クルーとしての動きを活発化させているYENTOWN所属のラッパーによる、約4年ぶりのサードアルバム。2018年の『DIMENSION』、2020年の『DISTORTION』に続く3部作のラストアルバムでもある本作は、テイストメイカーとして最新のスタイルを提示し続けてきたkZmの多彩にして先鋭的な音楽性を具現化するべく、Chaki Zuluや、KM、Yohji Igarashi、AWSM.、DJ DISK、Peterparker69のY ohtrixpointnever、Big Animal Theoryがプロデュースで参加している。新世代オルタナティブを代表するJUMADIBAと共にジャージードリルを乗りこなす「DOSHABURI」や、AwichがkZmを叱咤（しった）激励するブルージーなアフロビーツ「ROKUDENASHI」をはじめ、BIM、WILYWNKA、Campanella、Daichi Yamamoto、ralph、Jeter、Kaorukoをフィーチャーした楽曲が並び、日常の喜怒哀楽を投影したリアルな情景が広がる。その感情のうねりは、3部作のテーマであり、kZmの人生の軌跡や音楽観そのものでもある破壊と再生の円環を浮き彫りにしている。