🤖『罪の轍』『東京オリンピックの身代金』の奥田英朗が注ぐ中日ドラゴンズと中村武志への深い愛に感動!タケシ、起亜タイガースの契約が終わったら、監督やらなけりゃ、ダメだ!ぶち抜きの面白さを誇る『野球の国』は珠玉の野球いっかんエッセイ!偉才の小説が断然おもしろくなる一冊です! – むしきば.COM

🤖『罪の轍』『東京オリンピックの身代金』の奥田英朗が注ぐ中日ドラゴンズと中村武志への深い愛に感動!タケシ、起亜タイガースの契約が終わったら、監督やらなけりゃ、ダメだ!ぶち抜きの面白さを誇る『野球の国』は珠玉の野球いっかんエッセイ!偉才の小説が断然おもしろくなる一冊です!

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奥田英朗は何度読み返しても面白い!氏が敬愛なさっていた山田太一さんが亡くなり、エッセイで尊敬の念を綴った文章に読みふけっています

奥田英朗ファンの皆さん、こんばんは。2023年が終わろうとしているのに『罪の轍』『リバー』が広く読まれているようで嬉しいです。また、私がメモ程度に書いた駄文にまで目を通してくださり、感謝申し上げます。やはり、奥田さんの本に外れはなく、確実に楽しめるので安心して読んでいられます。

また、私にとって奥田英朗という偉才は音楽やスポーツ観戦、読書など、趣味において学ぶことの多い存在であったりもします。そのため、その関連でニュースがありますと、思わず著書に立ち返ったりすることがよくあるのです。例えば、奥田さんが先日亡くられた山田太一さんの大ファンであることをご存知ですか?『野球の国』というエッセイには、山田さんへのリスペクトが随所に綴られています。

夕刊を眺めていたら、NHKで午後九時から山田太一のドラマが放映されることが判明。おお、観なくては。テレビドラマ観るなんていったい何年ぶりだろう……(中略)

『ふぞろいの林檎たち』を今作ったら、若者たちはちゃんと観るのだろうか。人間のコンプレックスを描くネクラな青春物語は受け入れられるのだろうか……(略)

この一冊には、このほかにも、ベストセラー小説を読み終え、時間を無駄にしてしまったとした上で「もうしばらくは山田太一があれば十分」というような文脈まで見付けることができ、奥田さんがいかに尊敬していたかが伺えます。



奥田英朗といえば、中日ドラゴンズ!そして、YouTube時代の寵児として、いま脚光を集めている中村武志ファンとして有名です!

あと、奥田さんといえば、中日ドラゴンズのファンとして有名です。実際にキャンプ地を訪れたり、2軍の試合を見に行かれるほどの野球愛の深いマニアであり、あの『Number』でエッセイを書いていることをご存知の方も多いのではないでしょうか。

そして『野球の国』で山田太一さんと同じくらい登場する人物が、星野仙一監督に最も愛された男「中村武志」さんです。でも、この本で描かれているのは、中日時代の武志さんではなく、横浜ベイスターズへ移籍した初年度。いろいろと入り組んだ事情があって、キャンプを見に行った奥田さんに心配されまくっています。

ふと去年までの正捕手、中村武志のことを思う。谷繁が来て、タケシはチームを追い出される形で横浜に移っていった。十七年間いたチームを。




直木賞作家・奥田英朗が愛してやまない中村武志ってどんな人物?実はいま大注目を集めているのです!

ここで、中村武志という人物について詳しく説明しますと、90年代、圧倒的に強かった中日ドラゴンズの黄金期を支えた強肩、強打の正捕手として知られます。バラエティ的には、プロ入り3年目で星野監督に抜擢され、最も鉄拳制裁を食らった星野チルドレンの長男坊としてのほうが有名かもしれません。しかし、2度目の星野政権が終わり、山田久志監督が就任すると肩を痛めてしまい、盗塁阻止率が急激に低下。翌年、中日が横浜の谷繁捕手の獲得を表明すると、出場機会を求め、入れ替わるように横浜へのトレードを志願するのです。

そして、現在、武志さんのユーモラスなトークが脚光を集めています。2021年、2度目の中日のコーチとしてのユニホームを脱いだ後、数々のYouTubeチャンネルに出演するや、ほかのプロ野球人では絶対に語ることのできない星野仙一監督とのエピソードのほか、昭和の仁義なき乱闘話がたちまち話題になるのです。一部では「令和の板東英二」と呼ばれるほどです。ぜひ、準レギュラー出演中の「ぴかいち名古屋チャンネル」に登場した時のリンクをご覧ください。強烈過ぎる星野監督との関係性に爆笑してしまいます。

画像は「ピカイチ名古屋チャンネル」より

ただ、いつも笑わせたり、明るく振る舞ったりしながら、常に何かを堪えているように感じられるのも事実です。これは星野監督に育てられたせいか、現役時代からのことですね。とにかく身体が丈夫で故障が少なく、外国人選手の強烈なタックルを全身で受けてもビクともしなかった。

しかし、奥田さんが『野球の国』で目にした時は手術しなければならないほど、自慢の肩はボロボロだったようです。リンクを貼りました回で事情が説明されています。全国放送の番組では、ほぼ全容が語られることのなかったエピソードなので、たいへん貴重な収録ではないでしょうか。




小林一茶のような視線をタケシに送る直木賞作家!「負けるなタケシ、ここにあり!」

奥田さんはこんな武志さんを見て、何か気付いたのだと思います。心でエールを送り続けます。

表情が少し硬い気がした。声出せよ。歯を見せろよ。つい心の中で注文をつけてしまう。守備練習になっても、タケシはおとなしかった。

また、奇しくも、この日は長嶋茂雄さんがキャンプ視察に訪れる日。首脳陣や関係者がミスターのもとへ訪れるなか、武志さんもヘルメットを取って挨拶する場面が描かれています。

声をかけてやってよ、長嶋さん。タケシを励ましてやってよ。わたしは、一人スタンドで焦れた。

画像は「ぴかいち名古屋ちゃんねる」より

ファンが奥田さんを愛して止まない理由が、この描写、この洞察力に凝縮されているような気がします。「横浜に行っても、中日時代と同じ背番号39をもらい、それなりに大切にされながら」、かつてのように中心選手に戻ることはない武志さん。また、作中には、前年に30歳の若さで引退した中日ドラゴンズの大エースにして、天才サウスポー・今中慎二さんが、解説者としてキャンプを訪れる場面を見付けることができます。

なぜ、奥田さんはあえて今中さんの下りを出したのか。一番親交の深い4歳年上の武志さんにも、そんな日が訪れるのが、そう遠くないと感じ取ったからだと思えてならないのです。



武志さん、監督やってください!奥田英朗さんも望んでいると思います!

明るい武志さんの話なのにしめっぽくなりました。

でも、この一冊にはこんな描写もあります。この年、シーズンが開幕し、奥田さんはあちこちの野球場を訪れます。そして、セ・リーグ優勝争いも佳境に入った秋分の日。優勝争いとは関係のない横浜VS広島を見るため、広島県尾道市のしまなみ球場へ向かうのです。

横浜のマスクを被っているのは中村武志だ。おお、久しぶりだなあ。相変わらず目が細い。足が太い。新天地に移ったタケシは不動のレギュラーではない。若手の相川との併用だ。でも、腐らずにやっているみたいだ。表情に明るさがある。

画像は「ぴかいち名古屋ちゃんねる」より

「裁かず、説明せず、自分すら疑う」「プロットをいっさい立てずに書く」。奥田さんはご自身の作風と創作手法をいくつかのエッセイでこう書いています。でも、思うままに行動する『野球の国』には奥田さんが好きな人物の魅力が愛情たっぷりに説明されています。小説が注目を集めがちですが、エッセイも鋭い観察眼と遊び心にあふれており、本稿から抜群の面白さが伝わると嬉しいです。

ところで、武志さん、中日ドラゴンズが目を背けたくなるような惨状になっていますが、それでも、ずっと変わらず応援してくれている作家さんがいるんですよ。知っているのかなあ。武志さんがいれば、ここまで酷くはならなかったと思います。星野監督も怒っているでしょうし、ファンはグシャグシャのチームの台所事情、最悪のコーチ人事が悔しいんですよ。SNSで「いつか監督としてユニホームを着る姿を待っています」「直木賞作家も同じ考えだと思います」と伝えてしまうかもしれません。それはさておき『野球の国』、読み直していて、今回は涙が出るほど感動しました!

2023年12月19日記

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ドラゴンズファン、野球YouTubeファンに激震!中村武志、信頼の厚い韓国リーグから来たコーチの依頼をもう一度快諾……

追記

これを書き上げた翌日の12月20日、武志さん、以前も務めていた韓国のKIAタイガースのコーチの依頼を受けちゃったそうです。しばらくは韓国で教えるのかなあ。1年契約らしいですが、出演して笑いをさらったYouTubeの人気チャンネルとは少し距離ができてしまいそうで残念です。

※これで奥田英朗という人の魅力が一発でわかる?

平成の家族シリーズ『家族日和』『我が家の問題』&『純平、考え直せ』☟

ロックンロール作家・奥田英朗は「平成の家族シリーズ」第1弾『家日和』で柴田錬三郎賞を受賞!ピンサロのドストエフスキーこと、飯野文彦の『バッド・チューニング』、黒川博行の大阪ポリス・ノワール『悪果』、霞流一のバカミスの金字塔『夕陽はかえる』など超強力ラインナップの2008年版「このミステリーはすごい!」
1~3位は1点差のデッドヒートという史上稀に見る大混戦!でも、毛毬ちゃんが突っ走る桜庭一樹『赤朽葉家の伝説』は『私の男』...
水川あさみで有名なNHKのあのドラマがこの作品だ!!ロックンロール作家・奥田英朗は「平成の家族シリーズ」第2弾『我が家の問題』を刊行!野村周平主演で映画化された『純平、考え直せ』もこの年だった!人間のエグみを煮詰めたような沼田まほかるの『ユリゴコロ』、月村了衛の大人気シリーズ『機龍警察 自爆条項』、高野和明のコロナ時代の予言書『ジェノサイド』が存在感を放つ2012年版『このミステリーがすごい!」
2012年版 このミステリーがすごい!ベスト20 対象は2010年10月ー2011年11月。心にまったくゆとりがなかった...

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中田翔よ、思い切って「中田勝男」に改名しろ!大阪桐蔭の初代卒業生である天才・今中慎二が臨時コーチとして立ち上がり、大将と根尾と飯を食う!中日ドラゴンズのファンは奥田英朗の『どちらとも言えません』における指摘を優勝祈願として読むべし!『罪の轍』や『東京オリンピックの身代金』の作者はNumberで連載を持つほどのスポーツ通なんだぞ!
コロナ禍に小説を読んでいて「濃厚なディープキスの描写がなくなってしまう!垣根涼介はどうするんだ!」と思ったのは、私だけで...
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Asami Christmas Live 2023が終わって押し寄せるリアル過ぎる記憶、そして、なぜか宇宙と哲学者・中沢...

※最新作『リバー』について書いています☟

異才・呉勝浩が生んだぶっとび令和ディストピア!最強のサイコ野郎のクイズ爆破予告が怖い『爆弾』に圧倒される2023年版『このミステリーがすごい!』あと、奥田英朗の『リバー』についてです。2024年版ですが、米澤さん?京極さん?Twitterで1位はだいたい予想がついちゃいました笑
『同志少女よ、敵を撃て』は掛け値なしの傑作!もう現実を無視して読むことは難しいのかもしれませんが、永遠に読み継がれてほし...






 




追記 黄金バッテリー再び!中村武志の「39ちゃんねる」に2024年、ドラゴンズの臨時ピッチングコーチを引き受けた今中慎二さんが登場!















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