舟沢虫雄 別室 FM音源の維持移行

FM音源の維持移行 

技術的な話です。
興味のない方にはわけがわからず、
詳しい方には粗雑で、断片的な文章に見えるかと思います。
予めご了承ください。
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初めは、DX7で作った音色を、RAMカートリッジに保存していた。
1個のカートリッジに貯蔵できる音色は、32。
RAMカートリッジは当時の自分にとって、
非常に高価なものであったので、
たしかMDF-1という、
クイックディスクにデータを保存する機材を併用していた。

時代が変わって、作ってきた自分の音が使えなくなる危機を感じ、
TX802を購入した。
TX802用、つまりDX7II用のRAMカートリッジもいくつか購入し、
併用していたように思う。これには2バンク、64音色が入る。
音色の移行をどうやったのかは、よく覚えていない。
当時、もはや生産終了となった、
DX7用RAMカートリッジを常に探している時期があったような気がするが、
結局はMDF-1を使ってクイックディスクから流したか、
ADP-1という、DX7のカートリッジを、
DX7IIやTX802で使えるようにする変換アダプターを使ったか。

それからしばらくして、
クイックディスクがなくなる危機を感じ、
MDF-2という、フロッピーディスクで保存するものに買い替えた。
このころ、新品、中古品を問わず、
TX802用RAMカートリッジを常に探している時期があったような気がする。
フロッピーディスクは安価だが、常に呼び出す音色は、
常に手元にカートリッジとして置いておかなければならなかった。

やがて時代が変わり、フロッピーディスクも、なくなり始めた。

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そうこうしているうちに、時代が変わった。

dexedと、FM8

TX802から、どうやってdexedに音色を流し込んだか、
もはや、正確には覚えていない。
結局バンクは受け付けず、
1音色ごとに送って、dexed側でストアしていき、
1バンク分ストアしたところで、バンクとしてセーブしたのだと思う。
そのバンクは、拡張子".syx"のファイルとなっている。
この年末年始で、音用のPCをWindows10/64bitに変えたのだが、
今のところ、dexedはまだ動くようだ。
こういうものが有志・無料で動いてくれるのは、ありがたい。

このsyxファイルだが、FM8に、インポートできない。
原因は、わからない。
わかっているのは、dxedインストール時についてくる、
大量のsyxファイルは、FM8に読み込めるけど、
舟沢がTX802から苦心してdexedで再現させたsyxファイルは、
FM8がアラートを出して受け付けてくれない、ということ。
「not in a recognised format」だそうだが、
dexedで開けるし、別の誰かが作ったsyxデータはFM8で開く。

考えても埒が明かないので、
DX7の時代から今まで作ってきた音を、
FM8から鳴らすため、
TX802本体からFM8めがけて、
エクスクルーシブデータをトランスミットする。
これまたすんなりと行きそうに見えて、
すんなりといかない。
音色名に". (ドット)"があると、うまくいかないのだ。
1バンクまるごとトランスミットすると、
「E.PIANO」「E.ORGAN」などの音色は入らず、
「E」という名前の音色だけが残る。
どこかでドットを「拡張子」と判断してしまっているようだが、
プログラムのことは分からないので、特定はできない。

ためしに、いま鳴らしている音色1つを「transmit edit buffer」で
送信すると、音色名にドットが入った音色でも、
FM8は受け付けてくれる。
これを一つ一つ、セーブしていく方法がある。

もうひとつ、TX802側であらかじめ、ドットを使った音色名を、
別の記号に書き換えてセーブしていくやり方。
「E.PIANO」だったら「E'PIANO」とか。
これをバンクごとにやって、
1バンクずつFM8に送信する方法もある。

どちらがより早く作業できるかについてだが、
舟沢としては、面倒さに大差ない、と感じた。
尚、カートリッジの音色バンクを直接送信することはできないようで、
すべてインターナルにロードしてから、
FM8にトランスミットとなる。(めんどい。)
TX802は電源をオフにするたびに、
インターナルのメモリープロテクトがONになるので、
その都度オフにしなければならない。(めんどい。)
そして、当然ながら、セーブとロードを間違えるだけで、
音色は、消えてなくなる。(こわい。)

ちなみに、FM8に流し込まれる音色のパスを、
あらかじめ設定する方法が、わからない。
(きっとどこかにあるのだろう)
自分好みのフォルダに音色を移行したとしても、
それを呼び出すエクスプローラーが煩雑である。
(きっとどこかにスマートな方法があるのだろう)

出来上がった音色は、1音色ずつ個別に、
".nfm8"という拡張子のファイルになっている。
なんとなく、「音色名ドットnfm8の1音色ファイル」に、
自動でコンバートするのに、
音色名にドットを使ってるからダメなんだろうな、
と思いはするが、
初代DX7のプリセットからして、
音色名にドットを使いまくっているわけだから、
一律で別の記号に自動変換してくれればいいのにな、とも思う。
そのうち、手作業なしでインポートできる日が来るかもしれないし、
来ないかもしれない。

一つ一つの音色がファイル名になるので、
プログラム番号には準拠しない。

音は、dexedの方がよりDX7に近い。
また、質感の範疇を超えた違いとして、
dexed、FM8ともに、
SAWのLFOに、手作業で修正が必要となるケースが出るようだ。

でもまあ、syxファイルと、nfm8ファイル、
この2種類を持っておくことで、
FM音源の維持としよう、と思っている。


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