。
どんな環境に生まれ育った高校生にもマイプロジェクトを
届けるため、各地に根差し、地域の事情なども良く知る団体や
企業と協働しながら活動を展開しています。
高校生のマイプロジェクトを支援するイベントを開催する他、
地域によっては、高校生と地域の大人をつないだり、
「総合的な探究の時間」の授業サポートを行っている
地域もあります。
マイプロジェクトを実践したみなさん
高校生にマイプロジェクトの機会を
共に届けるみなさま
マイプロジェクトの理念に共感くださった企業・団体さまにご支援いただいています。
2024年度アワード協賛・協力・後援のみなさま
各界で活躍していらっしゃるみなさまにも、高校生の対話役としてご参加いただくなど、
多大なるご支援をいただきながら運営しています。
独立行政法人教職員
支援機構 理事長/
中央教育審議会 会長
株式会社QuizKnock CEO
サントリーホール
ディングス株式会社
CSR推進部長
株式会社ALE
代表取締役
元文部科学副大臣/
東京大学公共政策大学院教授
株式会社マザーハウス
代表取締役副社長
認定NPO法人カタリバ
代表理事/
中央教育審議会 委員