Webマーケティングに向いている人・向いていない人の特徴は?転職事情も解説!
Webマーケティング職への転職に興味があるけれど、自分がWebマーケターに向いているのか、向いていないのかわからない。そんな方に向けて、この記事ではWebマーケティングとは何か?という基本から、Webマーケティングに向いている人・向いていない人の特徴、企業別に見たWebマーケティング職の適性や、実際の転職事例をご紹介します。
目次
Webマーケティングとは?
Webマーケティングとは、企業などが製品やサービスの販売促進を目的にWeb上で展開する、さまざまな活動全般を指す言葉です。
デジタルマーケティングとのちがい
Webマーケティングに似た概念として、Webに限らずデジタルを活用したマーケティング活動全般を指す「デジタルマーケティング」があります。デジタルマーケティングのほうがよりマーケティングの領域が広く、Webマーケティングはその一部に含まれます。
Webマーケティングの目的と施策
Webマーケティングには、大きく分けて「新しい顧客接点の創出」「コンバージョンの強化」「ユーザーの再来訪促進」という3つの目的があります。
新しい顧客接点の創出
製品やサービスの存在を潜在顧客に知ってもらい、自社サイトやSNSなどへの流入を促すための施策です。具体的には、検索で自社のコンテンツを上位表示させるSEOや、Web広告の出稿、SNSの運用、各種コンテンツの制作・配信などがあります。
コンバージョンの強化
自社サイトやSNSなどに流入したユーザーに対して有益な情報と快適な体験を提供し、サービスへの登録や製品の購入、またはメルマガ登録や資料ダウンロードといったアクションに繋げるための施策です。UI(ユーザーインターフェイス)やUX(ユーザーエクスペリエンス)の改善、LPO(ランディングページ最適化)、EFO(入力フォーム最適化)などがこれに当たります。
ユーザーの再来訪促進
ユーザーに繰り返し自社サイトを訪れてもらい、関係を継続・強化するための施策です。具体的には、サイトを訪れたユーザーや商品を購入したユーザーに対して表示させるリターゲティング広告や、メールマガジンの配信、SNSを通じたコミュニケーションなどが挙げられます。
Webマーケティングについて、詳しくはこちらの記事も参考にしてください。
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Webマーケティングに向いている人の特徴
ここまで見てきたように、Webマーケティングの仕事は幅広く、WebサイトやSNS、Web広告、検索などの仕組みや、コンテンツの企画・制作、データの分析、ユーザー心理など、さまざまな知識やスキルが必要とされます。この仕事に向いている人の主な特徴は以下の4つです。
ロジカルシンキングができること
ロジカルシンキングは、Webマーケティング職に必須のスキルです。
Webマーケティングの仕事ではさまざまな施策を扱い、その一つひとつについて計画・実行・効果測定・改善といったPDCAサイクルを繰り返します。その際に、結果と要因を論理的に関連付けて考えることができなければ、施策の改善には繋がりません。そのため、ロジカルシンキングが身に付いている人はWebマーケティングの仕事に向いています。
数字を使った業務、分析が得意な人
数字に対するセンスが優れている人や、数字を使った業務が好きな人も、Webマーケティング職に向いています。
Webマーケティングの仕事では、施策の効果を数字で測定し、変化の要因を突き止めるために分析することが求められます。また、効果指標や測定方法の設計も必要です。日々大量のスプレッドシートやグラフと向かい合って、その中からビジネスチャンスや課題を読み取る、仮説検証のための分析をするといった地道な作業が苦にならず、むしろその中にワクワクや喜びを感じられるような人はWebマーケティング向きでしょう。
トレンドに敏感な人
世の中の流行に敏感で、話題のスポットやお店にはとりあえず行ってみる、話題のテレビ番組や映画も見てみる、といった好奇心旺盛な人は、Webマーケティングに向いています。
Webマーケティングに限らずマーケティングの仕事においては、ユーザーの心理・行動への理解に基づく企画力や、市場の最新動向や新しい技術などに関する情報収集力が求められます。そのため、自分以外の人間に興味を持ち、最新の流行をチェックし、自分もトレンドに乗ってみる、といった姿勢のある人はWebマーケティング職に向いていると言えます。
発展思考の人
目標を達成したら満足してしまう人よりも、どんどん新しい要素や視点を取り入れて事業を成長させていきたい、という発展思考の人がWebマーケティング職に向いています。
なぜなら、Webマーケティングの仕事には終わりがないためです。プロダクトやサービスはある段階まで成長させると次の目標や課題が出てきます。それに伴ってWebマーケティングの施策も変化させていく必要があります。
ずっと安定して同じことを続けるのではなく、仕事がどんどん変化していくことを楽しめる人には向いていると言えるでしょう。
Webマーケティングには向いていない人の素質・性格
次に、Webマーケティングに向いていない人の素質や性格についても見ていきましょう。向いていない人の特徴は主に以下の2つです。
フィーリング重視の人
数字が苦手な人や、エビデンス抜きに直感のみで判断をしがちな人、「何となく」「たぶん」「こんな感じ」といったあいまいな説明をする人には、Webマーケティングの仕事は向いていません。
Webマーケティングの仕事で成果を出すためには、数字で説明できる事実をもとに施策を立案し、関係者に説明して必要な予算や人員を確保し、PDCAを回していく必要があります。そのため、数字を扱う能力や、根拠に基づいて論理的に考え、説明する能力が必須なのです。
変化を楽しめない人、望まない人
想定外の状況への対応が苦手な人や、発想の柔軟性に欠ける人、あいまいな状態に耐えられず正解を出すことにこだわる人もWebマーケティング職には向きません。
Webマーケティングに正解はなく、施策が最初からうまくいくことはまれです。市場の変化に柔軟に対応しながら、地道にトライアンドエラーを繰り返すことが求められます。また、トレンドをいち早く取り入れる情報感度や、他社とは異なるコンテンツや施策を生み出す柔軟な発想力も求められます。
できるだけ変化がなく、創造性が求められない仕事を望む人は、Webマーケティング以外の仕事を検討したほうがよいでしょう。
事業会社か支援会社か?企業別に見るWebマーケティングの適性
今後のキャリアとしてWebマーケティング職を考えている人の転職先としては、大きく分けて「事業会社のWebマーケター」「マーケティング支援会社のWebマーケター」という2つの選択肢があります。それぞれに向いているのはどのような人か、以下に解説します。
【事業会社】1つのプロダクトを大きく育てたいという思いが強い人
1つめの選択肢は、製造業や販売業、サービス業など、自社で製品・サービスを販売している企業にWebマーケターとして転職することです。事業会社のWebマーケティング職は、1つのプロダクトやサービス、顧客のことを深く理解し、事業を大きく育てていきたい人に向いています。反対に、飽き性の人には向いていません。
事業会社のWebマーケターはマーケティング部門や広報部門に配属されることが多く、社内の事業部門やセールス部門などと連携しながら業務に取り組みます。幅広いWebマーケティング業務を少人数ですべて担うことが多いため、たとえ「広く浅く」でもWebマーケティング業務全般に対するスキル・知識を持った人が求められます。
なお、社員として働くからには、将来的にWebマーケティング以外の業務を担当する可能性もあります。専門性へのこだわりが強い人や、Webマーケターとして市場価値を高めていきたい人は、事業会社ではなく支援会社のほうが向いているでしょう。
【支援会社】個人のレベルを高めていきたい人
もう1つの選択肢は、広告代理店など、顧客のマーケティング活動を支援する会社で、Webマーケターとして働くことです。Webマーケティングのプロフェッショナルとしてさまざまな業種のクライアントをサポートして経験を積めるため、Webマーケターとしてキャリアアップを目指したい人に向いています。
また、多数のWebマーケターが社内で分業していることも多いので、たとえば「Web広告」「SNS運用」など特定の分野で高いスキルを持っている人や、今後専門性を高めたい人にも向いています。
反対に、個人のスキルアップよりも、組織・事業とじっくり向き合って育てることに興味がある人や、ある程度固定した人間関係の中で仕事をしたい人には、支援会社ではなく事業会社が向いているでしょう。
活躍するのはどんな人?事例からみるWebマーケティングの転職事情
転職でWebマーケティング職に採用され、実際に活躍しているのはどのような人なのでしょうか。2つの事例から、Webマーケティング職への転職事情を見ていきましょう。
【事業会社】20代後半 広告代理店→Saas系事業会社のマーケター
20代後半のAさんは、もともと小規模な広告代理店でWebマーケターとして働いていました。多数の企業に対するWebマーケティング支援を担当し、経験を積んでいましたが、やがて「短い期間に支援できることは限りがある。より長いスパンで組織やサービスと向き合って、マーケティングの成果を出していきたい」と考えるようになりました。
その後転職活動を行い、Saas系の事業会社にWebマーケターとして転職。転職先は、前職で担当したクライアントよりも規模の大きい会社で、マーケティングを担当するプロダクトも、社会への影響力が大きいものです。1つのプロダクトとじっくり向き合える落ち着いた環境で、マーケティングの成果に対する自分の介在価値を実感しながら、やりがいを持って業務に取り組んでいます。
【支援会社】30代前半 デザイン事務所→Webマーケティング支援会社
30代前半のBさんは、小規模のデザイン事務所で雑誌広告やチラシの企画・制作の仕事を〇年間していました。しかし、就職して以来紙の広告市場は縮小し続けていたため、自分の市場価値向上に向けてWebマーケティングへのキャリアチェンジを考えるようになりました。
Bさんは他社の主催するウェビナーに積極的に参加したり、Web上の情報や書籍などで独学したりしてWebマーケティングの基本を身に付けました。そこから、会社のSNSアカウント運用や、個人のアフィリエイトブログを運営などに取り組み、多数のフォロワーを獲得しました。
その実績が評価され、中堅のWebマーケティング支援会社への転職に成功。現在はWebマーケターとして、SNS運用を中心に複数企業の案件を担当し、専門性を磨いています。
よくある質問
最後に、Webマーケティング職への転職希望者からよくある質問と、キャリアアドバイザーからの回答をご紹介します。
Q.1実務経験はないのですが、Webマーケティングの仕事に就くことはできますか?
企業によっては未経験から挑戦できる場合もあります。まずは、自分のこれまでの仕事における経験や実績を洗い出し、この記事でお伝えしていた「向いている人のポイント」と照らし合わせて、自分がWebマーケティングの仕事に向いていそうな点を言語化してみましょう。
未経験からWebマーケターを目指したい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
Q.2Webマーケティング職を目指すうえで必要な資格はありますか?
Webマーケティングは、特別な資格が必要な仕事ではありません。しかし、これからWebマーケティング職を目指す人にとっては、体系的な知識・スキルが獲得できる、転職活動の際に客観的に証明できるなどの面で、資格取得にはメリットがあります。以下、おすすめの資格を3つご紹介します。
Webマーケティングに関連する資格については、こちらの記事も参考にしてください。
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Webマーケティング職に関する資格
Webアナリスト検定
Web解析を基礎から身に付けたい人におすすめの資格です。
- 運営:日本Web協会(JWA)
- 受験料:22,325円(税込、受講料、試験代)※別途公式テキストの購入が必要
※受験料の表記は一例です。講座を受講せずに試験だけを受けることも可能です。
Internet Marketing Analyst(IMA)検定
Web解析だけでなくWeb広告の実践運用スキルなど、より幅広く学べる資格です。Standardコースの合格者はさらに上級のProfessionalコースを目指すこともできます。
- 運営:クラウドマネージメント協会
- 受験料:19,800円(税込)
ウェブ解析士認定
Web解析に特化したスキルを身に付けることができる資格です。さらに「上級ウェブ解析士」、「ウェブ解析士マスター」という2段階の上位資格があり、Webマーケターとしてのスキルアップに役立ちます。
- 運営:一般社団法人ウェブ解析士協会
- 受験料:17,600円(税込)
Webマーケティング職に向いているなら未経験者にもチャンスがある!
Webマーケティングの仕事に向いているのは、論理的に物事を考えることや、数字を扱う仕事が得意で、トレンドへの関心や変化への耐性、発想の柔軟性などを兼ね備えた人です。未経験であっても、自分でサービスを立ち上げた経験や、データを分析して事業を成長させた経験、営業・接客などの経験が役立つこともあります。
マイナビクリエイターではこの、Webマーケティング職への転職に役立つ記事を多数掲載しています。もし、「自分はWebマーケティングに向いているかも?」と思ったら、こちらの記事も参考にしながら、転職に挑戦してみてください。
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この記事を書いた人
マイナビクリエイター編集部は、運営元であるマイナビクリエイターのキャリアアドバイザーやアナリスト、プロモーションチームメンバーで構成されています。「人材」という視点から、Web職・ゲーム業界の未来に向けて日々奮闘中です。