ジャズやクラシックを学んだ後にボサノヴァに転向し、 1950年代から母国ブラジルでピアニストとして 活動を始めたセルジオ・メンデス。 1965年には米国へ進出し、翌年に発表した 「Mas Que Nada」を収録 したアルバムの大ヒットによって、 世界的なボサノヴァブームをけん引した。 その後も洒脱(しゃだつ)なコーラスア レンジなどを施したボサノヴァや、ビートルズの名曲のカバーによって幅広い人気を獲得、 1970年代に は時代の変遷に合わせて、よりAOR / フュージョン色の強い音へ移行してみせた。 1990年代にクラブシ ーンから再評価を受け、2000年代には米国のヒップホップ/R&Bの才人たちとのコラボレーション作品を発表するな ど、最先端のブラジリアンサウンドを提示し続けてきた。