面接の逆質問例50選!「何か質問は?」と聞かれたときの答え方
採用面接の最後には、必ずといっていいほど「逆質問」の場があります。面接の最後に「あなたから何か質問はありませんか?」と質問のチャンスを与えられるのです。
このとき、Web・ゲームといった業界のクリエイター職は、採用面接においてどのような逆質問をするのが効果的なのでしょうか。
本記事では、OK例・NG例を交えながら、一次面接・二次面接・最終面接での実践的な逆質問を含め、質問例50選を紹介しています。ぜひ参考にしてください。
目次
面接官が「何か質問はありませんか?」と聞く理由
まずは、面接官が面接の終盤で「何か質問はありませんか?」と聞く意図について考えてみましょう。
1:応募者の入社意欲・志望度・熱意を知るため
面接官は、応募者の逆質問から、自社への入社意欲・志望度・熱意を探ろうとしています。もし応募者が何かしらの逆質問ができるということは、それだけ応募先の企業について調べ、準備してきたということになります。つまりそれは、企業に対する興味・関心の高さの表れとも言えるのです。
逆質問でより具体的な質問ができれば、入社後、一緒に働くイメージを持ってもらうことにも繋がるので、大きなアピールにもなるでしょう。
2:コミュニケーション能力を確認するため
面接官に聞かれた質問に答えるのとは違い、逆質問の場面では、応募者が主体的に考えた内容を質問しなければなりません。そのようなシーンで面接官は、応募者に自身の考えや意見を端的にまとめ発言することができるか、積極的なコミュニケーションができるかなどを見極めようとしています。
3:社風とのマッチングを確認するため
逆質問ではその質問内容から、応募者がどんなことに興味や関心があるのか、あるいはどんな性格なのかがわかりやすく表れる傾向にあります。
たとえば「勉強できる環境ですか」「研修はありますか」といった質問からは会社への依存度の高さが感じられますし、「入社までにどんなスキルがあれば即戦力になれますか」といった質問であれば、やる気に満ちた人材であることが伝わるでしょう。逆質問から応募者の価値観に触れ、面接官はそれが自社の社風に合っているかどうか判断することもあります。
4:応募者に対し、自社の魅力付けをするため
応募者が疑問や不安に思っていることを聞き出し、それを解消することで、自社に対する印象をよいものにしたい、入社の意向を高めるきっかけにしてほしいという思いが面接官にはあります。ですから、少しでも安心して入社してもらうためにも、応募者からの質問には答えたいという気持ちがあるのです。
こんなときにおすすめ!逆質問のOK例
ではさっそく、「あなたから何か質問はありませんか?」という面接官からの問いかけに対し、どんな質問をすればいいのか、参考になる逆質問の例を面接のシーン別に紹介します。
逆質問が思いつかない、特にないとき
私と同世代の社員にはどんな人がいますか。 |
○○部門の上長はどのようなお人柄の方ですか。 |
○○部門の構成について教えてください。 |
御社の社員の皆さんは、仕事にどんなこだわりを持っている人が多いですか。 |
十分納得できました。ぜひ御社にご縁をいただきたいと思います。 |
面接の場が非常に充実しており「双方がよくわかりあえた」という満足度の高い空気になったり、特に質問したいことが思いつかなかったとしても、逆質問は応募企業への意欲や関心の高さをアピールする場になるので、できるだけ有意義に活用しましょう。
たとえば「採用されたら配属されるであろう部門や上長のことを知っておきたい」と、実際に働くことをイメージした質問をするのは効果的です。特に「人柄」などについては、文書よりも会話のほうがニュアンスをつかみやすいので、できれば質問しておきたい事柄です。
なお、本当に逆質問したいことがない場合は、「十分納得できました。ぜひ御社にご縁をいただきたいと思います」など、謝意のこもった意思表示で面接を締めくくりましょう。
自己PRが足りないと感じたとき
前職ではチームメンバーの参画意識を高めるため、○○のような取り組みをしていました。御社ではどのような取り組みがありますか。 |
「この会社に入るなら、ここは覚悟しておけ」といった心構えはありますか。 |
社員同士が自発的に教え合うという気風はありますか。 |
御社で大きなチャンスをいただくためには、特にどんな分野の勉強をするべきでしょうか。 |
私のスキルや経験で不足に感じたところがあればお教えください。 |
面接が応募書類を読み上げるだけのような盛り上がりに欠けるものになってしまう場合があります。このような場合は、応募書類に書ききれなかった自分の強みや、チームの一員としてどんな思いで働きたいかをアピールできるような質問をするのが有効です。
面接官が複数人のとき
今後の海外での営業戦略についてお聞かせください。 |
御社の最大の強みは○○だと思っていますが、これを活かして今後どのような展開をお考えでしょうか。 |
御社の戦略を実現するうえでの課題についてお聞かせください。 |
ライバル企業である○○社と差別化を図るため、どんな取り組みをしておられますか。 |
社員の○○力を高めるため、何か特別な取り組みはされていますか。 |
面接官が複数人の場合は、「全社に共通するビジョンや理念、企業文化」などに関する逆質問をするのがいいでしょう。これらの逆質問をすることで、事前に企業研究をしっかりしてきたことのアピールにもなります。
一次面接(面接官が人事部のとき)にする逆質問
逆質問は面接官を担当するのが「誰なのか」によっても質問内容が異なります。ここでは面接官が人事部であることが多い一次面接において、どんな逆質問をするべきなのかOK例とNG例をご紹介します。
一次面接における逆質問のOK例
御社のクリエイター職に対する評価基準はどのようなものでしょうか。 |
コミュニケーションを活発にするための取り組みにはどのようなものがありますか。 |
御社で大きく成長する人材はどのようなタイプが多いですか。 |
私は他部門の人と交流するのが好きです。そういう社風はありますか。 |
上長に提案したいとき、御社ではどのような提案の仕方を好まれますか。 |
御社が中途採用者に特に期待する点を教えてください。 |
一次面接では面接官が人事部(採用担当者)になることが多いです。人事は「組織を円滑に運営する」ことと「人材を適材適所にフル活用する」ことを重視しますので、それに関連する逆質問が望ましいと思われます。
一次面接における逆質問のNG例
御社で中途採用者が不利な点はありますか。 |
御社のこれからの戦略を教えてください。 |
人事部として答えにくい質問をするのは、失礼であり印象もよくありません。また人事部の人は事業戦略や経営に関するエキスパートではありませんから、戦略に関するような質問はふさわしくないでしょう。
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二次面接(面接官が現場クリエイターのとき)にする逆質問
面接官が現場のクリエイターやチームの管理職以上であることが多い二次面接において、どんな逆質問をするべきなのかOK例とNG例をご紹介します。
二次面接における逆質問のOK例
○○様(面接官)の仕事上の信念を教えていただけませんか。 |
チームの強みは何でしょうか。私は○○ではないかと思っているのですが。 |
ここをもっと強化したい、というチームの課題はありますか。 |
現場の皆さんの1日のスケジュールを教えてください。 |
クライアントに対してはどのような姿勢で接しておられますか。 |
普段の職場の雰囲気はどんな感じでしょうか。活気にあふれていそうな気がするのですが。 |
仕事で、『やった!』という大きな喜びを感じたエピソードがあれば聞かせてください。 |
御社の○○はすばらしいと思います。それに関わることができるでしょうか。 |
私の働きぶりが認められれば、○○職/○○ポジションにチャレンジさせていただけますか。 |
採用された場合、どれくらいの期間や準備段階を経てチームに合流するのでしょうか。 |
二次面接以降は、面接に現場のクリエイターやその上長が同席することがあります。その場合、面接は「現場の話が通じる者同士」という空気になる可能性が高いでしょう。
クリエイター同士の場合は、「もっと現場の雰囲気をありありと感じたい・自分もそこに参加したい」という意欲のアピールが心に響きやすいと思われます。
二次面接における逆質問のNG例
いつから働けますか。 |
○○について勉強したいです。勉強できる環境はありますか。 |
私には○○という資格があります。これは活かせますか。 |
二次面接特有の、クリエイター同士だからという気安い雰囲気に流されて「なれなれしい」と感じられるような質問は避けてください。また転職において「勉強できる環境はありますか」「研修はありますか」といった会社への依存を思わせるような質問をする人材への評価は高くないでしょう。
なお、クリエイター職では、一般的に「資格」はそれほど評価されません。資格に関しては自慢と思われないよう、ポートフォリオなどの段階でさりげなく伝えるにとどめたほうが無難です。
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最終面接(役員面接・社長面接のとき)にする逆質問
面接官が役員や社長であることが多い最終面接において、どんな逆質問をするべきなのかOK例とNG例をご紹介します。
最終面接における逆質問のOK例
今後、御社の主力となるサービスはどの分野だと予測されていますか。 |
○○誌のインタビュー記事に、御社の企業理念は、代表者様の○○への思いや会社沿革の○○から生まれたと記載がありました。これについて、もう少し具体的に伺ってもよいでしょうか。 |
御社のビジネスモデルの特徴は○○にあるのではないかと理解しています。このモデルに至った経緯をお教えいただけないでしょうか。 |
最終面接は、役員や社長が面接官になる可能性が高いです。そのため、現場レベルの具体的な質問というより、会社全体のビジョンや企業理念など、やや抽象度を上げた質問のほうが、面接官も答えやすいでしょう。
またこのような質問ができるということは、企業研究をしっかり行ってきたことの表れでもあり、応募企業への関心の高さや入社意欲が評価される可能性が高いです。
最終面接における逆質問のNG例
御社でクリエイター職として活躍するためのポイントを教えてください。 |
業務では、PhotoshopとIllustrator以外にどんなソフトを使用していますか。 |
ライバルの○○社と比べて、御社の○○の部分がウィークポイントだと思うのですがいかがでしょうか。 |
年収交渉はできますか。 |
最終面接で「クリエイター職として活躍するためのポイント」や「業務で使っているソフト」など、現場の人に聞くような具体的な質問を、役員や経営者に投げるべきではありません。
また、こうした立場の人に向けてネガティブな質問や挑発的な質問をするのは印象を下げる可能性があるので避けたほうが無難です。
給与や福利厚生に関する質問も絶対条件ではない限り、最終面接の場を使ってあえて質問することではないでしょう。
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絶対に避けたい!逆質問のNG例
逆質問は効果的に活用することで、自己アピールに繋がりますが、質問する内容によっては面接官によくない印象を与えてしまう可能性もあります。逆質問としては避けたいNG例をご紹介しましょう。
応募先への誠意や、興味・関心が感じられない逆質問
特にありません。 |
○○について、もう一度教えてください。 |
御社の企業理念について教えてください。 |
御社の事業内容を改めて教えてください。 |
最も避けたいのが「特にありません」といった返事です。自分をアピールできるチャンスを放棄するのはもったいないでしょう。それから、面接の中で「1回説明されたことをまた質問してしまう」のもよくありません。これは、採用担当者の話をちゃんと聞いていない証拠で、誠意のない人物であると判断される可能性が高いです。
また、企業理念や事業内容など「事前にちょっと調べればわかることを質問してしまう」のも印象がよくないでしょう。応募した会社の企業研究をまったくやっていないということを自ら言うのと同じです。「会社への興味が薄い証拠だ」と面接官に判断されてもやむをえないでしょう。
イエス・ノーで答えられる&待遇に関する逆質問
在宅ワークはできますか。 |
賞与はどれくらいもらえますか。 |
残業はどれくらいありますか。 |
話題が盛り上がらないことが見えているような、イエス・ノーで簡単に答えられる逆質問もなるべく避けましょう。そして、待遇などの労働条件に関する質問も、避けたほうが無難です。
逆質問では「自分が最も関心があること」を質問するのが定番です。労働条件や福利厚生などに関することを確認するのは、決して悪いことではありませんが「この人の最大の関心事は当社や仕事内容ではないのか」という誤解を招いてしまう可能性があるのです。
ただし、残業時間の多さなど、自分がどうしても気になるポイントについては「前職では月平均○時間以上残業をしていました。御社ではどれくらいでしょうか?」など、まず自分のことを話したうえで質問するようにすればマイナスの評価にはなりにくいでしょう。
もし、どうしても確認しておきたい待遇や条件などがありましたら、それは面接時に直接聞くのではなく、私たちのようなキャリアアドバイザーが、面接後に企業からヒアリングしますのでご安心ください。
逆質問をする際に押さえておきたい3つのポイント
逆質問をする際には、面接官が誰なのか、何を意識したらいいのか、どんなふうに伝えればいいのかなど、いくつかのポイントがあることをおわかりいただけたと思います。ここでは、逆質問を自身のアピールに繋げるために押さえておきたいポイントについて改めて解説します。
逆質問は、あらかじめ準備しておこう
逆質問の基本は、事前にいくつかの質問内容を用意し、面接の流れ次第で最も自然、且つ効果的なものを選べるようにしておくことです。あなたが応募する企業の特徴を加味して、だいたい3~5個くらいの逆質問を準備しておくとよいでしょう。
Web職やゲーム業界だと、現場のクリエイターが実際に面接官となるケースが多々あります。人事部の採用担当者と現場のクリエイターとでは、違った角度から逆質問を用意し対策しておきましょう。
自分が採用されたら......というイメージを共有しよう
もし「自分がその会社で働くことになったら、これはどうなるか?」という仮説の質問をして、あなたがその会社で働いているシーンを面接官にイメージしてもらうというアプローチ方法があります。
自己PRのときに、私の○○という経験についてお話しさせていただきました。この経験は、もし御社にご縁をいただいたとき、どのような形で業務に活用できるとお考えでしょうか。 |
もしも採用していただけるとしたら、私はおそらく○○部門に配属されると思われます。最初はどのような仕事をさせていただけるでしょうか。 |
このアプローチ方法には2つのメリットがあります。1つは、「この人は当社で働くことに強い関心を持っているな」という印象を与えられること。そしてもう1つは、「あなたがこの会社で働いているシーン」のイメージが、面接官の印象に残りやすいことです。
面接官「個人」に訴える逆質問をして、自分の印象を強めよう
逆質問では、会社や職場全般についての質問が多くなりますが、「どうもこの面接官の心に響く話ができなかったな」という場合は、面接官個人に対する質問をぶつけるという手も考えられます。
○○様から見て、御社で仕事をするうえで気を付けるポイントや心得ておくべきことなどはあるでしょうか。 |
御社の社風は○○だと伺っており、私もそれを魅力的に感じています。そのうえで、何かそれを象徴するような具体的なエピソードなどあるでしょうか。 |
このような、面接官が自分で考え、自分で答えを出さなくてはならないような質問を投げかけることで、あなたに対する印象は、ほかの応募者よりもぐっと強まるでしょう。
ただし、面接中に面接官の人となりをよく観察しておき、気持ちよく回答してもらえるような質問内容にしないと、よい印象どころか、むしろ扱いにくい人材と悪いイメージを持たれるかもしれません。十分に気を使って質問を準備しておきましょう。
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まとめ - キャリアアドバイザーからひと言コメント
逆質問は「相手にとって好ましい・答えやすい質問」をしたほうが面接の場の雰囲気が盛り上がり、あなたに対する印象も強くなります。
ただし、逆質問にふさわしい話題は、それまでの話の流れや場の空気に大きく左右されますから、「一般的には望ましい質問だが、この場ではふさわしくない」ということが多々あります。
さまざまなシーンで臨機応変に対応できるよう、できるだけ多くの逆質問の引き出しを、事前に準備しておいたほうがいいでしょう。
逆質問は、「準備こそ大切」です。
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